こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
塾に通っているのに、国語の成績が上がらない…
でも家でどう教えたらいいのかわからない…
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 塾に通っているのに国語の成績が上がらない理由
- 国語がマンツーマン指導に向いている理由
- 個別指導や家庭教師を利用するときの注意点
- 塾に通って成績が伸びやすい場合
がわかります。
塾に通っていても、国語の力がうまく伸びていない、成績が上がらないというお子様は結構多いんです。
マンツーマン指導も活用して、読む力・解く力をつけてくださいね!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
中学受験塾に通っているのに国語の成績が伸びない?
もちろん塾に通う以上は、成績がアップすることを期待します。
でも、いざ塾に通ってみたものの、成績がかんばしくない…
それどころか国語への苦手意識が加速している…
そういうお子様はたくさんいらっしゃいます。
では、なぜ中学受験塾に通っているのに、国語の成績は伸びないのでしょうか?
それは…
- 実際には力はついているけど偏差値にあらわれない
- つまずいているポイントが生徒によって異なるので、クラス指導では対応できていない
からです。
1つずつ見ていきましょう。
実際には力はついているけど偏差値にあらわれない
力がついたら、すぐに成績に直結するわけではありません。
点数にあらわれるには、時間がかかります。
また、「偏差値」という数字が、なかなかのくせ者です…
偏差値とは…
相対的な数字
です。
どういうこと?
つまり、「そのグループの中で、自分がどの位置にいるのかを示す数字」ですね。
もし仮に100点満点のテストで80点を取ったとします。
良い点数だと思いますか?
それとも悪い点数だと思いますか?
もちろん平均点、つまり、他の人が何点取ったのかによって、点数の評価が変わってきます。
- 平均点が60点:80点は高得点!
- 平均点が80点:80点は標準的
- 平均点が90点:80点はいまいち…
となります。
平均点を基準として、どれだけ平均から上に(下に)離れているかを示した数字が偏差値というわけです。
仮にテストで50点しか取れなかったA君が、実力がアップして、60点取れるようになったとします。
でも、クラスの他の生徒たちも実力アップしていて、平均点が10点アップしていたらどうでしょうか?
A君のクラスでの相対的な位置は「変わらない」ということになります。
これが、力がついているのに偏差値にあらわれないカラクリです。
ですので、力がついているかどうか判断するには、単に得点や偏差値を見るだけでは難しいと言えます。
点数や偏差値で、一喜一憂しないでくださいね!
一喜一憂しちゃいますけど…
そのかわりに、具体的に読み具合・解き具合を確認する必要があります。
たとえば…
- 前よりも知っている言葉が増えている
- 選択肢をしぼりこめるようになった
- 記述問題に手が付けられるようになった
- 時間配分がうまくなっている
などですね。
それなのに、得点や偏差値という数字の動きだけを見て、「成績が上がっていない」と感じてしまうことがよくあります。
その結果…
塾に通っているのに…
あんなに勉強したのに…
という徒労感につながり、お子様もお母様・お父様も息切れしてしまうのです。
つまずいているポイントが生徒によって異なるので、クラス指導では対応できていない
塾に通っていても、国語の成績は伸びない理由の2つ目は、国語という教科の特徴によるものです。
国語という教科では、子どもたちが抱えている課題が多岐にわたります。
たとえば…
- 文章を読むスタミナがまだついていない…
- 語彙(ボキャブラリー)が極端に少なすぎる…
- 「解くテクニック」が身に付いていない…
- そもそも苦手意識(メンタルブロック)がある…
などでしょう。
これらの課題は、クラス指導での「演習⇒解説」のパターン授業では、なかなか解消できません。
子どもたちがどうやって読んでいるのかは、外からは見えません。
解消できないどころか、どこでつまずいているのか、見えていないことすらあり得ます。
頭の中をのぞくことは、できへんからな
本来なら、音読から始めて、文章に慣れ親しむレベルから始めなければならない生徒も、集団で授業するクラス指導では黙読しなければなりません…
苦手意識があり、読む意欲がまだ育っていないのに、「よーいどん」の一斉授業で、急に文章を読むようにはなりません…
ですので、つまずきを把握し、その課題を解消していくのは、集団で授業するクラス指導よりも、1対1で指導する家庭教師や個別指導の方が、国語には向いていると言えます。
プロ家庭教師になって指導スタイルが変化した
私も塾講師としてクラス指導をしていたときは、「最大公約数的な授業」をしていました。
つまり、子どもたち全員に対してわかりやすい授業を心がけていました。
もちろん塾の講師が、「最大公約数的な授業」をすることは悪いことではありません。
「必ず知ってほしいこと・身につけてほしいこと」を生徒全員に対して指導できるからです。
しかし、それは言い換えると、塾のクラス指導では、個々の課題を特定して、アプローチするまでには至らないということです。
それなのに、塾の懇談会では…
お子さんは読解力がまだまだですね。
もう少し漢字を覚えるところから始めましょう。
と、ご両親ですらわかるような弱点を塾講師から提起されるわけです。
それを身につけるために塾に行かせているのに…
そこで、私が家庭教師を始めてからは、まず「課題を特定すること」からスタートすることにしました。
まずはいくつかの読解問題をいっしょに解いて、お子様の課題をあぶりだします。
たとえば…
- 音読がたどたどしい
- 国語への苦手意識が強くて文章を読まない
- ボキャブラリーが少なく読みにくい
- 根拠なく選択肢を選んでいる
などですね。
課題は1つということはまれです。
むしろ、いくつかの原因がからみあって、国語の成績が上がっていない場合がほとんどです。
そのいくつかの原因を解きほぐしていきます。
「つまずきポイント」や「つまずき具合」はひとりひとり違うので、とてもデリケートな作業になります。
クラス指導の集団塾では、なかなか難しい作業です。
このように、家庭教師・個別指導だからこそ、ひとりひとりの課題を特定して、アプローチすることが可能です。
家庭教師・個別指導を利用するときに注意すべきことは?
では、家庭教師や個別指導なら、どんな講師でもいいのかというと、もちろんそうではありません。
国語の講師を選ぶときの注意点を3つご紹介します。
- プロ講師を選ぶ
- 学生アルバイト講師を選ぶならスタッフのサポートを重視する
- 無料体験で相性を見極める
の3点です。
1つずつくわしく見ていきましょう!
プロ講師を選ぶ
まず国語の講師を選ぶポイントの1つ目は、「プロ講師を選ぶ」ことです。
一般的な家庭教師や個別指導は、大学生のアルバイト講師が中心です。
学生アルバイト講師は、経験が長くても3年ほどです。
受験を経験してきているので、自分自身は問題を「解ける」んです。
しかし、生徒が「解ける」ように指導できるかは別問題です。
私自身、大学時代に家庭教師のアルバイトをしていたのでよくわかります…
特に国語は、さきほど紹介した通り、とてもデリケートな教科です。
国語という教科のことを熟知していて、指導の経験が豊富な講師を選ぶのがおすすめです。
つまずきポイントに対して、いろいろなアプローチ方法を知っていることでしょう。
プロ講師は生活がかかっている
学生アルバイト講師は、経験や指導力などの技術的なデメリットだけでなく、他の問題もあります。
以前、家庭教師派遣センターのスタッフから、次のようなクイズを出されました。
学生アルバイトで1番多いクレームは何だと思いますか?
答えはなんと…
無断欠勤・無断遅刻
だそうです…
プロ講師は、家庭教師・個別指導を本業にしているので、生活がかかっています。
一方、学生講師はあくまで「アルバイト感覚」である場合がほとんどです。
(アルバイトでも無断欠勤・無断遅刻はダメですが…)
もちろん学生アルバイト講師の中にも、知識も技術も人柄も申しぶんない先生もいるはずです。
しかし、そのような良い学生アルバイト講師にあたる確率は極めて低いでしょう。
学生アルバイト講師を選ぶならスタッフのサポートを重視する
ただ、予算の関係などで大学生の講師を選ぶ場合もあるでしょう。
その場合には、家庭教師センターのスタッフの対応を重視するといいでしょう。
単にご家庭に講師を紹介するだけでなく…
- カリキュラムを提案してくれる
- 週間スケジュールを考えてれる
- 国語の勉強の仕方アドバイスしてくれる
といったサポートがあれば、いい家庭教師センターと言えるでしょう。
もちろん家庭教師センターの社員ですから「営業」の色が強くなってしまいます。
- やたらと教材を買わせようとする
- やたらと授業の追加を提案してくる
そのような家庭教師センターは避けた方がいいでしょう。
無料体験で相性を確かめる
家庭教師センターから講師を紹介されても、お子様に合っているかはわかりません。
講師の中でも、トップ層の生徒を指導するのが得意な先生、学習が苦手な生徒に寄り添える先生など、タイプは様々です。
また、塾講師は良い意味で個性的、悪く言えば「変な人」が多いもの…
そういうクセの強い先生がいいのか、それともあまりクセのない先生がいいのかも、好みが分かれるところです。
ですので、お子様と相性の良い講師を見つける必要があります。
まず、チェックするべき項目は…
- 学歴
- 国語の指導歴
- 合格実績
でしょう。
やはり講師自身がどれくらい勉強してきたのかは、1つのポイントです。
また、どれくらい国語の指導をしてきたのかも、チェックポイントです。
そして、実際にどんな学校に生徒を合格させてきたのかも確認しておきたいですよね。
次に、人柄と指導方針、お子様との相性をチェックしましょう。
本格的に指導が始まる前に、「体験指導」を受けてみるのがオススメです。
可能であれば、お母様・お父様も同席できれば、なおいいでしょう。
保護者の見学を拒む講師は、ちょっと怪しいですよね…
中には、体験ができない家庭教師派遣センターや個別指導教室もあります。
ただ、ほとんどの場合、体験指導を受けることが可能です。
体験が有料の場合と、無料で体験できる場合があるので、確認が必要です。
いくつかの家庭教師派遣センターや個別指導教室で体験してみて、検討するのがベストです。
塾に通って国語の成績が伸びる場合
ここまで国語は家庭教師・個別指導で1対1の方が、個々の課題を見つけやすく、アプローチしやすいというお話をしてきました。
しかし、クラス指導の国語の授業では、全然成績が伸びないかというとそうではありません。
もちろん塾の国語の授業で、成績が伸びるお子様もいます。
私が塾で勤めていたとき、4年生の頃は標準的な学力だった子が、6年生で大化けしてトップ校に合格したということがありました
では、塾で国語の成績がアップするのは、どういう場合なのでしょうか?
それは…
- 読む力がもともとあり、塾でテクニックを学ぶことで読解力が稼働した場合
- 講師・教材との相性がきわめていい場合
この2つの要因が大きいと、私は考えています。
もう少し深掘りしてみましょう。
読む力がもともとあり、塾でテクニックを学ぶことで読解力が稼働した場合
「読む力」というのは、集中力やスタミナ、そして、語彙力や共感力などです。
ほとんどの場合、幼い頃から本を読む習慣がある子に、「読む力」が備わっている場合が多いです。
もっと言うならば、強制されて文章を読んでいるのではありません。
普段から楽しみながら読書しているお子様が多いように思います。
カバンの中には1冊本が入っていて、時間があったら本を読んでいる、そんなお子様です。
そのような生徒が塾の国語の授業で、読むテクニックと解くテクニックを学ぶと、一気に読解力が稼働して成績が急上昇するときがあります。
また、塾に通い始めてすぐには結果が出なくても、どこかの段階で大化けする可能性が高いです。
「読む力」がある子は、国語だけでなく、算数・理科・社会でも成績が伸びやすいのも確かです。
語彙力や共感力については、こちらの記事をご覧ください↓
講師・教材との相性がきわめていい場合
塾で国語の成績がアップするパターンの2つ目が「講師・教材との相性がきわめていい場合」です。
この先生みたいになりたい!
塾の授業がめっちゃおもしろい!
塾講師のカリスマ性に引っ張られて、国語が得意になるという場合があります。
お母様・お父様が何を言っても聞く耳を持たないのに、その先生の言うことなら聞くほど…
また、国語が大嫌いだったけれど、おもしろい塾の授業で一気に好きになったという場合もあります。
このように先生との相性がいい場合には、塾で国語の成績が上がることが大いにあり得ます。
(逆に講師との相性が悪ければ、国語が嫌いになってしまう可能性もあります)
教育はマンパワーやな
また、教材との相性も重要です。
塾の教材・テストは、難しく作られています。
難関校の入試問題に対応するためには、難しく作らざるを得ないのです。
しかし、その難しさに圧倒されて、国語に苦手意識を持ってしまうことは少なくありません。
つまり、お子様の力に合っていない教材では、うまく成績が上がらない場合があるわけです。
逆に、テキストのレベルがその子にとってぴったりだった場合には、急成長するということはよくあります。
ですので、難しいなかにも、手ごたえが感じられる教材やテストが用意されている塾が理想的です。
なかなか判断が難しいですが、季節講習会を受講したり、体験授業を利用したりして、教材との相性を確認するといいでしょう。
まとめ:国語は塾より家庭教師・個別指導向き
国語は「つまずきポイント」が多岐にわたるデリケートな教科です。
塾のような「演習→解説」の授業では、ひとりひとりのつまずきが見えにくく、見えたとしても対応しにくいのが現実です。
ですので、マンツーマン指導が国語には向いています。
また、国語に精通した講師を選ぶのがおすすめです。
経験が豊富で、いろいろなアプローチでつまずきを解消してくれる講師がいいでしょう。
お子様にとって、相性のいい講師と巡り合い、ベストな環境で学習できることを応援しています!