こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
いよいよ始まりましたね!
ドラマ『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』。
ご覧になりましたか?
もともと漫画として人気があったようで、中学受験にたずさわる者として、とても興味がありました。
今回は第1話に関するあれこれを、元塾講師の目線で書きました。
『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』とは?
ドラマ『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』は、中学受験をテーマにした、高瀬志帆さんの同タイトルの漫画が原作です。
小学館のスピリッツにて連載中で、ドラマがスタートした2021年10月現在、単行本は13巻までリリースされているようです。
(リンク:漫画『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』ホームページ)
ドラマ版は、2021年10月16日(土)からスタート。
日本テレビ系列で、土曜日よる10時から放送されています。
(リンク:ドラマ『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』ホームページ)
雑誌スピリッツのホームページには、次のように紹介されています。
激動の中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師!
スピリッツ『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』ホームページより引用
2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏をえぐりだす問題作!
先日放送された第1話を振り返ってみましょう。
『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』第1話あらすじ
大手塾ルトワックの看板塾講師・黒木蔵人(柳楽優弥)が、桜花ゼミナール吉祥寺校に校長としてやってくるところから物語はスタートします。
スーパー塾講師・黒木は入塾説明会では、保護者達に「第一志望校に絶対合格させる」と宣言します。
一方で、保護者のことを「スポンサー」や「ネギを背負ったカモ」、「ATM」と公言するほど口が悪い…
本心はいかに…
しかし、塾講師としての技術・目は超一流のようで、体験入塾生の力を見抜きます。
中学受験に反対するその体験入塾生の父親は、塾に乗り込んできますが、黒木の言葉を聞いて、息子の中学受験を応援することになりました。
ドラマ『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』の見どころ
次に、ドラマ『二月の勝者 ―絶対合格の教室―』の見どころをご紹介します。
なぜ黒木は大手塾をやめて桜花ゼミナールに来たのか?
まず第1の謎が、大手塾ルトワックの看板講師だった黒木がなぜ退職し、中規模塾の桜花ゼミナールへと転職したのかです。
ルトワックのエリート講師である灰谷純(加藤シゲアキ)も、黒木に「裏切り」の理由を問い詰めます。
また、桜花ゼミナールの講師たちの中でも、何かをやらかしたのではないかと、様々な憶測が飛び交います。
おそらくその謎のカギを握っているのは、桜花ゼミナール社長の白柳(岸部一徳)でしょう。
黒木が大手塾を裏切ってまで、桜花ゼミナールに来たのは、「金」のためなのでしょうか?
それとも何か理由があるのでしょうか?
これから物語が進む中で、明かされていくでしょう。
なぜ新人講師・佐倉を受験Rクラスの担任にしたのか?
2つ目の見どころは、第2の主役である新人講師・佐倉麻衣(井上真央)でしょう。
佐倉は中学校教師でしたが、教職を辞し、塾講師に転職しました。
彼女が中学校教師を辞めたことが、重要エピソードになるのかと思いきや、第1話であっさり明かされました。
佐倉はダンス部顧問として、生徒たちをうまくまとめられませんでした。
そして、生徒の一人から「あんたのこと一生恨んでやる」と言われてしまいます。
物語は佐倉先生の目線で進んでいくようですね
そんな塾講師として初心者の佐倉を、黒木はなぜ受験Rクラスの担任にしたのでしょうか?
小学6年生、つまり、受験クラスの担任をするには、教科知識に加え、進学情報にも詳しく、受験に精通していなければなりません。
そのような責任ある仕事を、黒木がなぜ佐倉に任せたのかが、2つ目の謎です。
そして、入社面接でいまくいかなかった、いわゆる「ヤメ先」の佐倉を快く受け入れた、白柳社長の思惑が気になります。
黒木の言動に翻弄されつつも、佐倉がどのように桜花ゼミナールで成長していくのか、という物語でもありそうです。
黒木の過激な発言
ドラマの見どころの3つ目は、「黒木の過激な発言」です。
「合格のために最も必要なのは、父親の経済力と母親の狂気」
確かに中学受験にチャレンジするご家庭は、裕福なご家庭であることがほとんどです。
お医者さんや、ご自分でビジネスをされている、いわゆる社長さんが多い気がします。
そして、中学受験では、本人以上にご家族が必死になってしまうものです。
付きっきりになって、勉強をご家庭で見てくださっているお母様も多いのではないでしょうか?
そのことを「父親の経済力と母親の狂気」と表現し、さらに「合格のために最も必要」と言い切ってしまうところに、この作品の面白さを感じます。
「スポーツや芸術・音楽など才能がものを言う分野は、本当に厳しい。それに比べて勉強は格段に努力のリターンが得やすい」
これは過激発言ではありませんが、勉強というモノを考えるうえで、とても大切な言葉です。
黒木の言うように、スポーツや芸術の分野でプロになれるのは、ほんの一握りです。
高校球児は世の中にたくさんいますが、その中で甲子園に出場し、プロになれる人は何人いるでしょうか?
それに対して、勉強という「投資」は、ノーリスク・ハイリターンです。
英語学習や目標達成ビジネスを手掛ける古市幸雄さんは、著書『「1日30分」を続けなさい!』で次のように書かれています。
自己投資をすれば、必ず数年後にリターンとして帰ってくる。
『「1日30分を続けなさい!』古市幸雄(マガジンハウス)
お母様・お父様も、そのことをご存知だからこそ、中学受験という「投資」を検討されるのでしょう。
塾あるあるを楽しむ
4つ目の見どころは、「塾あるある」です!
塾の生徒としての「塾あるある」も楽しめますし、私は塾講師としての「塾講師あるある」も楽しめます。
「塾あるある」休み時間、男の子は暴れている
ドラマでも、シーンの片隅で、男子生徒たちが教室で暴れていますよね。
私が塾講師をしていたときにも、男の子たちはとにかく所せましと遊んでいました。
休み時間を終えて、教室に戻ると、1人の男の子が泣いています。
どうしたんや!?
びっくりして事情を聴くと、A君はこう言いました。
相撲をしてたら、あいつが頭突きをしてきたんや!
反則や!
先生、あいつを注意してくれ!
違う、そうじゃない。
休み時間に教室でそもそも相撲をするな(笑)
「塾講師あるある」帰りが遅く、生活が乱れがち
桜花ゼミナールの先生たちも、帰りが遅くなるので「井の頭ボウル」で晩御飯を食べていました。
実際、塾講師は22時頃まで仕事をして帰るので、家に着くのは日付が変わってから、という人も多くいます。
基本的には昼過ぎに出勤するので、夜型の生活になりがちです。
夜遅くに食べる、昼間はコンビニ弁当やカップ麺などで適当済ませる…
かなり健康に悪い食生活です。
完全に肥満体系の塾講師は、そういう典型的な生活を送っているでしょう。
また、夜型で、週休2日も守られないブラック業界なので、他の職業の人と生活リズムが合いません。
その結果、かなり独身の割合が高いのも、塾講師あるあるです。
(※管理人調べ)
とにかく、塾講師は体力勝負の職場なのです…
というわけで、ふだんは全然ドラマを見ないのですが、『二月の勝者』だけは楽しみに毎週録画しておきます!