こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
オレって、伸びそうかな…
伸びる高校生ってどんなヤツ?
そのように悩んでいる高校生も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 成績が伸びやすい高校生の特徴7つ
- 「特徴・共通点」だけでジャッジする危険性
がわかります。
指導していると、「この子は伸びそう!」と感じたり、予想以上に成長する高校生がいます。
成績が伸びやすい高校生の特徴を知って、自分の勉強を振り返ってみましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
【大学受験】学力が伸びやすい高校生7つの特徴
成績が上がりやすい高校生には、どんな共通点があるのでしょうか?
高校時代に学力が伸びやすい子の特徴は…
- 中学内容の土台がある
- 論理力が伸びてきている
- 勉強方法を考えられる
- アドバイスを聞ける素直さもある
- やり切ることができる
- 継続することができる
- 勉強量をこなせる
の7つだと感じます。
1つ1つ見ていきましょう。
中学内容の土台がある
まず、「中学内容の土台がある」ことです。
高校の学習内容は、中学校の学習内容を「積み上げ・肉付け」したものです。
たとえば、中学校で関係代名詞(who,which,whose,whom,that)を学びますね。
高校に入ると、それに加えて、関係代名詞whatや関係副詞を付け加える形で勉強していきます。
日本史や地理も、中学内容に追加していきます
もし、中学内容が身についていないと、高校で中学内容を復習しながら進んでいかなければなりません。
ただでさえ高校の学習内容は深いのに、負担が大きくなってしまいます…
以前、高校2年生で担当した子は、中学1年生の英語(動詞の使い分け)ができていませんでした。
高校の英文法にがんばって取り組んでいましたが、be動詞・一般動詞(三単現)・進行形・過去形がわかっておらず、空回りしていました。
分数計算が苦手な高校生もいるやん…
中学内容の土台ができていない場合には、できるだけ早く克服しましょう。
苦手内容が多かったり、苦手意識が強かったりする場合には、クラス指導の塾や予備校の授業についていけない可能性があります。
個別指導や家庭教師を活用して、中学内容の基礎をまずは作ってしまいましょう。
論理力が伸びてきている
高校の学習内容は、中学校の内容よりも、ぐっと深く難しくなります。
そんな高校の学習内容を理解するには、物事を順序立てて考える力が求められます。
つまり、
論理の力
です。
中学校の数学では、ある程度パターンの暗記で乗り切る子もけっこういます。
でも、高校の数学は、パターンの丸暗記では太刀打ちできないという子が増えてきます。
英語の入試問題でも、英単語や英文法を使いこなせることはもちろん、現代文のように文章の構造を把握して論理的に読む力が必要になります。
√5が無理数であることを証明せよ?
…無理
高校生という時期は、物事を順序だてて考える力が伸びる時期でもあります。
論理力は一朝一夕で身につくモノではありません。
答えではなく、考え方を学び、論理の力をつけていきましょう。
勉強方法を考えられる
小学生・中学生で、自分の勉強の管理ができる子はほとんどいません。
お母さんやお父さん、塾講師に、何をどう勉強すべきかを教えてもらうことがほとんどでしょう。
一方、高校になると、自分で勉強のやり方をアレンジできる子がだんだん増えてきます。
たとえば、志望校が決まったら「合格体験記」を読んで、合格した先輩たちの勉強法をマネするのも有効ですね。
うまくいった先輩たちのやり方をマネすることは、社会に出てからも最短の勉強法です
高校では科目数も増えますし、学習内容も深く難しくなります。
勉強だけでなく、部活動、SNS付き合い、恋愛など、高校生も忙しいですよね…
勉強も効率的に取り組まないと、時間がいくらあっても足りません!
ちょっと面倒くさがりで「なんかもっと方法ないかな?」と考えるくらいでちょうどいいかもしれません。
以前、担当した高校生に、英文の精読・音読トレーニングをさせようとしたら、
なんで高校生にもなって、音読なんて必要なんですか!?
たくさん問題を解いた方がいいんじゃないですか!?
と、(やや怒りながら)疑問をぶつけられたことがあります。
でも、精読の必要性と音読の効果を説明したら、納得してくれました。
納得のいく勉強には取り組める子だったので、関西の難関私大に合格してくれました。
アドバイスを聞ける素直さもある
勉強方法を考えることは大切ですが、「我流」になり過ぎるのも考えものです。
どんなジャンルでも「王道」のトレーニング方法が存在します。
野球にもテニスにも水泳にも、基本のフォームがあります。
力を発揮するには、持久力や筋力を鍛える地道なトレーニングも必要ですね。
まずは王道のトレーニング方法を実践することが大切です。
我流で結果を出せるのは、ひと握りの天才だけやな
中には、自分のやり方にこだわりを持っている高校生もいます。
我流で結果が出ているのならOKでしょう(いずれ頭打ちになる可能性があるので注意は必要です)。
ただ、我流で結果が出ていないのなら、そのこだわりは捨てた方がいいでしょう。
勉強方法で悩んでいる場合には、まわりの人に相談するといいでしょう。
- お母さん・お父さん
- お姉さん・お兄さん
- 先輩
- 友達
- 高校の先生
- 塾・予備校の講師
- 合格体験記
などですね。
マンツーマンで勉強方法から学ぶなら、個別指導や家庭教師で利用するといいでしょう。
やり切ることができる
当たり前のことをきちんとやり切ることって、意外と難しいですよね…
そのことがはっきりと表れるのが「定期テスト」です。
定期テストは範囲が決められているので、教材を正しい方法でやり込めば高得点を狙えます。
定期テストで得点できる子は、スケジュールを決めて(ある程度)やり切ることができています。
一方、定期テストで点数が出ない子のほとんどは、テスト対策が間に合っていません。
- 前日に徹夜しよう
- 当日がんばればなんとかなるだろう
- とりあえず答えを写して提出しよう
というように、計画が甘かったり、楽観的過ぎたり、お茶を濁してしまったりします。
締め切りに合わせて、スケジュールを立てて、計画を実行することは、社会に出てからも必要な力です。
勉強計画表の作り方や実行するコツについては、こちらの記事をご覧ください↓
中学生向けに書いていますが、高校生ならより使いこなせるでしょう。
ただ、最近は勉強をやり切るのをジャマするものがありますよね…
そう、「スマホ」ですね。
スマートフォンであらゆることができるようになり、手放せなくなっている高校生が増えています。
勉強しているときも、ついついスマートフォンに手を伸ばしてしまい、勉強を中断してしまう子も多いでしょう。
精神科医のアンデシュ・ハンセンさんは、著書『スマホ脳』(久山葉子さん訳)で次のように書いています。
大学生500人の記憶力と集中力を調査すると、スマホを教室の外に置いた学生の方が、サイレントモードにしてポケットにしまった学生よりもよい結果が出た。(略)ポケットに入っているだけで集中力が阻害されるのだ。(中略)
ポケットの中のスマホが持つデジタルな魔力を、脳は無意識のレベルで感知し、「スマホを無視すること」に知能の処理能力を使ってしまうようだ。その結果、本来の集中力を発揮できなくなる。
『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン
なんと、スマホをポケットに入れているだけで、記憶力や集中力に影響が出るとは…
以前、スマホを手放せなくなり、昼夜が逆転してしまった高校生を担当したことがあります。
遅刻がちになり、勉強も手につかず、留年が目前に迫っていました…
留年について、くわしくはこちらの記事をどうぞ↓
ただ、高校から連絡はスマホでチェックしたり、課題もタブレットで提出したりするようになっています。
もうオンラインデバイスありきで現在の勉強が成り立っていますよね…
また、スマホをうまく使えば、勉強がはかどる場合があるのも事実です。
iPhoneを作ったスティーブ・ジョブズは、自分の子にスマホを与えることには慎重だったというのは有名な話…
でも、「スマホで勉強に集中できていない…」という自覚があるのなら、スマホとの付き合い方を見直した方がいいでしょう。
中毒(依存)状態になっていると、自分ひとりではなかなかスマホと離れられないはずです。
家族などと協力しながら、スマホと適切な距離を取っていきましょう。
スマホとの付き合い方については、こちらの記事をどうぞ↓
継続することができる
「やり切る」ことは大切ですが、それを「継続する」必要もあります。
たとえば、英単語が1回覚えたら終わりではありませんね。
単語テキストを何巡もして、反射的に読み方・意味がわかるように、脳に刷り込んでいく必要があります。
継続するためには「習慣化」してしまうことがおすすめです。
風呂に入る、歯を磨くように、勉強を1日・1週間のルーティンにしてしまうということです。
勉強の習慣化について、くわしくはこちらの記事をどうぞ↓
「勉強しよう!」と決意することは大切です。
でも、それを実行して続けることは、はるかに大切です。
定期テストは1回限りではなく、一般的に高校3年間で計15回もありますよね。
定期テスト以外にも、模試や実力テストもあります。
人間なので必ず体調やモチベーションに「波」はあります。
でも、波があったとしても、継続して勉強できる子が、やはり結果を出しています。
努力した者が全て報われるとは限らん。しかし!成功した者は皆すべからく努力しておる!!
自分だけでは、なかなか勉強を継続できないという場合には、周囲の手を活用しましょう。
手伝ってもらうことは、決して恥ずかしいことではありません。
個別指導や家庭教師を利用して、勉強のスケジューリングをしてもらうのも有効です。
勉強そのものを教えてもらうだけでなく、勉強のペースメイクにも使ってみましょう。
勉強量をこなせる
勉強を「やり切る」そして「継続する」ということは、言い換えると「勉強量をこなせている」ということです。
何事でも結果を出すには、量がものを言います。
「1万時間の法則」を知っていますか?
これは、1万時間トレーニングを積むと、その道のエキスパートになれるという法則です。
大谷翔平選手も藤井聡太さんも、野球や将棋に時間を費やしてきたはず…
1万時間どころではないはず…
もちろん「量」だけでなく、「質」も大切です。
さきほどお伝えした通り、効率的な勉強方法を考えたり、アドバイスを取り入れて勉強法を見直すことも必要です。
「質」を高めて、「量」をこなせば、必ず結果が出ます。
あとは結果が出るまで、あきらめないことも大切ですね!
「特徴・共通点」だけでジャッジする危険性
高校生で伸びる子の特徴を書いてきましたが、一部の性格や状況だけを見て、その子をジャッジするのは危険です。
どの子も、いろんな才能、いろいろな可能性を秘めています。
勉強は人生の一部分でしかありません。
その一部分を切り取って、その子すべてを評価してしまうようなことはやってはいけませんね。
自分への戒めでもあります…
また、「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、私は信じていません。
「幼い頃の性格は変わらない」という意味ですが、人間は変わります。
人と話すことが苦手だった子は講師職をしたり、英語が苦手だった子が海外で活躍したりしていることはたくさんあります。
あくまでこの記事は、「高校生の段階で学力が伸びている子の共通点」をまとめたもので、この特徴にあてはまらなければ、成績が伸びないと言っているわけではありません。
まとめ;【大学受験】成績が上がりやすい高校生に共通するのは〇〇
ここまで、学力が伸びやすい高校生の特徴を書いてきました。
その中で、共通点も見えてきます。
彼ら・彼女らに共通するのは…
当事者意識を持っている
ということです。
当事者意識とは、「勉強するのは自分自身だ」という意識ですね。
逆に、当事者意識が持てていない子は、なかなか勉強の量も質も上がりません。
- 親に勉強させられている
- とりあえず塾・予備校に任せておこう
- 答えを写してとりあえず提出しておこう
という考え方では当然ですね。
厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、高校は義務教育ではありません。
高校の先生も手を差し伸べてくれますし、親も気にかけてくれるでしょう。
でも、実際に「勉強」という行動をとれるのは自分自身だけです。
もしヤル気が出なくてこの記事を読んでくれているのなら、記事を読み終わったらぜひ行動に移してくださいね!
みなさんの勉強がはかどることを応援しています。