こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
中学受験と高校受験、どっちがいいの?
うちの子はどっち向き?
そのように悩んでいるお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 中学受験のメリットとデメリット
- 高校受験のメリットとデメリット
- 中学受験が向いている子の特徴
- 高校受験が向いている子の特徴
がわかります。
中学受験をするかどうか、早い段階で決断を迫られますよね…
また、中学受験の勉強をしていたけれど、高校受験に切り替えるご家庭もあります。
何を重視するかで、中学受験をするか、高校受験をするかが変わってきます。
みなさんの参考になれば幸いです!
元塾講師・プロ家庭教師として、たくさんの中学受験生・高校受験生を担当してきました
中学受験する5つのメリット
では、中学受験のメリットから見ていきましょう。
中学受験をするメリットは…
- 小学生の間に才能を掘り起こせる
- 内申が(基本)不要で、少ない教科で戦える
- 良い環境で中高を過ごせる
- 6年一貫で大学受験に臨める
- 高校受験を気にせずに活動できる
の5つです。
掘り下げて見ていきましょう。
※中学受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
小学生の間に才能を掘り起こせる
中学受験では、小学校での指導内容をはるかに超える内容が出題されます。
中学受験塾では、そのような難しい問題に対応できるよう、逆算したカリキュラムや教材が作られていますね。
当然、かなりの量の知識を暗記し、負荷をかけて考えます。
負荷をかけることによって、その子の才能を掘り起こすことができます。
暗記に偏ると「詰め込み教育」だと批判されますが
「早期教育」にも賛否ありますが、早い段階で基礎学力(読み・書き・計算)を鍛えておくと、「考える」ことに脳を使うことができます。
読み・書き・計算がままならないのに、じっくりと考えることは難しいですよね…
小学生の間に、その子の眠っている才能を掘り起こせるのが中学受験のメリットの1つでしょう。
関西の大手の中学受験塾を紹介した記事はこちら↓
内申が(基本)不要で、少ない教科で戦える
最近では、英語受験や英検利用も増えてきていますが、中学受験のメインは4教科、つまり、算数・国語・理科・社会ですね。
関西では、算・国・理の3教科受験できる中学校も多いです。
午後入試になると、2教科受験も多くなりますね。
つまり、少ない教科で受験できるのが、中学受験のメリットでしょう。
中には1教科で受験できる中学校もあります
また、一部の中学校を除いて、内申点(調査書)は必要ありません。
つまり、小学校での成績や態度を気にしなくていいということですね。
一方、高校受験では、内申点(調査書)が重視され、毎回の定期テストや副教科の成績も評価されます。
また、5教科での受験がメインなので、教科数が多くなり、不確定要素が多くなってしまいます。
中には、高校受験では難関校だけど、中学受験では入りやすいという「お買い得」な学校もありますね。
※関西の中学受験で社会が捨てられがちな件について、くわしくはこちらの記事をどうぞ↓
良い環境で中高を過ごせる
私立中学校ならではのメリットもあります。
私立の中学校では、
- 授業が7時間目まである
- 夏休みを短縮して補習をしてくれる
- 勉強合宿がある
- 塾専用教材や6年一貫用教材で学習できる
というように、勉強できる環境が整えられています。
最近では、コロナパンデミックの影響でオンライン授業が広がり、公立の学校でもタブレットが配布されるようになりました。
ただ、私立中学校・高校では、すでに全生徒にタブレットが配布されている学校が多く、スムーズにオンライン授業に入れたようです。
子どもたちも私立の中学校を見学に行くと、びっくり&感動します。
- 制服がかわいい!
- 芝生でサッカーできる!
- トイレがきれい!
施設の面でも環境が整えられていますね。
公立の中学校の環境が悪いと言っているわけではありません。
ただ、荒れている校区のお母様・お父様からは「地元の公立中に行かせたくない…」という声が聞かれるのも事実です。
6年一貫で大学受験に臨める
大学への進学実績を1つの目標している学校は多いでしょう。
私立の中高一貫校では、6年間を大学受験の対策に使うことができます。
多くの学校で、前倒しのカリキュラムで授業を行っています。
中学課程・高校課程を早く(速く)終わらせることで、余裕を持って大学入試のトレーニングが行えますね。
難しいし、進度が速いから、ついていくのは大変やけどな
特に、難関校の場合、中学生の段階から「難関大学を受験して当然」という空気感があります。
教師たちもそのつもりで指導していますし、先輩や同級生、家族も同様でしょう。
6年先の大学受験を意識して、勉強に取り組めるのは中高一貫校のメリットでしょう。
中高一貫校のメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください↓
高校受験を気にせずに活動できる
近年、学力テスト(一般選抜)を受験して、大学に進学する割合が低くなってきています。
その代わり、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜を利用する受験生が半数近くになっています。
総合型や推薦型の入試では、
- 志望理由書
- 小論文
- 面接
- プレゼンテーション
といった受験生の経験や考え方を重視する試験が実施されます。
つまり、ただ学力が高いだけでなく、中学・高校時代に、
- どんな活動をしたか
- 何を学んだか
が問われるようになりました。
中高一貫の場合、6年間を大学受験の準備にあてられるので、部活動、趣味やボランティアなどの校外での活動にも取り組みやすいでしょう。
一方、高校受験をする場合には、どうしても中学3年生で受験勉強に専念せざるを得ません。
主流となりつつある総合型選抜や推薦型選抜にも、中高一貫校の方が対応しやすいでしょう。
中学受験する5つのデメリット
一方、中学受験のデメリットは何でしょうか?
中学受験をするデメリットは…
- 成長がゆっくりだと不利
- 塾中心の小学校生活になる
- 中学受験で燃え尽きる子もいる
- 地元でのつながりが薄くなる
- 教育費がかかる
の5つです。
1つずつ見ていきましょう。
成長がゆっくりだと不利
さきほど紹介した通り、中学受験では、小学校での指導内容をはるかに超える内容が出題されます。
読み・書き・計算といった基礎学力だけでなく、各教科とも論理的にじっくりと考えられる思考力も求められます。
また、最難関校の国語の入試では、難しい論説文や古い小説が出題されることもあるため、豊富な語彙(ボキャブラリー)が求められます。
ですので、成長がゆっくりな子にとっては、中学受験がかなり大変な道のりとなります。
- 文章題を学んでも、計算が合わない…
- 語彙が少なく、文章内容が理解できない…
- なかなか「割合」や「速さ」の問題が解けるようにならない…
というように、幼い小学生だからこそぶつかってしまう壁がありますね…
中学受験では、早熟な子の方が有利だと言われるのはそのためです。
ただ、中学受験の頃は国語が苦手だったけど、語彙(ボキャブラリー)が増えるにつれ、論理的に文章が読めるようになり、大学受験では国語が得意教科になっている子もいますよ。
私もその1人です
私自身の国語のブレイクスルー体験については、こちらの記事をどうぞ↓
塾中心の小学校生活になる
学年が上がるにつれて、中学受験塾に通う日数・時間が増えてきます。
受験学年(小5の2月以降)になると、土・日も塾の模試や特訓授業が入ります。
塾がない平日も、塾の宿題やテスト対策で手いっぱいになる子がほとんどです。
塾のない日には、家庭教師をつけて、塾フォローをするご家庭も多いですね
となると、他の習い事は整理せざるを得ません。
私が担当するご家庭でも、楽器やスポーツ、英語教室などをいったんストップすることがほとんどです。
どうしても塾中心の小学校生活になってしまうのは、デメリットの1つでしょう。
中学受験で燃え尽きる子もいる
そんなハードな受験勉強をくぐり抜けた結果、中学校以降、勉強しなくなってしまう子もいます。
いわゆる「燃え尽き」ですね。
また、反抗期が重なり、お母様・お父様の言うこともなかなか聞かなくなる…
その結果、せっかく進学校に入ったのに、成績が低迷してしまう子はけっこう多いんです。
最近話題の「深海魚」ってやつやな
中学受験はあくまで人生の通過点です。
でも、中学受験を「目的」にしてしまうと、そこで勉強をしなくなってしまいます…
中学合格後は、次のステップ・目標に進んでいけるといいですね。
中学受験後の「燃え尽き」や「深海魚」については、こちらの記事をご覧ください↓
地元でのつながりが薄くなる
中学受験をすると、地元の友達と会うことが少なくなります。
地元の子たちは同じ中学に通い、同じ思い出を共有しています。
そうなると、地元でおこなわれる成人式に行きにくくなるんですよね…
私は成人式に参加せず、三十三間堂の遠的大会で弓を引いていました
もちろん中高一貫で、新しい友達と濃厚な6年間を過ごすので、別の交友関係が生まれます。
生涯の親友に出会えるかもしれません。
また、最近ではSNSがあるので、中学受験をしても、地元の子とつながることは以前よりもかんたんにはなっているでしょう。
教育費がかかる
受験生本人へのデメリットではなく、ご家庭への負担もあります。
中学受験塾に通い、私立の中高一貫校に通うと、かなりの教育費になります。
少し古い記事ですが、塾にかかる費用について、こんな記事がありました↓
「日能研を例に取ると、3年間で約215万円になります。
PRESIDENT Onlineの記事『中学受験――「塾代」年間費用はいくら?』から引用
内訳は、小4約45万円、小5約65万円。6年生になると一気に上がって約105万円となります。
中学校に支払う受験費用、その他諸費用を加えると230万円と考えておいてください。
学年が上がるにつれ金額が上がるのは、通塾日数も増え授業料自体もやや高くはなりますが、一番の違いはオプション講座です。
受験直前の6年生は志望校対策などの選択講座や夏や冬の季節講習などのオプション部分が多くなり、その分、高額になるのです」(石田氏)
特に6年生の夏期講習や入試直前期は、10万円を超えることも多いです…
「うちの塾はもっと高かった!」というお母様・お父様もいらっしゃるでしょう。
塾のフォローとして、家庭教師や個別指導を利用するご家庭も多く、もっと教育費はかかるはず…
中学受験をするメリット・デメリットについては、こちらの記事もどうぞ↓
高校受験する5つのメリット
では、高校受験のメリットはどうなのでしょうか?
高校受験をするメリットは…
- 小学生時代をゆったり過ごせる
- 地元の友達と長くいっしょにいられる
- 中学への通学時間が短い
- いったん中3で中学内容を定着できる
- 教育費が抑えられる
の5つでしょう。
1つ1つ見ていきましょう。
小学生時代をゆったり過ごせる
さきほど紹介した通り、中学受験をすると、塾中心の生活になってしまいます。
でも、高校受験を選択すると、塾に縛られない生活を送れます。
ピアノなどの楽器、サッカーなどのスポーツなどの習い事も続けやすくなります。
中学校入学に備えて、高校受験用の塾や英語教室に通うご家庭も多いですね。
地元の友達と長くいっしょにいられる
みんな同じ公立の中学校に入学するので、小学校時代の友達をお別れをせずに済みます。
さらに3年間同じ思い出を共有できます。
もちろんいずれは高校受験や大学入試で別々の道に進むことなりますが、中学受験をした場合と比べると、比較的に成人式や同窓会で集まりやすいでしょう。
中学への通学時間が短い
公立中学校に通っていると気づきにくいですが、通学時間が短いのは大きなメリットです。
朝はゆっくり寝ていられますし、放課後もすぐに帰れます。
中学受験をして遠い学校に通うと、早起きして、帰る時間も遅くなってしまいます。
通学方向によっては、通勤ラッシュに巻き込まれて、満員電車に6年間乗ることもあります…
満員電車はおとなでもイヤやん
もちろん電車での通学中に、テキストを開いて勉強している子や、英語のリスニングをしている中高生もいます。
通学時間などのスキマ時間を有効に使って勉強することは、私立に進学しても公立に進学しても大切なことですね。
いったん中3で中学内容を定着できる
高校受験では、5教科を仕上げて入試に挑みます。
すると、高校受験組が中学受験組と同じクラスに合流する私立高校では、高校受験組の方が1学期の中間テストの成績が良いことがあります。
え?
中学受験をしたメンバーの方が成績がいいと思ってた…
というお母様・お父様も多いでしょう。
また、地元の公立中学校のトップ層の中は、最難関の高校に進学し、そのまま最難関大学に合格する子がいます。
中学受験したのに、入学後に成績が低迷する「深海魚」について、さきほど触れましたが、中高の6年間で地元の公立中に進んだ同級生に逆転されることはよくある話です。
もちろん高校受験で優秀でも、高校に入学してから勉強せずに「深海魚」になることも起こり得るので注意しなければなりません…
いずれにしても、受験がゴールではなく、勉強を続けることは大事ですね。
教育費が抑えられる
以前、保険会社のライフプランナーに、家計の見直しをしてもらうことがありました。
そのときに、将来の収支のシミュレーションをしてもらったのですが、やはり私立or公立どちらを選ぶかで、教育費が大きく変わりました。
三菱UFJ信託銀行によると…
私立中学校の場合、3年間の費用総額は430万円が目安とされています。1年あたりでは約140万円の計算です。
三菱UFJ信託銀行「私立中学校の学費相場は?公立との比較や中高一貫校の費用を解説」より引用
一方、公立中学校に進学させた場合は、3年間で150万円が目安となり、1年あたり50万円ほどでしょう。
つまり、公立に対して私立の費用は約3倍、トータルで300万円ほどの違いがあることがわかります。
となり、中学受験をした後も、私立中と公立中とでは教育費がかなり違います。
高校受験のために塾に通う子がほとんどなので、公立に進学してもある程度の教育費はかかります。
でも、私立中に進学したとしても、速いカリキュラムや難しい定期テストに対応するために、予備校に通ったり、家庭教師をつけたりするご家庭は多いものです。
私も家庭教師として毎年、中高一貫校に通う子を担当しています
やはり高校受験を選択したほうが、教育費を抑えられるのが一般的です。
高校受験する5つのデメリット
一方、高校受験のデメリットはというと…
- 内申(評定)に左右される
- 逆転が難しいときがある
- 思春期に突入する
- 部活動やスマホの影響を受けやすい
- すぐにまた大学受験を迎える
の5つでしょう。
掘り下げて見ていきましょう。
内申(評定)に左右される
中学受験のメリットとして、少ない教科で、内申点(評定)が基本いらないことを、さきほど紹介しました。
一方、高校受験では、基本的に国語・社会・数学・理科・英語の5教科勝負になります。
難関高校を受験するには、どの教科もある程度バランスよく得点できる必要があります。
また、高校受験では、公立高校を中心に、内申点(評定)が重視されます。
内申点は、かんたんに言うと「通知表の評価を得点化したもの」ですね。
- 定期テストの点数
- 学習態度
- 提出課題
などで評価されます。
その内申点が「内申書(調査書)」に記載され、高校入試の判定に使われます。
つまり…
- 内申点が高い⇒有利に受験できる
- 内申点が低い⇒受験で不利になる
というわけですね。
入試当日には、すでに内申点は確定していますので、内申点は「持ち点」だと言えます。
もし授業態度が悪く、課題を提出していなかったら、定期テストの点数は良いのに内申点は低いということもあります…
内申点が足りずに、受験校のランクを下げざるを得ないというのは、よくある話です。
内申点について、くわしくはこちらの記事をどうぞ↓
逆転が難しいときがある
勉強が苦手な中学生は、どこでつまずいていると思いますか?
中1の初め?
と思われるかもしれません。
でも、彼らが勉強でつまずいているのは、実は小学校の内容であることが多いんです。
- 正負の数で困っていると思ったら、分数計算ができなかった…
- 方程式で困っていると思ったら、割合がわかっていなかった…
- 面積の公式や円周・弧の長さの公式を覚えていない…
- 小学校の漢字の読み書きがままならない…
といった状況です。
この場合、中学校内容を勉強しながら、小学校内容を復習しなければなりません。
苦手意識も強いぶん、2倍以上の労力が必要です。
場合によっては、高校受験までに克服できず、逆転が難しい場合も多いです…
中学受験はしなくても、基礎学力を身につけておくことは必要ですね。
中学受験はしないけど、高校受験に向けて、小学生の間に身につけておきたい力については、こちらの記事をご覧ください↓
思春期に突入する
中学受験では、ある程度、お母様・お父様が主導で進められます。
というよりも、中学受験塾の宿題は難しく、量も多いので、お母様・お父様が管理してあげないと立ち行かないという事情もあります。
では、高校受験では、子どもが自律して勉強できるのでしょうか?
なかなかそうはいかないのが現実です…
私もジャンプばっかり読んで、MD聞いてばかりいました。
MD…死語ですやん。
中学生は、自分で勉強を管理できるほど、まだまだ成熟していません。
でも、多くの子が反抗期に突入するので、親の言うことも聞かなくなってしまいます。
勉強のことで口出しすると、すぐに親子ゲンカになるものですよね…
それに、思春期ですから、友達関係や異性のことで悩むことも増えますね。
部活動やスマホの影響を受けやすい
中学校に入ると、部活動が本格的に始まります。
練習時間が長く、土日も試合という運動部も多いでしょう。
また、文化系のクラブであっても、吹奏楽部などは拘束時間が長く、休みが少ないことで有名です。
みんなで演奏を合わせなあかんからなぁ
部活の時間が長くなると、しわ寄せを食うのが勉強です…
部活で疲れ果てて、授業中も塾でもうとうと…
「家でもぜんぜん勉強していない!」とお怒りのお母様・お父様は多いですよね…
部活動と勉強との「文武両道」の仕方については、こちらの記事をどうぞ↓
上の記事にも書きましたが、今の中高生が気をつけなけばならないのは、部活よりも「スマホ」です。
すぐに更新されるSNSにどっぷりハマって、スマホを手放せない子は多いですよね…
勉強をしなければならないのに、ついついスマホを触っちゃう中学3年生がどれだけ多いか!
スマホとの付き合い方については、こちらの記事をご覧ください↓
すぐにまた大学受験を迎える
高校受験を乗り越えたと思ったら、すぐ3年後には大学受験を迎えます。
高校の学習内容は、中学の学習内容よりも、広く、そして、深いので手を抜けません。
しかも、早い段階で文系や理系かの選択も迫られます。
もちろん高校受験で5教科を固められて、その勢いのまま大学受験に向かえるのは高校受験のメリットではあります。
ただ、じっくり6年間をかけて大学受験の準備ができる中学受験に比べると、高校受験はその後が慌ただしくなってしまいがちでしょう。
中学受験が向いている・したほうがいい子
ここまで、中学受験・高校受験それぞれのメリット・デメリットを紹介してきました。
次は、中学受験が向いている子、したほうがいい子はどんな子なのか。
高校受験が向いている、したほうがいい(と予想される)子はどんな子なのか見ていきましょう。
中学受験に向いているのは…
- 小学校でうまくいっていない子
- 早熟すぎる子
- 得意不得意の凸凹が大きい子
- 公立中では埋もれてしまいそうな子
- 教育費をかけてもいいご家庭
の5つです。
1つずつ見ていきましょう。
小学校でうまくいっていない子
今通っている小学校でうまくいっていない子で、中学受験をする子は多いです。
仲の良くない友達がいる場合、同じ中学校には進学したくないですよね…
そういう場合…
絶対、中学受験して、他の学校に行きたい!
という中学受験への強いモチベーションになります。
また、小学校の間はうまくいっていても、地元の中学校が荒れていて、公立中学校には行かせたくないと考えるお母様・お父様も多いですね。
早熟すぎる子
小学校でうまくいっていない理由として、「早熟すぎる」ことがあります。
つまり、大人びていて、まわりの子たちが幼く見えます。
でも、中学受験して最難関中に進学すれば、同じように早熟な子たちと知り合える可能性が高くなります。
また、公立での授業がかんたん過ぎて合わない場合にも、中学受験して自分に合ったレベルの中学校に進学したほうがいいでしょう。
早熟な子は、早熟な子で、悩みはあるんやな…
得意不得意の凸凹が大きい子
一方で、勉強が苦手な場合も、中学受験をした方がいい場合があります。
というのも、中学受験なら少ない教科で勝負できるからです。
以前、文字の形が覚えられない学習障害がある男の子を担当したことがあります。
その子のお母様は「漢字でこれだけ苦労しているのなら、英語はもっと大変になるはず」と思い、英語がない中学受験を選択しました。
漢字の書き取りには苦労しましたが、得意の算数・理科で難関中学校に合格しました。
また、私立の方が、発達障害へのケアが手厚い場合もあります
一方、さきほどお伝えした通り、高校受験は内申を含めたオールラウンダーが有利です。
得意不得意の凸凹が大きい子には、中学受験が有利でしょう。
公立中では埋もれてしまいそうな子
高校受験では、内申点が重視されます。
授業態度や課題の提出なども、入試の「持ち点」としてカウントされてしまいますね。
でも、中には、性格上、あるいは、発達の特性上、忘れ物が多かったり、授業に集中しづらい子もいます。
そういう場合、内申点が確保できず、高校受験で不利になってしまうことがあります。
高校受験は不確定要素が多いな
また、お母様・お父様からご覧になって、「うちの子、私立の方がうまくやっていけるかも」と感じることがあるかもしれません。
公立中が合わない(と思われる)場合には、中学受験を目指してもいいでしょう。
教育費をかけてもいいご家庭
さきほど紹介した通り、中学受験は経済的な負担が大きいです。
- 中学受験塾の費用
- 塾フォローの家庭教師代
- 受験料
- 入学金
- 私立中学の学費・諸費用
こういったものは、やはり公立中学校を選択した場合に比べて、倍以上の費用になる可能性があります。
どこにお金をかけるかは、ご家庭の価値観によって変わってきます。
中学受験という機会に、お金をかけてもいいと考えるご家庭は、中学受験にチャレンジされます。
「中学受験に向いている子」の通説を検証した記事はこちらです↓
高校受験が向いている・したほうがいい(と予想される)子
一方、高校受験が向いている・したほうがいい(と予想される)のは…
- ゆっくり小学生時代を過ごしたい子
- オールラウンダー(だと思われる子)
- 教育費を抑えたいご家庭
の3つです。
小学生の段階で、その子の特性を判断するのは、時期尚早ですよね。
ですので、「と予想される」とか「と思われる」という表現になってしまうことをご了承ください…
1つ1つ見ていきましょう。
ゆっくりと小学生時代を過ごしたい子
中学受験するかどうかは、子ども自身の考えというよりも、お母様・お父様の価値観が大きいです。
もし、「小学生時代をゆったりと過ごさせたい」とお考えの場合には、高校受験を選択するといいでしょう。
地域にもよりますが、大多数の小学生は中学受験をせずに、地元の中学校に進学します。
忘れられがちですが、中学受験は少数派です
オールラウンダー(だと思われる子)
さきほど紹介した通り、高校受験では5教科勝負になります。
少ない教科で一点突破しやすい中学受験とは、タイプが違ってきます。
つまり、オールラウンダーが有利だと言えます。
また、高校受験では、内申点(評定)も得点に加味されます。
ですので、副教科や学校での態度、提出物など、いろんな面でもオールラウンダーである必要があります。
最難関の公立高校に合格する子は、視野が広くて、バランスが良い子が多いです
ただし、中学生になってオールラウンダーで貫き通せるかは、小学生の段階では見極めようがありません。
中学生は変化が大きい時期なので、不確定の要素が多すぎますね…
教育費を抑えたいご家庭
さきほど紹介した通り、公立の中学校に進学すると、教育費が抑えられます。
中学受験をせずに費用を抑えたぶん、高校受験の準備に教育費をかけることができます。
また、最近は「私立高校の授業料無償化」をしている自治体が出てきています。
お住いの地域によっては、中学校までは公立で費用を抑えて、高校から私立に通わせるという選択もできるようになってきました。
まとめ:中学受験と高校受験それぞれのメリット・デメリット
中学受験と高校受験、それぞれにメリット・デメリットがあります。
結局は、ご家庭の価値観でどちらを選択するのか、になりますね。
また、忘れてはいけないのが、
- 主役は子どもであること
- 中学受験も高校受験も「通過点」でしかないこと
です。
その子がハッピーな人生を送るために、どんな選択をすることがいいのか…
ぜひご家族で話し合ってみてくださいね。