こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
いよいよ夏休み、塾では「夏期講習」がスタートします。
でも…
夏休みってどうやって勉強すればいいの?
夏期講習って全部出席しないといけないの?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 小5までの夏休みの過ごし方
- 小6の夏休みの過ごし方
- 夏期講習の上手な利用方法
がわかります。
学校が休みになる夏休みには、ふだんできない勉強が可能になります。
特に受験生にとっては、「夏休みは受験の天王山」と言われます。
夏期講習会を上手に活用して、充実した夏休みを過ごしてくださいね!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
小学5年生までの夏休みの勉強スタイルは?
まず小学5年生までの夏休みの勉強について見ていきましょう。
小5までの夏休みには…
これまでの学習内容の復習
をしておくことをおすすめしています。
中学受験塾の学習進度はかなり速く、苦手にしている単元、忘れてしまっている内容がたくさん出てきているはずだからです。
夏休みの間に復習しておくことで、2学期以降や受験学年になってからの勉強が進めやすくなります。
これまでの学習内容を復習するためには…
- 塾の夏期講習を利用する
- ご家庭で苦手を克服する
という2つの方法がありますね。
1つずつくわしく見ていきましょう。
【小5まで】塾の夏期講習を利用して復習する
まず、塾の夏期講習を利用して、これまでの学習内容を復習するのが、オーソドックスな方法です。
いくら塾の授業がわかりやすいとはいえ、通常授業で1回学習しただけでは身に付きません。
知識は忘れてしまいますし、テクニックも使わないとさび付いてしまいますよね。
忘れてしまうのは、人間やから仕方ないわな
塾もそのことは織り込み済みです。
だからこそ、各塾とも復習の時間が取れる夏休みに、効率的な復習カリキュラムを組んでくれています。
ですので、塾の夏期講習に出席すれば、重要単元を復習することができるでしょう。
一部の塾では、引き続き「予習型」の夏期講習を実施します。
また、「予習&復習」の夏期講習をする塾もあるので、内容を確認しましょう。
夏期講習から中学受験の勉強を始めるご家庭も
中学受験塾では、2月から新学年の授業がスタートしています。
小学校の新学年スタートよりも2か月も早いので…
入塾のタイミングを逃がしてしまった…
というお母様・お父様もけっこう多いものです。
でも、夏期講習なら「新規入塾生」「夏期講習生」を大々的に募集しています。
「入塾金無料!」とか、キャンペーンをしている塾も多いですよね。
初めて塾に来る子どもたちのために、体験授業や補習をする塾もあります。
もちろん中学受験の学習内容は濃く、進度も速いです。
でも、時間がたっぷりある夏休みだからこそ、中学受験の勉強に慣れるにもピッタリでしょう。
別の塾から良い生徒を引き抜く「転塾」狙いもあるでしょう
塾によって、授業のレベルや宿題の量が違ってきます。
夏期講習を通して、お子様に合っているのかを見極めるといいでしょう。
また、夏期講習前に無料体験を実施してくれる場合には、参加しておくとなお良いですね。
関西の中学受験塾をお探しの場合には、こちらの記事もどうぞ↓
【小5まで】ご家庭で苦手を克服する
塾の夏期講習は「重要単元を復習することができる」とさきほどご紹介しました。
それは、塾では「全員に学んでほしい内容」を夏期講習で授業するということ。
つまり、「公約数的な授業」をすることになります。
でも、苦手分野は1人1人ちがいますよね。
ですので…
この講座はうちの子に必要だけど、あの講座はいらないかも…
ということが起こってきます。
つまり、すべての講座がその子にとって必要とは限らないということです。
もちろん塾の先生に相談しても…
どの講座も重要ですから、ぜひ受講してください!
と熱烈に営業されてしまうでしょう。
また、すべての講座を受講すると、結果的に消化不良を起こすこともあります。
あれもこれも手を出し過ぎて、課題をこなすことだけが目的になってしまい、肝心の重要単元が身に付かなかったら、もったいないですよね…
そういう意味でも、夏期講習の講座は取捨選択することが大切です。
つまり…
講座の取捨選択
- 一部の講座は受講しない
- 申し込んだけれど必要ない授業の日には欠席する
のように間引いて、上手に塾を利用するといいでしょう。
もし必要な講座かどうか判断がつかない場合には、プロ家庭教師などの第三者目線でアドバイスをもらうことも有効です。
ですので、無理に塾の夏期講習を利用せず、ご家庭で苦手単元を克服するのも1つの方法です。
もし、お母様・お父様がお子様の勉強を見られる場合には、ぜひ復習内容をリストアップしてあげてください。
復習単元を見つけるポイントは…
- 苦手意識が強い単元
- テストでまちがいが多い単元
ですね。
まずは基本問題を自力で解けることを目標にするといいでしょう。
苦手な単元なので、ムリに応用問題まで手を付ける必要はありません。
また、今の段階では解けなくても、1年後には考える力が伸びていて、解けるようになっていることはよくあることです。
へたに手を付けると、余計に苦手意識が強くなることもあります…
リストアップした復習単元を克服し、少しでも「できた!」という実感が持てるような復習がおすすめです。
家庭教師を利用して復習する
ただ、お母様・お父様がいつも勉強を見ていられるわけではないですよね。
仕事に家事、ご兄弟姉妹の習い事の送り迎えなど、ご多忙かと思います…
そんな場合には、「家庭教師」を利用するのがおすすめです。
実際、たくさんの中学受験をするご家庭が、家庭教師を併用しています
マンツーマンなので、その子の得意・不得意に合わせて学習することができます。
漠然とすべての単元を総復習するよりも、効率的ですよね。
また、プロ家庭教師を選ぶ方が、大学生のアルバイト講師を選ぶよりも、コスパが良い場合があります。
経験豊富なプロならば、中学受験に関するアドバイスももらえるでしょう。
「割合」はみんなつまずくので大丈夫ですよ。
この講座は受講しなくても問題ないです。
もちろん、ずっと家庭教師を利用する必要はありません。
夏休みの間だけ、家庭教師を活用するというのも効率的です。
塾にしても家庭教師にしても、目的を持って上手に利用することが大切ですね。
家庭教師の上手な使い方・もったいない使い方について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
小学6年生の夏休みの勉強スタイルは?
次に小学6年生、つまり、受験生の勉強スタイルについて見ていきましょう。
小6の夏休みの勉強スタイルは…
- これまでの学習内容の復習
- 総合問題・入試問題にチャレンジ
の2つだと私は考えています。
1つずつくわしくみていきましょう。
【小6】これまでの学習内容の復習
受験生にとっては、長期休暇という機会を活かす最後のチャンスです。
「夏休みは中学受験の天王山」と言われるゆえんですよね。
ただ、これまでの学習内容を復習しなければならないのは、小学5年生までと同じです。
まず、塾の夏期講習を利用して、重要単元・苦手単元を復習するのが近道です。
各塾とも、夏期講習を利用して、重要単元を復習単元を組んでくれているでしょう。
塾のカリキュラムは、先輩たち、つまり、合格者たちの歩いてきた足跡ですね
この夏、塾で学んだことが入試に直結する!
それくらいの気持ちで、夏期講習に臨むことが大切です。
夏休みの間に、まずは各単元の基本問題は自力で解けるようにしておくといいでしょう。
9月以降、入試問題演習にスムーズに入りやすくなります。
ただ、消化不良にならないように、注意してくださいね。
たとえば、関西圏の中学受験塾の最大手浜学園 では、夏期講習に加えて、通常授業(マスターコース)も並行して実施されています。
つまり…
- 昼間:夏期講習
- 夕方:通常授業
という形になるわけです。
ですので、すべての授業、すべての宿題をこなそうとすると、パンクしてしまいます。
せっかく夏期講習を受講したのに、あれもこれも手を出して、消化不良を起こしてしまってはもったいないですよね。
ですので、夏期講習を受講しながらも、お子様が消化不良を起こしていないかチェックしてあげてください。
講座の取捨選択
- 一部の講座は受講しない
- 申し込んだけれど必要ない授業の日には欠席する
など、適度に間引いて、上手に夏期講習を利用するのがおすすめです。
また、プロ家庭教師など第三者の目線で、間引きするべき講座を見極めてもらうことも有効でしょう。
【小6】総合問題・入試問題にチャレンジ
また、夏休みの間には、夏期講習だけでなく、入試を意識した講座も各塾とも開催します。
たとえば、関西圏の中学受験塾なら…
- 灘中チャレンジ
- 甲陽トライアル
- 星光オープン
- 志望校別特訓
などですね。
重要単元をひと通り学んだ6年生にとって、入試を意識した実戦練習は欠かせません。
ただ、夏休みの段階で、入試レベルの問題をすべて解けなくても問題ありません。
対応力や応用力は、9月以降にさらに磨いていくことになります。
夏休みの段階では、どんなレベルの問題が入試に出題されるのかを知っておくことが大切です。
お、このレベルの入試問題なら解けるぞ!
と、今の自分でも解ける問題があるという手ごたえを感じることもあります。
また…
うわ…入試問題レベルって難しすぎる…
というように、現状とのギャップにショックを受けることもあります。
2学期以降は、その現状とのギャップを埋めていく学習をしていきます。
そのためにも、入試レベルの総合問題にチャレンジして、現状を知っておくことが大切です。
志望校の古い過去問を1年分解いてみる
塾では、まだ過去問は解かないように言われるはずです。
でも、さきほどお伝えした通り、入試問題のレベルを知っておくためにも、志望校の古い過去問を1年分解いてみるといいでしょう。
もちろん夏休みの段階では、合格点が取れなくても大丈夫です。
合格点を取るための、応用力や対応力は、2学期以降に磨いていきましょう。
過去問の使い方や意義については、こちらの記事をどうぞ↓
家庭教師を利用して過去問対策を始める
塾でも過去問を扱って指導していくことが増えます。
ただし、塾では…
- 受験生の多くがまちがいやすい問題
- 解説が必要な難問
にしぼって、授業で解説することが多いです。
つまり、みんなにとって必要な「公約数」的な授業になってしまいがちです。
でも、解ける問題、解けない問題は、1人1人ちがいます。
この問題は正解してたから、別に塾で解説を聞かなくてもいいわ
こっちの問題を解説してほしいのに、みんなが正解していたから解説してもらえなかった…
というような問題が起こってしまいます。
中には…
うちの子の志望校はトップ校じゃないから、対策講座を塾で開講してもらえない…
ということも起こりえます。
その場合には、家庭教師を利用して、過去問対策をしていくといいでしょう。
家庭教師ならば…
- 自分に必要な問題だけ解説してもらう
- 「捨て問」を見極めてもらう
ことができます。
もう少しくわしく見ていきましょう。
自分に必要な問題だけ解説してもらう
さきほどお伝えした通り、塾では自分が解説してほしい問題を解説してもらえるとは限りません。
でも、家庭教師ならば、その子にとって必要な問題だけを解説してもらうことができます。
また、その子の志望校に合わせた特訓講座を塾で開講してもらえない場合も、家庭教師に過去問の解説をしてもらえます。
もちろん「解説を聞いておしまい」にしてはいけませんね。
自力で解けるようにしておかなければなりません。
また、どのように間違い直しをするのかは、教科によって違ってきます。
間違い直しの方法も、家庭教師にアドバイスをもらうといいでしょう。
「捨て問」を見極めてもらう
入試問題はすべての問題を解けなければ、合格できないわけではありません。
平均点を健全に保つために、難問もまぎれこんでいます。
別に解けなくても合否に影響しない問題、いわゆる「捨て問」です。
ただ、「捨て問」は、受験生本人にとっても、お母様・お父様にとっても、見きわめが難しいものです。
このタイプの問題は「捨て問」です。
あまり深入りせず、他の問題を確実に得点しよう
というように、家庭教師にお子様の受験校に合った解き方のアドバイスを求めるといいでしょう。
ただし、大学生のアルバイト家庭教師では、そこまで踏み込んで指導できません。
プロ家庭教師なら学校情報や受験戦略まで、コンサルしてもらえるでしょう。
まとめ:【夏休みの過ごし方】中学受験塾の夏期講習の上手な使い方
今回の記事では、塾の夏期講習の上手な使い方について、解説してきました。
塾側も夏休みを有効に使うために、充実した講座を用意してくれています。
まずは、塾のカリキュラムを活用して、力をつけていきましょう!
ただ、苦手単元は一人一人違います。
「公約数」的な塾の授業よりも、家庭教師などを利用して、ピンポイントで苦手を克服するのも有効です。
いずれにしても、目的をはっきりさせて、夏期講習・家庭教師を利用することが大切です。
充実した夏休みで、パワーアップしてくださいね!