こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
どの塾が、うちの子に向いてる?
中学受験を目指すための「塾選び」って迷いますよね。
関西圏で指導していて、特にお母様・お父様からご相談が多いのが、関西圏の中学受験塾の最大手
に関するご相談です。
今回の記事では…
- 浜学園に通うデメリット
がわかります。
ぜひ塾選びの参考にしてくださいね。
毎年、浜学園に通う生徒さんのフォローを担当しています。そのデメリットも正直にお伝えします(メリットは別記事で紹介します)
「浜学園」とは?
浜学園に通うデメリットをご紹介する前に、浜学園 がどんな塾なのか書いておきますね。
浜学園 は、創業60年を超える、関西圏の中学受験塾の最大手です。
関西圏にお住いのかたなら、ご存知ではないでしょうか。
うん、知ってる
兵庫県西宮市に本部があり、兵庫県に13教室、大阪府に13教室、愛知県に8教室、京都府に4教室、奈良県4に教室、和歌山県・滋賀県・岡山県・沖縄県・広島県などにも進出し教室展開しています(2024年7月現在)。
浜学園と言えば…
西の名門私立である灘中学校への合格実績NO.1
で有名です。
2024年で20年連続で、灘中学校への合格者数日本一を続けています。
また、その他の最難関校でも、合格実績NO.1を維持し続けています。
浜学園の3つのデメリットとは?
では、難関校の合格実績NO.1を誇る浜学園 ですが、どんなデメリットがあるのでしょうか?
浜学園に通うデメリットは…
- 宿題のチェックが甘い講師もいる
- 中堅校志望のお子様にはオーバーワーク
- 教科間の習熟度のアンバランスに対応しにくい
の3点だと私は考えています。
浜学園のデメリットというよりも、大手の中学受験塾全体のデメリットでもありますが…
1つずつくわしく見ていきましょう。
※浜学園に通うメリットについては、こちらの記事をご覧ください↓
デメリット1.宿題のチェックが甘い講師もいる
まず、浜学園の特徴として、「宿題のチェックが甘い講師もいる」ことが挙げられます。
私が担当しているご家庭からも…
宿題してないんですけど、特に厳しく言われないんですけど…
めっちゃ雑に宿題をこなしてるだけなんですけど、大丈夫でしょうか?
というように、宿題をしていなくても、また、宿題のやり方が甘くても、特に注意しない先生もいるとのこと。
じゃあ、浜学園って、宿題を重視してないん?
そう思われるかもしれませんが、実はまったくの逆なんです。
浜学園 は、徹底した「復習主義」をアピールしています。
- 講義
- 家庭学習(宿題)
- 復習テスト
この3つをきちんと乗り越えていくことで、知識やテクニックを定着させる学習サイクルを重視しています。
え? 宿題を重視してるのに、宿題チェックが甘いん?
矛盾してるやん
と思われるかもしれませんね。
宿題の量はかなり多いです。
その宿題にしっかりと取り組まなければ、「復習テスト」で点数が取れません。
「復習テスト」で点数が取れないと、2か月に1度の「クラス替え」でクラスが上がれない(クラスが下がる)ようになっています。
つまり、宿題をするのもしないのも、クラスが上がるのも下がるのも「自己責任」ということです。
小学生は自分で学習の管理ができるほど成熟してはいないので、「生徒責任」というよりも「保護者責任」と言いかえることができます。
もちろん宿題チェックが厳しい講師もたくさんいます。
それに講師によって対応に差があるのは、他の塾でも同じですよね…
関西圏の中学受験塾を比較した記事はこちらです↓
プロ家庭教師に塾フォローを依頼するご家庭が多い
浜学園 をはじめ、中学受験塾に通う場合、お母様・お父様が、お子様の学習の管理をある程度してあげる必要があると思っておかなければなりません。
子どもが宿題で困っているなら、教えてあげたり、アドバイスしてあげたりするご家庭がほとんどです。
経済的な負担だけでなく、中学受験はお母様・お父様に、いろんな負担を求めますよ、ほんと…
また、中学受験の内容は、学習指導要領にはおさまらない内容ですので…
中学受験の勉強内容が難しすぎて、家では教えられへん!
そういうご家庭も多いものです。
だからこそ、プロ家庭教師に依頼したり、プロ講師のいる個別指導に通ったりすることが多いんです。
私が担当する小学生もほとんどが、中学受験塾に通っているお子様です。
つまり、指導内容は「塾のフォロー」ということですね。
え? 塾に通ってるのに、家庭教師もつけるん!?
とビックリされるお母様・お父様も多いですよね(汗)
さきほど、浜学園では「宿題のチェックが甘い」講師もいると書きましたが、決して宿題を軽んじているのではなく…
宿題内容は(家庭教師を雇ってでも)ご家庭で身につけてきてくださいね
という浜学園からの暗黙のメッセージと思っておかなければなりません。
ですので、生徒自身にある程度の学習習慣があり、お母様・お父様が学習内容の管理ができるご家庭が、浜学園に向いていると言えるでしょう。
※中学受験合格へのロードマップはこちらの記事をご覧ください↓
家庭教師を併用するなら浜学園はおすすめ
中学受験塾に通う多くのご家庭が、家庭教師を併用しています。
もし、塾のフォローとして、家庭教師を利用する予定があるなら、関西圏の塾では浜学園が1番おすすめです。
なぜなら…
浜学園に精通したプロ家庭教師が多いから
です。
浜学園 は長年、関西圏でトップを走っているだけあって、浜学園に詳しい家庭教師が多いです。
中には、かつて浜学園で講師をしていたという人もけっこういます。
その場合、指導するテキストの内容だけでなく、塾の使い方も教えてもらえます。
- 取るべきオプション講座
- 重視すべき塾内テスト
- 間引いてもいい課題
など、お母様・お父様では判断が難しい「情報」を、家庭教師から引き出すことができます。
人数が少ない塾や、歴史の浅い塾だと、その塾に精通している家庭教師もあまり多くはありません。
歴史が長く、人数が多い浜学園だからこそ、家庭教師の併用に向いていると言えます。
私も毎年、浜学園に通うお子様の塾フォローをしています
また、家庭教師を利用する場合には、プロ家庭教師に依頼するようにしましょう。
大学生のアルバイトの家庭教師は、自身も受験を経験しているので、問題を「解く」ことはできます。
ただ、子どもが「解けるようにする」ことができるかは、別の問題です。
それに、塾の情報や入試のシステムなどに精通しているかというと、素人と言わざるを得ません。
デメリット2.中堅校志望のお子様にはオーバーワーク
「浜学園 」のデメリットの2つ目は「中堅校志望のお子様にはオーバーワーク」という点です。
浜学園の合格実績は、すさまじいものがあります。
- 灘中学校
- 洛南高校附属中学校
- 東大寺学園中学校
- 甲陽学院中学校
- 西大和学園中学校
- 神戸女学院中学校
- 大阪星光学院中学校
- 四天王寺中学校
これらの最難関校で、合格者数がNO.1なんですよね。
しかも、ただNO.1であるだけでなく、「〇年連続日本一」という記録を更新し続けています…
恐ろしい塾やな
ということは、浜学園のカリキュラムや教材も、こういった難関校の受験に合わせて、ハイレベルに作られているということです。
また、毎月の「公開テスト」や、6年生の「合否判定学力テスト」も、かなり難しい内容になっています。
浜学園の先生たちも、「合格実績NO.1」を維持するために、必死のパッチでしょう
逆に言うと、上に紹介したような最難関の学校以外なら、無理して浜学園に通う必要はないということです。
具体的に中学校の名前を挙げると…
- 関関同立・産近甲龍などの大学附属の系列校
- 大阪桐蔭中学校・清風中学校・明星中学校・開明中学校などのいわゆる「中堅進学校」
あたりでしょう。
このあたりの学校を第1志望として受験するお子様の場合には、浜学園は負担が大きすぎる。
つまり、オーバーワークになってしまう可能性があります。
もちろんハイレベルな浜学園の授業についていったからこそ、大学附属の系列校や中堅進学校のレベルに達した子もいます。
ですので、最難関を志望しない子には、浜学園は不要、とは言い切れないのが難しいところではあります…
小規模塾・中規模塾という選択
大手塾ではないけれども、地元に密着した「小規模塾・中規模塾」も存在します。
小規模塾・中規模塾は、大手塾に比べて…
- 少人数で授業が受けられる
- 大手ほど月謝(料金)が高くない
- 家の近い距離にあり通いやすい
といったメリットがあります。
一方、小規模塾・中規模塾のデメリットとしては…
- 難関校への合格実績が少ない
- システムが整っていない
- ハイレベルな塾オリジナル教材ではない
などの点が挙げられますね。
ただ、さきほどご紹介した中堅校を本命で受験する場合には、小規模塾・中規模塾でもじゅうぶんに対応可能であり、合格もできます。
実際、私の知り合いが勤めている中規模の進学塾からも、関西大学第一中学校や開明中学校、清風中学校・明星中学校などの男子校、帝塚山学院中学校や大谷中学校などの女子校には、多数合格しています。
ですので…
うちは別にトップ校じゃなくていいんです
というご家庭の場合には、浜学園などの大手塾を選ぶ必要は必ずしもないでしょう。
むしろ、地域に密着したタイプの小規模塾・中規模塾を選択するのも1つの手です。
どのような塾が、お子様に合っているのかは、考えてみる必要はあるでしょう。
先ほど紹介したような最難関中学校を志望する場合には、合格実績が豊富な浜学園 はおすすめです。
デメリット3.教科間の習熟度のアンバランスに対応しにくい
浜学園 の3つ目のデメリットは「教科間の習熟度のアンバランスに対応しにくい」ことです。
これは、浜学園だけでなく、他の中学受験塾にも言えることです。
すべての教科がバランス良いお子様なんて、ほぼいないですよね。
算数は得意やけど、国語はキライ!
国語の偏差値は60をこえるけど、算数は40台…
理科は好きやけど、社会は勉強したくない
というように、教科によって好き嫌いや得意・不得意って、必ずどの子もありますよね。
塾では、複数教科の合計点(偏差値)で「クラス分け」がおこなわれることがほとんどです。
つまり…
国語が苦手やのに、他の教科が引っ張ってくれたおかげで、上のクラスに上がれた!
ということが起こりえます。
でも、苦手なまま上位クラスに入ってしまうと、上のクラスで苦しみますよね…
逆に…
算数が足を引っ張って、下のクラスに落ちてしまった…
というように苦手科目が足かせになることも、もちろん多いですよね。
このように、塾では教科間の習熟度のアンバランスに対応することが難しいんです。
私もかつて塾講師をしていたので、よくわかります…
それに、全員に同じ宿題を出さざるを得ないので、その子に合わせた課題を出しにくいというデメリットもあります。
で、またしても、プロ家庭教師に依頼したり、プロ講師のいる個別指導に通ったりするわけです。
私もプロ家庭教師としてご家庭にうかがう場合にも、得意な教科を伸ばすというケースよりも、苦手な教科を克服したいというケースがほとんどです。
まとめ:浜学園に通うデメリット
今回の記事では、浜学園 のデメリットをお伝えしてきました。
ただ、浜学園だけのデメリットというよりも、大手の中学受験塾のデメリットでもあります。
そのデメリットをどうカバーするかを、考えておいた方がいいでしょう。
この記事では、デメリットを中心にお伝えしてきましたが、歴史が長く、通っている子どもたちが多いというスケールメリットは大きいです。
それに、多くの受験生やご家庭に支持されている証拠でもあります。