こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
公民って、どうやって勉強したらいいの?
結局、社会って丸暗記なの?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 公民の勉強法6ステップ
がわかります。
公民は抽象的で難しい用語が出てくるので、苦手意識を持つ受験生は多いですね。
だからこそ効率的な勉強方法で、公民を味方に付けましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
公民の勉強法 6ステップ
さっそく公民の勉強方法を見ていきましょう。
公民の勉強方法は…
- ストーリー(因果関係)を理解する
- 用語の意味を理解する
- 一問一答ですらすら言えるようにする
- 一問一答ですらすら書けるようにする
- 練習問題でアウトプットする
- 総合問題でアウトプットする
という6ステップです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
※中学受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
ストーリー(因果関係)を理解する
どうしても「社会=暗記」と思われがちです。
確かに、用語を覚えていないと、社会のテストでは点数を取れません。
でも、丸暗記では覚えにくいですし、記憶にも残りにくいものです。
覚えやすく、記憶にも残りやすくするためには「ストーリー(因果関係)」を理解しておくことが大切です。
ただ、歴史と違って、公民ってストーリーを感じにくいですよね
ですので、公民では…
- なぜ?
- だから
という因果関係を通して、概念を理解していきましょう。
たとえば「衆議院の優越」を因果関係で理解してみましょう。
なぜ衆議院は参議院に優越するの?
⇒任期が参議院よりも短く、解散もあり、民意を反映しやすいから。
このように、ただただ「衆議院の優越」というキーワードを丸暗記するよりも、理解しやすくなるでしょう。
じゃあ、なぜ参議院もあるの?
⇒二院制だからこそ、1つの議院の行き過ぎを抑えたり、足りないところを補ったり、慎重に審議できる。
というように、因果関係を理解することで、用語を覚える下地ができます。
また、公民を身近に感じられるでしょう。
学校の教科書が役に立つ
塾に通っていると、塾のテキストや問題集の方が、学校の教科書よりもくわしく、よくまとまっているように感じてしまいます。
確かに練習問題もあるで、トレーニングには塾の教材の方が向いています
でも、ストーリー(因果関係)を理解するという点では、学校の教科書はとても役に立ちます。
学校の教科書は、ストーリー仕立てで書かれています。
また、適度に写真や図を載せててくれています。
鑑真とザビエルの顔は、みんな覚えてるやん
一方、塾のテキストは簡潔にまとまっているのですが、箇条書きが多くて因果関係が見えにくいときがあります。
また、写真や図が少なかったり、モノクロだったりします。
ですので、ストーリー(因果関係)を理解するという意味では、学校の教科書は役に立ちます。
ただ、文章を読んで理解するのが苦手なお子さまもいます。
教科書を読んでも、内容を理解しにくいでしょう。
そういう場合には、動画を使って、ビジュアルや耳を使って学ぶのが効果的です。
映像授業サービスも増えてきていますし、教育系YouTubeなどもあります。
塾の講師や家庭教師に語ってもらい、耳で理解するのもありでしょう。
たとえば、「すらら」というオンライン教材では、アニメーションで学べます。
文字の認識が苦手なお子様には、ビジュアルや耳を使って学べるので有効でしょう。
用語の意味を理解する
ストーリー(因果関係)を理解した上で、1つ1つの基本用語を押さえていきます。
たとえば、裁判所(司法権)の勉強をしていると、たくさんの用語が出てきます。
<民事裁判>人と人との争いについての裁判
・原告:うったえた人
・被告:うったえられた人
<刑事裁判>犯罪についての裁判
・被疑者:捜査・逮捕された罪を犯したと考えられる人
⇒検察官が「被告人」として裁判所に起訴
その際、民事裁判と刑事裁判の違いを理解するとともに、原告・被告や、被疑者・検察官・被告人・起訴などというワードの意味を理解しておきましょう。
「意味」があやふやだと覚えにくいでしょう
また、用語の「読み方」も知っておくべきです。
ときどき「読み」を知らないまま、漢字だけ覚えようとする子がいます。
でも、読み方がわからない言葉を覚えるのは、非効率です
読み方がわからない漢字や英単語を無理矢理覚えるのは苦痛ですよね…
しかも、覚えにくい上に、次に出てきたときに使えません。
「公聴会」って何て読むんだろう…
「弾劾裁判」…「ダンカク」?
こんな状態では、勉強もはかどらないですよね。
ストーリー(因果関係)と読み方を知った上で、用語の意味を押さえていきましょう。
ニュースを見たり新聞を読んだりする必要はある?
新聞は読ませた方がいいですか?
うちの子、ニュースすら見ないんですけど
そのようにお母様・お父様から相談されることがよくあります。
私は…
決まった時間のニュースをお子さまといっしょに見るといいですよ
とお答えしています。
子ども1人では、ニュースは見ません。
見てもよくわからず、素通りしてしまいます。
ですので、ぜひ親子でいっしょに見るのがおすすめです。
もちろん長時間のニュースでなくて、短いニュースで構いません。
見る時間を決めておくと、習慣化しやすいでしょう。
子どもって、鋭い質問してきますよね。
私たちおとなの不勉強が身にしみます…
新聞はあまりおすすめしていません。
新聞を読むのは理想ですが、あまり本を読まない子が新聞だけ読むのは現実的ではありませんよね。
それに、最近は新聞を購読していないご家庭も増えています。
公民は、政治や経済を学ぶので、時事問題が出題されやすい分野です。
実際…
- オリンピック
- ワールドカップ
- 選挙
- サミット
などがあった年は、それらに関する時事問題がテストに出やすいです。
コロナウィルスについての問題も、よく出題されたわ
お母様・お父様も忙しく、お子様と時間をあわせにくいでしょう。
もし可能なら、ニュースについて、家族で感じたことを話せるといいですね。
一問一答ですらすら言えるようにする
さあ、いよいよ公民の用語をインプットしていきましょう。
使うのは、基本的な問題集で大丈夫。
塾に通っている場合は、塾のテキストでOKです。
塾に通っていない場合には、市販の問題集を選ぶといいでしょう。
苦手なら薄めの問題集を選ぶといいでしょう。
得意なら厚めの問題集でも大丈夫!
まずは、一問一答のページを使って、すらすら答えを「言える」ようにしていきます。
その際、答えや解説ページを見ずに、言えるように仕上げていきます。
歌の歌詞を覚える要領やな。
カラダが夏にナル
カゲキで最高!
※中学受験向けの社会のおすすめ問題集・参考書は、こちらの記事をご覧ください↓
※高校受験(中学生)向けの社会のおすすめ問題集・参考書は、こちらの記事をご覧ください↓
「だけ勉」は効果が薄い
中には、効果の薄い方法で暗記しようとしている子もいます。
たとえば…
- 読むだけ
- ノートに写すだけ
- マーカーで線を引くだけ
- 答えを写すだけ
これらは、「形だけ」の勉強で、あまり頭を使いません。
私は、このような形だけの勉強を「だけ勉」と読んでいます。
「だけ勉」は効果が薄いので、おすすめしません。
頭に入っている知識を出すのが「テスト本番」です。
テストでは、答えも解説ページも見ることはできません。
ですので、勉強の段階から、「頭から知識を出せるか」つまり、アウトプットを意識しておく必要があります。
読むだけ、マーカー引くだけでは、点数を取れる保証はないやん
暗記=インプットと思われがちですが、アウトプットを前提にした勉強をするといいでしょう。
※中学生の社会の定期テスト対策についてはこちらの記事をご覧ください↓
一問一答ですらすら書けるようにする
一問一答形式の問題で、すらすら答えが言えるようになったら、今度はすらすら「書ける」ようにしていきます。
つまり、漢字指定の問題に備えて、漢字を書けるように仕上げていきます。
「言える」→「書ける」という順番は大切です。
言えないのに、漢字を覚えようとすると…
- 用語を覚える
- 漢字を覚える
という2つの手順を同時に処理しなければなりません。
えーっと、上告だったっけ?控訴だったけ?
あれ?「コウソ」ってどんな漢字だろう・・・
これでは、非効率ですよね。
人間って、2つ以上のことを同時にする(マルチタスク)は、そもそも苦手です。
ですので、「言える」→「書ける」という手順を踏むとスムーズに進みます。
漢字が得意な場合は、「書ける」練習はほとんどしなくても大丈夫でしょう。
なおさら、先に「言える」ようにしておくことで、勉強の時間を短縮できますね。
練習問題でアウトプットする
一問一答形式ですらすら言える・書けるようになったら、他の問題形式を解いていきます。
一問一答で同じ問題を何度も解いていると、場所で答えを覚えてしまいがちです。
あ、(3)の答えは「国務大臣」だったな
そこで、別の練習問題のページを使って、頭に入れた知識をアウトプットしていきましょう。
出題され方が変わるだけで、解けなくなることがあります。
たとえば…
(3)各省庁の大臣をまとめてなんと言いますか?
と一問一答で出題されていたときには「国務大臣」と答えられても…
(6)国務大臣について、正しいものを選びなさい。
ア 国務大臣は全員、国会議員でなければならない。
イ 国務大臣は内閣総理大臣に任命される
ウ 1人が2つ以上の大臣を兼務できない
と練習問題で切り口を変えられたら、答えられない可能性があります。
このように、いろいろな出題形式で、インプットした知識をアウトプットできるように仕上げていきます。
総合問題でアウトプットする
中学受験塾の宿題テストや、中学校の定期テストなら、さきほどの練習問題までのトレーニングで大丈夫でしょう。
でも、入試問題や模擬テスト・実力テストは、単元をごちゃ混ぜで出題されます。
大問1は安土桃山時代の問題です
大問2は昭和についての問題です
なんて教えてはくれません。
出題されている分野や単元を自分で見抜いて、インプットした知識を引っ張り出さなければなりません。
ですので、総合問題に対応できるようにしておく必要があります。
入試問題の過去問などを活用して、さまざまなタイプの問題に対応できるように仕上げていきましょう。
※社会の勉強法・暗記法について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
※地理の勉強法について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
※歴史の勉強法について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
まとめ:【社会】公民を学ぶ6ステップ!<プロ家庭教師が教える勉強法>
ここまで公民の勉強方法のステップを紹介してきました。
社会がある程度好きor得意なお子様は、ここまで細かくステップを踏まなくてもいいでしょう。
ただ、社会が苦手な子の場合、どこかのステップでつまずいている可能性が高いです。
お子様のつまずきに合わせて、ぜひ取り入れられる内容は利用していただけると幸いです!