こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
うちの子、知らない言葉が多すぎ…
どうやって語彙を増やしたらいいの?
そのように悩んでいるお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- なぜ語彙(ボキャブラリー)が大切なのか
- 小学生が語彙を増やす9つの方法
がわかります。
子どもたちって、おとなが思っている以上に、言葉を知らないものですよね…
あらゆることの「基礎」となる、語彙(ボキャブラリー)を増やしていきましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
なぜ語彙(ボキャブラリー)は必要なのか?
語彙を増やす方法をお伝えする前に、どうして語彙(ボキャブラリー)が大切なのかを紹介したいと思います。
もちろん語彙(ボキャブラリー)とは、
知っている言葉(使いこなせる言葉)
のことですね。
語彙力があれば…
- 情報をインプットしやすい
- 考える「道具」になる
- 意見をアウトプットしやすい
というメリットがあります。
1つ1つ見ていきましょう。
※中学受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
情報をインプットしやすい
まず、情報を聞いたり読んだりしたときに、語彙力の差が出ます。
たとえば、英単語を知らないと、英文を読んでも、ちんぷんかんぷんになってしまいますよね。
国語の文章でも同じです。
- 知っている言葉が多い=読みやすい
- 知っている言葉が少ない=読みにくい
語彙が少ない子は、文章を読んでいるのに「穴だらけ」に感じています。
文字を認識するのに精いっぱいで、内容を理解するまでに至らない子は多いでしょう。
心当たりあるわ…
また、国語だけでなく他の教科でも、言葉を聞いて、言葉を読んで学びます。
つまり、ボキャブラリーが豊富だと、他の教科でも効率的に知識を学ぶことができますね。
たとえば、社会の公民分野で次のような内容を学ぶときに、
衆議院は、内閣不信任の決議案を可決することができます。
国務大臣の過半数は、国会議員でなければなりません。
(不)信任、決議、可決、過半数などの意味が分からなければ、文全体の意味がぼやけてしまいます。
語彙力不足が、勉強の「壁」になってしまっている子はかなり多いものです。
考える「道具」になる
また、人間は言葉を使って、頭の中で考えます。
言葉は考えるときの「道具」だと、よく言われますね。
知っている言葉が多ければ、それだけ多くのこと・深いことが考えられます。
逆に、知らない言葉が多いと、思考の幅が限られてしまいます。
なんてエラそうなことを書いていますが、私自身、語彙の少ない小学生BOY代表でした!
意見をアウトプットしやすい
語彙が多ければ、情報をインプットしやすいように、アウトプットもしやすくなります。
知っている言葉や表現が豊かであれば、相手に自分の言いたいことが正確に伝わります。
話に説得力がある人って、やっぱり言葉の使い方が上手ですよね。
そんなおとなになりたいわ…
逆に、言葉や表現がつたないと、自分の意見が相手にきちんと伝わりません。
このように、語彙力はあらゆることの「土台・基礎」だと言えますね。
言葉を知っていて得をしていること、言葉を知らずに損をしていることはかなりあるはずです。
小学生が語彙力を鍛える9つの方法
では、小学生が語彙(ボキャブラリー)を増やす方法を具体的に見ていきましょう。
小学生が語彙力を鍛えるには…
- 学校の国語の授業・宿題
- 辞書で調べる
- 会話
- 読書・読み聞かせ
- メディア
- 遊び
- 1つのことに没頭する
- 教材
- 塾・レッスン
の8つの方法が大切だと私は思っています。
掘り下げて見ていきましょう。
学校の国語の授業・宿題
まず、小学校の授業や宿題が、きちんとできているのか振り返ってみましょう。
たとえば、漢字ドリルや練習ノートをていねいに書けているでしょうか?
漢字の学習を通して、語彙を身につけることができます。
漢字のトレーニング方法について、くわしくはこちらの記事をどうぞ↓
また、小学校から音読の宿題が出されますが、語彙を身につける上で音読もとても重要です。
知っている言葉はすらすら読めます。
でも、知らない言葉は読み間違えたり、変なところで区切ったりするものですよね。
そういうときには、「『うわごと』ってどういう意味かわかる?」とたずねてあげましょう。
おとなが思っている以上に、子どもって言葉の意味がよくわからないまま、文章を読んでいるものです。
小学生の頃、親のサインをマネて、音読の宿題をしたフリをしていた私が言うのもなんですが…
小学校の教科書や教材は、しっかりと研究・作成されています。
子どもたちに知ってほしいボキャブラリーが散りばめられています。
小学校の授業や宿題を侮るなかれ!
まずは、小学校の授業や宿題を、目いっぱい活用してみてくださいね。
音読の大切さや方法について、くわしくはこちらの記事をどうぞ↓
辞書で調べる
最近、家庭教師として指導にうかがうと、部屋や本棚に国語辞典を置いていないご家庭が増えているように感じます。
以前ほど、電子辞書を使っているご家庭も、少なくなっているような気もします。
インターネットですぐに検索できるので、紙の辞書・電子辞書を持たなくても何とかなりますよね。
ネット検索でもOKですので、わからない言葉はすぐに調べるクセをつけたいものです。
お母さん、「きまりが悪い」ってどういう意味?
なんて言葉の意味を質問されたときに、おとなでも答えにくいときってありますよね…
そういうときには、辞書やインターネットで意味を調べてみましょう。
お母様・お父様が辞書で意味を調べている姿を見て、子どもたちも「わからなかったら調べたらいいんだな」と学べます。
「紙の辞書の方が一覧性があって良い」という意見もありますが、ネット検索はすぐに調べられて便利なので、あまり紙の辞書にこだわる必要はないと私は思っています。
会話
赤ちゃんって、おとなの言葉を聞く中で、どんどん言葉を覚えていきますよね。
小学生もおとなも、会話を通して、たくさんの語彙を身につけていきます。
おしゃべりな子で、語彙が豊富な子っていますよね。
小3の頃、友達が「チクる」という言葉を使っていて、私も身につけました(笑)
塾講師や家庭教師をしていると、おばあちゃん・おじいちゃんと同居している子、近くに住んでいる子で、ボキャブラリーが豊かな子が多いような気がします。
お母さん・お父さん、お兄ちゃん・お姉ちゃんとは、また違った言葉の使い方をしているからではないでしょうか?
いっぱい話しかけて、いっぱい話を聞いてあげたいと、親になった今よく思います。
読書・読み聞かせ
会話と同じように、赤ちゃんは絵本の読み聞かせで、言葉を覚えていきますよね。
小学生も読書や読み聞かせを通じて、言葉が増えていきます。
おとなでも、本を読んで、言葉の感覚が磨かれるものです。
最近、本を読んでへんわ…
さきほど紹介した通り、まずは小学校の教科書の音読をていねいにできるようにしたいものです。
また、低学年のうちは、すらすら本を読めない子も多いでしょう。
小学生であっても読み聞かせをすると、熱心に聞いてくれるものです。
言葉を目で見て、耳で聞いて、そして、口で話して、言葉にたくさん触れることは大切ですね。
メディア
テレビやインターネットといった、「メディア」も語彙力アップに役立ちます。
うちの5歳娘は、テレビアニメの主題歌を覚えるのが趣味です。
最近は、ポケモンにハマっているので、ポケモンで言葉やカタカナを覚えています。
一切合切焼き付けて♪
長い長い旅路その果てに♪
「門前の小僧習わぬ経を読む」とよく言いますが、意味がわかっていなくてもインプットして、後でその意味を理解することも役に立つと私は考えています。
というよりも、耳で聞いたものをそのままインプットできちゃうのも、子どもの才能・特権ですよね。
もちろん四六時中、アニメやYouTubeを見させるわけにはいきませんが、メディアもうまく活用すれば、語彙力アップに役立つでしょう。
遊び
さきほどのメディアと少し重複する部分もありますが、「遊び」を通して、子どもたちは言葉を覚えていきます。
- 友達との外遊び
- マンガ・アニメ
- 音楽
- スポーツ
などですね。
音楽の歌詞で、英単語を覚えたというお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
私も子どもの頃『ヒカルの碁』を読んで、「心胆寒からしめてやりましょう」とか「あいまみえんがため」と言った言葉を覚えたものです。
藤原佐為に憧れて、扇子を持ち歩いていたのは黒歴史
以前、指導している小学生の男の子から、「盲目・投擲・反響・老衰・ののしる」といった言葉がすらすら出てきて驚かされました。
確認してみたところ、どの言葉もマンガ『鬼滅の刃』に出てきたとのことでした。
また、友達と遊びながら、スポーツで先輩と話しながら、言葉を覚えることもあるでしょう。
遊びも侮れませんね。
1つのことに没頭する
「遊び」とも少し重複しますが、1つのことに夢中になる中で、その分野を軸に言葉を覚えていきます。
「好きこそものの上手なれ」とよく言いますよね。
楽しんでいるからこそ、ムリなく自然と言葉や知識を吸収していきます。
他の人にとっては勉強でも、その子にとってはただ夢中になっているだけ、ということはよくあります。
「お勉強」になると、義務感がただようやん
その道のプロフェッショナルは、言葉の使い方が上手なものです。
スポーツ界でも、イチローさん、大谷翔平選手、本田圭佑さんなどは、言語化するのが上手だと思いませんか?
1つのことに没頭するなかで、その世界を軸に語彙・知識が広がっていくのではないでしょうか。
教材
もちろん「勉強」として、語彙を増やしていくこともできます。
たとえば、『小学生の語彙力アップ 基礎練習ドリル1200』といった語彙用のドリルも売られています。
身につけたい語彙がまとまっているので、効率的に学べます↓
ただ、こういったドリルはどうしても「お勉強」という義務感がつきまといます。
本人がイヤがっているのに、ムリにさせようとすると、「勉強=苦痛」とインプットしてしまうので注意が必要です。
ですので、
- ムリにさせない
- ルーティンにして習慣にする
- 大半が知っている内容に教材にする
- 終わったらシールを貼って達成感を出す
など、楽しく続けられる工夫をするといいですね!
ついつい知らないことがたくさん書かれている難しいドリルを買いたくなります。
ただ、知らないことだらけの難しいドリルや問題集は、小学生だけでなく、だれでも挫折の元になってしまいがちです。
中学受験向けの語彙力アップ問題集は、こちらの記事をどうぞ↓
塾・レッスン
塾や習い事を通して、語彙(ボキャブラリー)を身につけることもできます。
ほとんどの塾の国語の授業は、
- 文章読解
- 漢字の学習
- 言葉・文法の学習
を学ぶカリキュラムになっています。
ですので、塾で文章を読み、漢字や言葉をテストを通して、ボキャブラリーを増やすことに役立ちます。
国語の授業だけでなく、他の教科の学習を通して、語彙を増やすこともできるでしょう。
ただ、塾に通い始めた段階で、語彙力に差がついてしまっているのも事実…
塾に頼る前に、ここまでに紹介したような方法を心がけて、語彙力を増やすことも大切です。
わずか10年くらいの人生で、けっこう語彙に差ができるって怖いですよね…
また、語彙や表現に特化したレッスンもあります。
たとえば、Gakkenのことばパークというオンライン教室では、講師との対話を通して言葉を学べます。
講師の言葉を聞き取ったり、文章を読んで質問に答えたりして、言葉に対する感覚を磨いていきます。
ことばパークの特集記事はこちら↓
一般的な塾の国語の授業では、文章を黙読して、講師が解説・答え合わせするという形がスタンダードです。
でも、言葉に特化したレッスンなら、効率的なカリキュラムで、意識的に語彙を増やすことができるでしょう。
私も家庭教師というマンツーマン指導をするときには、対話による言葉のインプット・アウトプットを心がけています。
まとめ:小学生が語彙を増やす9つの方法
語彙力によって、文章の読みやすさが変わってきます。
語彙が豊富な子は、文章がよく理解できています。
一方、語彙が乏しいと、読んでも読んでも、何が書かれているのかわからない状態が続いてしまいます。
また、国語はもちろん、他の教科の学習でも、語彙(ボキャブラリー)は必須です。
もちろん今回まとめたすべての方法を試す必要はありません。
何か1つでも、みなさんの参考になれば幸いです。