こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
歴史の学習では、「年号暗記」がどうしても必要になります。
「何年ですか?」と年自体を問われなくても、時代の流れを理解したり、できごとの並び替え問題を解いたりするときに、年代は覚えておいた方が有利になります。

年号を暗記させるために、何かいい教材はない?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
もちろん塾の教材を使い倒すのが1番です。
でも、塾で良い教材がない場合には、市販の教材を使ってみてもいいでしょう。
私がおすすめするのが、『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』です。
タイトルの通り、語呂合わせで年号を覚えてしまおう!というコンセプトの参考書です。
今回の記事では、『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』について
- 特徴・メリット
- 注意点
- どんな子に向いているか
がわかります。
歴史を味方につけて、社会を得意教科にしていきましょう!

元塾講師・現プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』のメリット
この本の特徴やメリットから紹介していきます。
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』を使うメリットは…
- イラスト&カラフルで楽しく読める
- 5・7・5のリズムで語呂がなじみやすい
- 赤シートで隠して覚えられる
- ストーリーや人物特集のページもある
- 持ち運びに便利なサイズ
の5つです。
1つ1つ見ていきましょう。
イラスト&カラフルで楽しく読める
「参考書」というと、カタいイメージですが、この本はゆるいイラストがいっぱい。
絵や写真を見ながら歴史の勉強をすることはとても大切です。
その時代のイメージをつかみやすくなりますね。
また、どのページもフルカラーで見ていて飽きません。

文字がびっしりだと読む気がしない…
マンガは大好き!
という子にとっては、取り組みやすい教材です。
実際のページは、こんな感じです↓

5・7・5のリズムで語呂がなじみやすい
上の画像のように、語呂合わせでは5・7・5のリズムで作られています。
5・7・5は子どもたちにとっても、なじみのあるリズムです。
また、もちろん歴史上の人物やできごとにからめた語呂合わせにしてくれています。
語呂合わせを覚えることで、人物やできごとも思い出しやすくなるでしょう。
赤シートで隠して覚えられる
ただの「読み物」だと、お母様・お父様としては不安だと思います。

読んでいるけど、本当に覚えているの?
と心配になるものです。
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』には、赤シートがついています。
ゴロと年号の部分が赤色になっているので、赤いフィルターで隠して暗記練習できます。
また、ゴロや年号だけでなく、重要な人物やできごとも赤シートで隠して覚えられるようになっています。
アウトプットを前提にして、インプットすることは大切ですね。
ストーリーや人物特集のページもある
社会の学習で危険なのは、「丸暗記」に頼ってしまうこと。
「社会=丸暗記」というイメージを持っている子や保護者の皆さんも多いです。
ただ、覚えるべき用語はたくさんあるので、丸暗記では苦戦する小学生がほとんどです。
歴史が得意な子どもたちは、「ストーリー」として歴史を理解しています。
後鳥羽上皇が承久の乱を起こす
↓
北条政子が御家人に結束を呼びかける
↓
乱後、幕府は六波羅探題で朝廷・西国を監視する
というように因果関係が理解できれば、承久の乱・後鳥羽上皇・北条政子・六波羅探題という歴史用語をひとかたまりで暗記することができます。
すると、覚えやすく、忘れにくくなります。
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』では、語呂合わせのページだけでなく、マンガのページもあります。
マンガを通して、歴史の流れをつかみやすくなります(こんな感じです↓)

また、「重要人物プロフィール」という特集ページもあり、重要人物の経歴がかんたんにまとめられています。
持ち運びに便利なサイズ
凶器のようなぶっとい参考書もありますが、『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』は小小型。
スマホとそんなに変わらないサイズなので、持ち運びに便利です↓

電車の中や試験会場で、ぱらぱらと復習しやすいですね。

子どもたちのカバンは、塾の教材だけでパンパンずっしりです…
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』を使うときの注意点
どの教材も万能ではありません。
この参考書を使うときの、注意点もチェックしておきましょう。
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』で勉強するときの注意点は…
- ゴロになじみがない小学生もいる
- ゴロを覚えるのも負担になる
- 丸暗記は効率がよくない
という3点です。
掘り下げて見ていきましょう。
ゴロになじみがない小学生もいる
中学・高校でも、また、他の教科でも語呂合わせは役に立ちます。

√2=1.41421356は「一夜一夜に人見頃」やん
ただ、小学生だと、語呂合わせにまだあまりなじみがない子がいます。
数字の読み方を工夫して、意味のあるゴロを作りますが、数字の読み方がピンとこない子がいるんです。
同じ「1」でも、いろいろな読み方が可能です。
<「1」の語呂合わせパターン>
いち、い、ひい、ひ、ひと、ワン
ケタによっては、「せん、ひゃく、じゅう、とお」などと読ませることもあります。
そういった読み方に慣れていない子は、ゴロ合わせを紹介しても…

なんで「1」なのに「ひ」なの?
というように、覚えやすくないことがよくあります。
語呂合わせという言葉遊びは、子どもには難しいこともあるので注意が必要です。
ゴロを覚えるのも負担になる
社会という教科は、ただでさせ覚えることが多いです。
それなのに、ゴロ覚えること自体にも、脳の容量を使ってしまいます。
日米の 和親条約 一夜ごし(1854)
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』より引用
ゴロが良くて覚えやすいことは確かです。
でも、「1854」という4つの数字を覚えるために、17音も覚えるのって、あまりコスパが良いとは言えません…
実際、

語呂合わせのゴロが覚えられない!
という子はけっこう多いです。
何度も問題集を解いているうちに、「日米和親条約=1854年」と体になじませる方が楽です。
また、ペリー来航が1853年であることと、幕府が1年後に返事をしたことを理解していれば、「1854年」は覚えていなくてもすみます。
丸暗記は効率がよくない
また、丸暗記はあまり効率が良くありません。
丸暗記では、覚えにくいし、忘れやすくなってしまいます。
さきほど紹介したとおり、歴史が得意な子は「ストーリー」で理解しています。
流れや因果関係を理解しているからこそ、用語も覚えやすく忘れにくくなります。
ですので、すべての年代をゴロで暗記するのは非効率ですし、非現実的です。
まずは、授業や宿題を通して、用語や年代が体になじませる。
そのうえで、覚えられなかった用語や年代は、ゴロを使って覚える、というのが現実的です。
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』はどんな子におすすめ?
この本は、どんな小学生に向いているでしょうか?
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』が向いているのは、
- 歴史に苦手意識がある子
- 細かい年号まで覚えたい最難関志望の子
の2タイプでしょう。
歴史に苦手意識がある子
まず、歴史に苦手意識を持っている子が、興味を持つのにピッタリです。
また、「文字がぎっしりの教科書やテキストではやる気が出ない…」という子にもおすすめです。
マンガやイラストがいっぱいなので、楽しく読むことができます。
「参考書」としてではなく、「マンガ」として読むといいでしょう。

「勉強」としてではなく、「興味づけ」という位置づけですね
細かい年号まで覚えたい最難関志望の子
矛盾するようですが、最難関志望の子にもおすすめです。
というのも、最難関の中学校では、年号まで覚えていないと解けない難問が出題されるからです。
- でこごとの因果関係を問う選択肢
- 時代順にできごとを並び替える問題
などです。
また、さきほど語呂合わせは、脳の容量を食ってしまうという注意点を書きました。
でも、最難関志望の子であれば、ある程度の暗記力や対応力も持ち合わせています。
授業や宿題を通して、ある程度の流れ・用語・年代も身についているでしょう。
そのうえで、自分の覚えにくい年号だけを、語呂合わせとして覚えると効率的です。
まとめ:「100%丸暗記小学歴史年代」をプロがレビュー【マンガとゴロで覚える】
『マンガとゴロで覚える!100%丸暗記 小学歴史年代』は、年号を楽しく学べる参考書です。
ただし、語呂合わせのメリットだけでなく、デメリットも知っておく必要があります。
語呂合わせもうまく活用して、歴史を得点源にしていきましょう!