こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
受験生は夏休み以降、受験校のしぼりこみの時期を迎えます。
同様に、中学校側も新入生の募集活動を、さらに活発化させます。
その最たるものが…
プレテスト
ですね。
プレテストのメリットって何?
受験させた方がいいの?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- プレテストとは何か
- プレテストを受験するメリット
- プレテストの要項の確認方法
- プレテストの対策方法
がわかります。
プレテストを活用して、中学入試に向けて、勢いをつけていきましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
プレテストとは?
「プレテスト」というのは…
各中学校が独自に開催する模擬入試
です。
関西圏の多くの中学校では、2学期にプレテストが実施されます。
プレテストは、入試本番と同じ環境で、本番に似た問題にチャレンジできるということもあり、受験生やそのご家族に人気があります。
一方、学校側もたくさんの受験生やそのお母様・お父様に学校に足を運んでもらうことによって、ご家族と学校との距離感を縮めようとしています。
難関校や人気校では、プレテストを実施しない学校もあります。
手間がかかるプレテストを実施しなくても、人気が落ちない自信があるからですね
無料でプレテストを実施している学校もあれば、有料でプレテストを行っているので、確認が必要です。
そんな気になるプレテストを受験するメリットを考えていきましょう!
プレテストを受験するメリット
プレテストは受験した方がいいですか?
受験生やお母様・お父様から、そのようなご質問を受けることがあります。
そのご質問に対する私の答えは…
はい!
ぜひ受験しておきましょう
です。
志望校でプレテストが実施される場合には、必ず受験しておくことをオススメしています。
なぜなら、デメリットがなく、メリットしかないからです。
私が考える、プレテストを受験するメリットとは…
- 入試本番を疑似体験できる
- 志望する受験生の中での自分の立ち位置がわかる
- 中学校との「つながり」ができる
の3点です。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
メリット1.入試本番を疑似体験できる
まず、最も大きなメリットとして、「入試本番を疑似体験」できることです。
受験生は確かにたくさんの模擬テストを受けて、「テスト慣れ」してきています。
塾では毎週毎週確認テストや復習テストが実施されます。
毎月のように、志望校判定の出る公開テストや合否模試を受験します。
しかし、自分が憧れる学校がわざわざ作ってくれた「そっくりテスト」を受ける機会ってなかなかありません。
できるだけ本番に近いテストを受けたいやん
また、受験校を会場として、テストを受ける経験もあまりないものです。
- 試験会場の雰囲気
- トイレの場所
- 周囲の受験生の熱気
- 問題用紙・答案用紙の手触りとレイアウト
それらを身をもって経験できるのが、プレテストなのです。
本番同様のテストを受けてみることで、初めて見えてくるものもあります。
あれだけ時間配分を意識していたのに、緊張して時間切れになってしまった…
本番に強いと思っていたのに、ガチガチに緊張してしまった…
というように、自分の新たな一面に気づくかもしれません。
あるいは…
試験途中で鼻血が出て、ティッシュを持っていかなかったことを後悔した…
暖房が直撃して、暑くて集中できなかった…
など、学校を会場としているからこそ、気づけることもあります。
入試本番で気づいていては遅いですよね…
このように、プレテストで入試本番を疑似体験することによって、貴重な経験を積むことができます。
メリット2.志望する受験生の中での自分の立ち位置がわかる
プレテストを受験する2つ目のメリットとしては、「志望する受験生の中での自分の立ち位置がわかる」ということが挙げられます。
確かに塾の公開テストや合否模試でも、「志望校判定」は出るでしょう。
ただそれは、塾のテスト形式で実力を測られただけで、入試問題とは傾向が異なります。
また、受験する母集団も違います。
しかし、プレテストであれば、基本的には、その学校を志望している受験生が主に受けにきます。
すると…
あ、こんなにたくさんのライバルが受験しに来るんだ…
自分は真ん中くらいの成績だったから、いけるかも!
というように、その学校を志望する受験生の中での、自分の立ち位置が見えてきます。
受験者数や点数・偏差値が、ふだんのテストよりも、リアルに感じられるでしょう。
ただ、人気校だと、それほど志望度が高くなくても、たくさんの受験生がプレテストを受けにきてしまいます。
誰もが、人気校で「実力試し」したくなるものですよね。
ですので、一部の人気校では、プレテストを有料化しています。
たとえば…
- 大阪桐蔭中学校(5,000円)※2023年実施
- 清風南海中学校(4,000円)※2023年実施
- 明星中学校(3,000円)※2021年実施
- 関西大学北陽中学校(2,500円)※2023年実施
- 近畿大学附属中学校(1,000円)※2023年実施
といった感じです。
(※最新の情報は、各学校のホームページでご確認ください)
有料化されている分、受験生がしぼりこまれ、偏差値や判定にも信ぴょう性が増します。
学校側としても有料化することで、志望度の高い受験生に足を運んでもらいたいのでしょう。
プレテストとは言え、学校にとっては、手間がかかりますからね
有料であったとしても、気になる学校のプレテストは受験しておきましょう。
また、最近では、コロナウィルスの感染状況などを考慮して、プレテストを自宅受験できる学校も出てきています。
メリット3.中学校との「つながり」ができる
プレテストを受験する3つ目のメリットは「中学校との『つながり』ができる」ということです。
プレテストを受けるということは…
私!
この学校を受験する意思があります!
という意志表示でもあります。
つまり、プレテストとは、中学校側に、受験生の存在を知ってもらう大切な機会でもあるということです。
学校側もたくさんの受験生、優秀な新入生に受験してもらいたいものです。
ですので、学校側も受験生たちとの「つながり」を持ち、受験者を囲い込みたいという思惑があります。
学校によっては、プレテストの結果を返却するだけではなく、いろいろなサービスを実施してくれます。
- プレテスト結果をもとに学習相談をしてくれる
- 受験スケジュールに関するアドバイスをしてくれる
- プレテスト解説会で授業を受けられる
など、手厚くフォローしてくれる学校があります。
中には…
- 午前入試と午後入試を両方受験してくれたら加点します
- 奨学金をサービスします
と優遇を明言してくれる中学校もあるくらいです。
プレテストは、入試の「予選」と言えるかもしれません。
「つながり」を作りたいという、受験生と中学校の双方にメリットがある、つまり、Win-Winなイベントがプレテストというわけです。
プレテストの要項を知る方法は?
プレテストの日程や受験料はどこで調べればいいの?
そのように悩んでいるお母様・お父様も多いですよね。
次は、プレテストの実施要項を知る方法を紹介します。
プレテストの要項をチェックする方法は…
- 塾から教えてもらう
- 志望校のホームページを見る
- 情報サイトを活用する
- 都道府県の私立連合会のサイトをチェックする
の4つが多いでしょう。
1つずつくわしく見ていきましょう。
塾から教えてもらう
まず中学受験塾に通っている場合には、塾から教えてもらえることが多いでしょう。
塾の友だちやライバルたちも、たくさん受験しにいくはずです。
せっかく塾に通っているのなら、塾が持っている情報をフル活用しましょう。
志望校のホームページを見る
もし受験したい学校が決まっている場合には、その中学校のホームページを見てみましょう。
「入試情報」のページに、入試説明会や見学会とともに、紹介されている場合がほとんどです。
情報サイトを活用する
次に、情報サイトを活用するという方法もあります。
たとえば、「中学受験スタディ」というサイトでは…
- プレテスト特集
- 説明会・イベントカレンダー
などという形で、中学校の情報を発信してくれています。
都道府県の私立連合会のサイトをチェックする
また、都道府県の私立連合会のサイトをチェックするという方法もあります。
以下、関西の都道府県の私立連合会のサイトのリンクです↓
※和歌山県はサイトを探しましたが、見つかりませんでした。
プレテストの対策方法は?
プレテストって対策して受験した方がいいの?
どこまで対策すればいいの?
プレテストはあくまで「プレ」、もちろん本番ではありません。
では、プレテストに対して対策をしておくべきなのでしょうか?
私の答えは…
- その学校に進学する可能性があるなら「絶対対策」
- 進学する可能性がない場合「時間があれば対策」
です。
先ほど紹介した通り、プレテストの結果によって、進学相談してくれたり、奨学金が決まったりする中学校があるからです。
第1志望の学校はもちろん、併願やすべり止めの学校であっても、進学する可能性があるなら、有利な条件で受験・入学したいですよね。
その学校に進学するつもりがない場合には、時間があれば対策するようにしましょう。
せっかくプレテストを受けるのですから、有意義に活用したいですよね。
もし何も対策せずに受験して、プレテストの結果が悪かったら、どうでしょう?
受験しない学校やから、プレテストの結果はどうでもいいねん
と、すっぱり割り切れるなら問題ありません。
でも、受験生もお母様・お父様もピリピリし始めている時期です…
志望していない学校とは言え、テストの成績が悪かったら動揺するものです…
もちろん6年生の2学期は、とても忙しい時期です。
ですので、志望していない中学校のプレテスト対策に時間をかけられないこともあるでしょう。
プレテストの対策方法
では、プレテストに対して、どのように勉強しておけばいいのでしょうか?
プレテストへの対策は…
過去問を1回分解いておく
ことをオススメしています。
過去問を解いておくことで、戦略を立てることができるからです。
どんな問題が例年出題されているのかが、わかっていれば、どの問題に時間をかければいいのかを想定しておくことができます。
逆に、過去問を解いておかなければ、どのように攻めればいいのか戦略が立てられません。
もちろんその年度から大きく出題傾向が変わることもあり得ます。
ただ、その場合には、受験生全員が同じ条件なんだと割り切りましょう。
出題傾向が変わったときには、焦ったらアカンな…
塾では、プレテストの対策まで、手が回らないこともあります。
プレテストの対策は、ご家庭で進めることが多いでしょう。
ご家庭でプレテスト対策が難しい場合には、家庭教師を利用するのもおすすめです。
私もプロ家庭教師として、毎年、プレテストの対策をおこなっています。
まとめ:プレテストを受験して入試に備えよう
プレテストにデメリットはなく、メリットのみです。
入試の「予選」として、ぜひ受験してみましょう!
その学校に進学する可能性があるのなら、過去問を解いて、しっかりと準備してプレテストを受験しましょう。
もし、腕試しでプレテストに挑むだけの場合には、時間があれば過去問に触れておきましょう。
塾では、プレテストの対策までは手が回らないことが多いです。
家庭教師を活用して、プレテスト対策(過去問演習)をおこなうご家庭も多いです。