
こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。

- 塾に通っているのに国語の成績が悪い…
- 国語の苦手を克服したい…
- 国語ってどうやって教えたらいいの?
たくさんのご家庭にうかがっていますが、そのようにお悩みのお母様・お父様は多いですよね。
今回の記事では…
- 国語の勉強方法のすべて
がわかります。
さらに…
- 漢字や読解の勉強法
- 塾や家庭教師の活用方法
- ご家庭での学習スケジューリング
までまとめた【保存版】です。
ぜひ苦手を克服し、成績アップ、そして、志望校合格をつかんでくださいね!

塾講師・家庭教師として、のべ1000人以上を指導してきたノウハウをお伝えします
なぜ国語の勉強は難しいの?
中学受験において、国語を苦手にしている受験生はたくさんいます。
では、なぜ国語を苦手にしている小学生が、そんなに多いのでしょうか?
それは…
小学生の語彙力(ボキャブラリー)は常に発展途上だから
です。

え?
こんな言葉も知らないの?
このようにびっくりされるお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
おとなにとっては当然知っている言葉でも、小学生は案外知らないものです。
- 感情を表す言葉(劣等感・うしろめたい・ねたましい)
- 人間関係を表す語(おじ・おば・おい・めい)
- 説明文でよく出る語(グローバル・生態・肯定)
つまり、小学生は、知らない言葉がたくさん載っている文章を読んでいるんです。

おとなでも、知らない単語が出てくる専門書や、外国語の文章を読むのは骨が折れるやん
中学受験において、国語が難しく感じられる主な原因は、小学生は常に語彙(ボキャブラリー)が不足していることだったんです。
そして、子どもたちを教える側のおとなとの、知識のギャップが、より難しくさせているわけです。
国語の力を分解してみる

国語の力をアップさせるために、国語力を「分解」して見ていきましょう。
いわゆる「国語力」は…
- 経験・共感力
- 語彙(ボキャブラリー)
- 読む力
- 解く力
の4つに分解されると、私は考えています。
これから1つ1つについて、勉強方法をご紹介していきます。
国語力1.経験・共感力

国語と関係ないやん
と思われたかもしれませんが、文章の読解には「経験」や「共感する力」が必要です。
さきほど、「劣等感」や「うしろめたい」といった語を紹介しましたが、「劣等感」や「うしろめたい」気持ちを感じたことがない小学生に、その言葉を教えるのは、とても難しいんです。
以前、「うしろめたい」という言葉を、ある小学生に教えるときに…

お母さんにウソついて、お母さんがそのウソを信じてしまったら、井上くん(仮名)はどんな気持ちになる?
とたずねると、井上くん(仮名)は…

ウソを信じてくれてラッキー!
と言いました…
井上くん(仮名)が、「うしろめたい」という言葉を理解することは難しいですよね(笑)
また、「情緒」や「風情」なども、小学生に説明するのは、とても苦戦するでしょう。
これらの感覚も、小学生が経験したことがないからです。
では、「経験・共感力」を高めるには、どうすればいいのでしょうか?
それは…
- 人と触れ合う
- 文化に触れる
ことです。
人と話し、触れ合うなかで、感情や経験がストックされていきます。
日本の文化や海外の文化に触れることで、知識が増え、感受性も広く・深くなります。
小学生は、生まれてまだ10年くらいしかたっていません。
中学受験の勉強をはじめる前に、少しでも多くの経験を積んでいることは、文章の内容を理解するのに役に立ちます。
国語力2.語彙(ボキャブラリー)

「経験」や「共感力」が必要だと、さきほどお伝えしましたが、その知識・経験や感情を「言語化」する必要があります。
- 父母のお兄さん・弟=おじ
- 相手に負けていると感じる=劣等感
- 自分にはないものを持っている=ねたましい
このように、ものごとや経験・感情に、名前があることを知っていくわけですね。
ものごとや経験・感情に名前をつけていくことで、語彙(ボキャブラリー)が増えていきます。

赤ちゃんも身の回りのモノの名前から覚えていくもんな
ただ、最初にお伝えしたように、小学生は常に語彙(ボキャブラリー)が足りていない状態なので、うまく「言語化」できません。
では、どうすれば、少ない経験を補って、語彙(ボキャブラリー)を増やせばいいのでしょうか?
それには…
- 本を読んで言葉に触れる
- 日常生活で言葉に触れる
- 漢字を身につける
- 教材で語彙を増やす
ことなどが挙げられます。
やはり本を読むことは、語彙力アップにつながります。
また、まだ知らない言葉が出てきても、「たぶんこういう意味だな」と考えながら読む力もついてきます。
そういう意味では、難しすぎる本ではなく、その子の年齢が対象となっている本や、対象年齢前後の本を読むといいでしょう。

読書と成績には関係があることが、研究で明らかにされています
また、日常生活を通して、言葉を増やすこともできます。
- テレビを見る
- マンガを読む
- おとなと会話をする
- 趣味に没頭する
もちろんかんたんな言葉ばかり使っているテレビを見たり、こども同士で話していても、それほど語彙(ボキャブラリー)は増えないでしょう。
おとなが使っている「言葉のシャワーを浴びる」ことは大切ですよね。
「漢字」で語彙を身につける

ここまではあまり国語らしくない内容でしたが、ここからは国語の「勉強」について見ていきましょう。
ます、「漢字」を学ぶことで、語彙を増やすことができます。
そのため、どこの塾でも漢字の宿題や漢字テストを、ルーティンに組み込んでいますよね。
漢字を覚えるポイントをかんたんにまとめると…
- 読み・意味を理解する
- 書くトレーニングをする
ことが大切です。
漢字を覚えようとしても、読み方のわからない漢字や、意味のわからない漢字を覚えることは難しいですよね。
もし、読みや意味がわからないまま丸暗記したとしても、すぐに忘れてしまいますし、文章読解で活かせません。
ですので、読み・意味を知ったうえで、漢字の書き取り練習をするように心がけます。

無味乾燥な丸暗記では、勉強の意欲も萎えますよね
「書くトレーニング」では、「書き順(筆順)」もある程度は必要です。
漢字が苦手な小学生には、書き順がむちゃくちゃな子が多いんです。
もちろんすべての漢字の書き順をかんぺきにして「書き順博士」になる必要はありません。
でも、漢字の形を意識して練習するためにも、「書き順(筆順)」は意識しておきましょう。
また、漢字の形に意識を向けるという意味では、字をていねいに書くことも大切です。
漢字が苦手な小学生に、字が雑な子が多いのもそのためです。
「漢検」を活用して、漢字の学習に取り組むのもおすすめです。
教材で語彙を増やす
語彙(ボキャブラリー)は、教材を使って増やすこともできます。
本屋さんに行けば、中学受験用の「ボキャブラリー増強教材」が売られています。

英単語を覚えるときにも、単語帳を使って覚えるもんな
本来ならば、本を読んだり、日常生活の中で自然に覚えるのが理想です。
でも、中学受験では、「入試」というタイムリミットが決められています。
ですので、教材を使って、意識的に語彙(ボキャブラリー)を増やすという受験生はけっこういます。
国語力3.読む力

いよいよ文章を「読む」ステップに入っていきましょう。
中学受験で出題される文章は、大きく分けて4つに分類されます。
- 説明文
- 物語文
- 随筆文
- 詩・短歌・俳句
です。
4つに分けて、勉強方法をくわしく見ていきましょう。
読む力1.説明文を読む
「説明文」は、「論理的文章・論説文」などとも呼ばれます。
説明文は、入試問題でも、塾の公開テストなどでも、必ずと言っていいほど出題されますよね。
少し前であれば、「環境」や「国際化」に関する文章が、たくさん入出題されていました。
最近では、「AI(人工知能)」などに関する文章も増えてきています。
なじみのないテーマ・用語が出てくるので、説明文が苦手という子が多いですよね。

小難しい内容は、頭が混乱するわ
では、説明文を読む力をつけるには、どうすればいいのでしょうか?
それは…
- 筆者の主張を見抜くトレーニングをする
- 接続詞で話の流れを理解する
- 論理展開の「型」を知る
ことです。
説明文では、筆者は伝えたいことがあって、その文章を書いています。
ですので、筆者の「主張」がわかれば、文章がぐっと読みやすくなります。
そのためにも、接続詞(つなぎ言葉)の役割を理解して、文章の流れを把握しなければなりません。
また、文章の流れを把握するという意味では、論理(ストーリー)展開の「型」を知っておくと、筆者の主張がつかみやすくなります。

あ、きっとこういう話の展開になるぞ。
きっと筆者はこういうことが言いたいんだな!
と、理解しやすくなります。
まずは、この3点を意識して、説明文を読んでいきましょう。
そして、筆者の主張や接続詞、論理展開をあらわすキーワードに、線を引いたり、印を入れておきましょう。
重要(そう)なところに線を引いたり、印をつけたりすることで…
- 文章が読みやすくなる
- 設問に答えやすくなる
というメリットがありますよ。
読む力2.物語文を読む

説明文と並んで、「物語文」も、入試問題や塾の公開テストなどで、よく出題されますよね。
「物語文」は、「文学的文章・小説」などとも、呼ばれることがあります。
登場人物の感情を読み取れず、物語文が苦手という小学生も多いものです。

主人公の気持ちなんて、全然わからへんわ
では、物語文を上手に読むためには、どんなことを意識すればいいのでしょうか?
それは…
- 登場人物をつかむ
- できごとをつかむ
- 人物の気持ちを読み取る
を主に読み取っていくといいでしょう。
誰も出てこない物語はありませんよね。
誰かが出てきて、何かが起こって、感情が揺さぶられます。
ですので、登場人物とできごと、そして、人物の感情を追って読んでいけば、文章の内容を理解しやすくなります。

読解問題では、長い小説の一部を切り取って掲載しているので、状況が読み取りづらくて当然ですよね
その際、登場人物や気持ちに線を引いたり、印をつけたりしておきましょう。
重要(そう)なところに線を引いたり、印をつけたりすることで…
- 文章が読みやすくなる
- 設問に答えやすくなる
というメリットがありますよ。
特に「気持ち(感情)」は、設問では必ず狙われます。
線を引いたり、印をつけたりしておけば、すぐに答えが目に飛び込んでくるという経験をすることが増えるでしょう。
読む力3.随筆文を読む

「随筆文(エッセイ)」が、入試問題や塾の公開テストなどに出題されることもあります。
「随筆文」は、筆者の体験を通して、考えがまとめられた文章です。
日本一有名な随筆文は、平安時代に清少納言が書いた『枕草子』ではないでしょうか?
春はあけぼの。
『枕草子』清少納言
やうやう白くなりゆく山ぎは、少しあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。
教科書に載っていますよね。
現代語訳すると…
「春は夜明けごろがええ感じやわぁ。だんだん白くなっていく山際の空が、少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているねんで」
という感じですね。
そのような筆者のエピソードがつらつらと書かれた文章を読まされて、困惑する小学生は多いものです。

春の景色を読まされて、どんなリアクションしたらええねん…
では、随筆文はどのようにして、読めばいいのでしょうか?
それは…
- 筆者の体験をつかむ
- 筆者の考えをつかむ
ことです。
また、この2つを分けて読むようにしましょう。
筆者も文章を書いている以上は、何か伝えたいことがあって書いています。
ですので、筆者の体験はあくまで「具体例」なんです。
その「具体例」を通して、筆者は何がいいたいのかをつかむことが大切です。

そういう意味では、説明文で筆者の主張を読み取るのと同じですね
ですので、線を引いたり、印を付けたりする場合にも、「筆者の考え」に注目するといいでしょう。
やはり、「筆者の考え」が設問で狙われます。
線を引いたり、印を付けたりしておけば、効率的に解ける可能性が高くなりますね。
読む力4.詩・短歌・俳句

あまり入試問題で出題する中学校は少ないですが、国語では「詩・短歌・俳句」の学習もあります。
まとめて「韻文」と呼ばれることもありますね。
「詩・短歌・俳句」では、まず知識事項を固めておくことが大切です。
「詩」であれば、詩の分類を理解しておきましょう。
- 口語詩(現代の文体)か文語詩(昔の文体)か
- 自由詩(リズムがない)か定型詩(リズムがある)か
で、詩は主に分類されます。

中学受験では「口語自由詩」の出題が圧倒的に多いですね
「短歌」であれば「句切れ」、「俳句」なら「季語」などの学習も必要です。
また、「表現技法(修辞法)」も、復習しておきましょう。
- 比喩(直喩・隠喩・擬人法)
- 倒置法
- 対句・反復
- 体言止め
などは、よく出題されますね。
表現技法は、物語文でも問われることがあるので、しっかりと理解しておくことが大切です。
国語力4.解く力
中学受験の国語の問題では、文章を読むだけでなく、設問を「解く」ことができなければなりません。
ですので、塾でも「解法テクニック」を教えてもらいますよね。
よく出題される設問の形としては…
- 接続詞の問題
- 指示語の問題
- 記号選択問題
- 抜き出し(書き抜き)問題
- 記述問題
でしょう。
1つ1つについて、勉強方法をくわしく見ていきましょう。
解く力1・接続詞の問題を解く

「接続詞」の問題も、必ずと言っていいほど、出題されます。
「接続詞」は、「つなぎ言葉」とも呼ばれますね。
接続詞の問題の勉強方法は…
- 接続詞の種類・役割を知る
- 接続詞を使って例文を作る
- 読解問題で解く
です。
たとえば、「しかし」という接続詞は、「逆接」の役割を持っていることを学びます。
「逆接」の接続詞には、他にも「だが」「でも」「けれども」などがあることも、知っておきましょう。
次に、「しかし」という接続詞を使って、例文を作ってみましょう。
(例)空は晴れていた。
しかし、( )。
どんな文を作りますか?
「空は晴れていた」という事実とは、逆のことが起こるはずですから…
- 雨が降ってきた
- 雷が鳴った
など、空が晴れているときには、めったに起こらないことが書ければOKです。

「例文づくり」はやったことなかったわ。
自由に作ってええから、おもろそうやな。
接続詞の役割をしっかりと理解できたら、読解問題でよく出題される接続詞を入れる問題を解いていきましょう。
一般的な塾の国語の学習では、2ステップ目の「例文づくり」はおこないません。
でも、接続詞の役割を理解するためには大切なステップですので、ぜひ例文づくりをしてみてくださいね。
解く力2.指示語の問題を解く

「指示語」の問題も、頻出です。
「指示語」は、「こそあど言葉」とも言われ、「何かを指し示す言葉」ですね。
指示語の問題は…
(例)「このこと」とは何を指していますか。
というように、指し示されている内容を、答えさせることがほとんどです。

指示語が指す内容を、記号で選ばせたり、抜き出させたり、記述させたり、出題形式はさまざまです
指示語が指し示す内容を見つけるコツは…
- 指示語の指す内容は(基本的に)前にある
- ただしヒントは指示語の後ろにある
です。
塾でも、「指示語が指す内容は、指示語よりも前」と教えられますね。
ただ、「ヒントは指示語の後ろにある」ということは、あまり塾でも強調されません。
たとえば…
(例文)このことは、アキラをイライラさせた。
(例題)傍線部「このこと」とありますが、「このこと」が指す内容を、4字で本文中から抜き出しなさい。
もちろん「このこと」が指し示す内容は、「このこと」よりも前にすでに出てきているはずです。
でも、4字のフレーズなんて、文章中にたくさん出てくるはずです。
そこで、指示語の後ろ「アキラをイライラさせた」に注目します。
つまり、「アキラをイライラさせたもの」を、指示語より前から4字で探せばいいわけです。

たしかに指示語の後ろは、あまり注目してなかったわ
ぜひ今日からの勉強で使ってみてくださいね。
解く力3.記号選択問題を解く

「記号選択問題」も、定番の出題形式ですね。
記号選択問題の勉強方法は…
選択肢が正しいか正しくないか根拠を言えるようにする
実はただこれだけです。
よく「消去法でしぼりこめ」とか、「長い選択肢は分けろ」などと塾でテクニックを教わります。
でも、それらのテクニックは、選択肢の正誤を見抜くための手段ですよね。
読解問題の答えやヒントは、必ず本文の中に隠れています。
ですので、選択肢が正しいのか正しくないのかを、文章と照らし合わせてるトレーニングをしましょう。
つまり、「答えの根拠を見つける」ということです。

「カン」とか「なんとなく」、記号を選ぶ段階から卒業しましょう
集団形式の塾の授業では、先生が「答えの根拠」を言って解説が終わってしまうことがよくあります。
ただ、生徒自身が「答えの根拠」を見抜くトレーニングをしなければなりません。
ご家庭で学習するときには…
- なんでその記号を選んだの?
- その記号はどこがまちがってる?
というように、記号を選んだ根拠を、お子様に答えさせてあげてくださいね。
解く力4.抜き出し(書き抜き)問題を解く
日本の受験業界で、独自の進化を果たしたのが「抜き出し(書き抜き)問題」です。
たとえば…
(例文)このことは、アキラをイライラさせた。
(例題)傍線部「このこと」とありますが、「このこと」が指す内容を、4字で本文中から抜き出しなさい。
のような問題ですね。

すぐ見つかったらええねんけどな
「抜き出し(書き抜き)問題」の解き方は…
- どんな言葉を抜き出すか予想する
- どこに隠れているか予想する
- 過不足なくコピー&ペースト
です。
1番やってはいけない解き方が、いきなり指定字数の言葉を探し始めることです。
「4字の言葉を抜き出しなさい」と言われても、4字の言葉なんて、本文中に山ほど出てきます。
ですので、いきなり探し始めてはいけません。
まずは、どんな言葉を抜き出せばいいのか、本文のどのあたりに隠れているのか、を予想することが大切です。
それらしい箇所が見つかったら、過不足なく字数を数えましょう。

面倒くさがりな小学生は、字数を数えない子もいます。
写しまちがえる子も、かなり多いですね。
また、抜き出し(書き抜き)は、「コピー&ペースト」が基本です。
- ひらがな
- カタカナ
- 漢字
- 句読点など符号
をそっくりそのまま抜き出し(書き抜き)ましょう。
「抜き出し(書き抜き)問題」は、問題集にたくさん出てきます。
たくさん練習を積みましょう。
解く力5.記述問題を解く

苦手にしている小学生が多いのが、「記述問題」です。

何を書けばいいのかわからない…
というのが、小学生の本音のようです。
その結果、白紙のまま、テストで答案用紙を提出しちゃいます。
では、記述問題はどのように勉強すればいいのでしょうか?
記述問題の勉強方法は…
- 何を書くのか設問から読み取る
- まずは本文中の言葉を使う
です。
抜き出し(書き抜き)問題と同じように、いきなり書き始めてはいけません。
まずは、何が問われているのか、設問から読み取りましょう。
次に、まったく新しい文を、創作する必要はありません。
文章中の言葉をつなぎ合わせて、書くことから始めましょう。
ほぼ抜き出し(書き抜き)でOK
と考えておくと、わかりやすいですね。

設問に「文章中の言葉を使って」と指定されていなくても、本文中の言葉はどんどん使いましょう!
満点を狙うと、何も書けなくなってしまいます。
「部分点をもらえたらラッキー」くらいの気持ちで、トレーニングをスタートしましょう!
中には、文章中の言葉を使いづらい記述問題も出てきます。
文章中の言葉を使いづらい記述は、記述問題に慣れるまでは無視しましょう。
ただ、お子様では判断がつかないので、おとなが見極めてあげる必要がありますね。
中学受験塾の国語をしゃぶりつくす

苦手な教科を克服するために、ついついいろいろな教材を試したくなります。
でも、塾に通っているなら、「中学受験塾をしゃぶりつくす(使い倒す)」ことから始めましょう。
具体的に言うと…
- 塾の授業・補習に集中する
- 宿題は文章・設問もすみずみまで理解する
- テストに向けて復習する
- 塾の先生に質問する
ということです。
特に2つ目の「宿題」と、3つ目の「テスト」は、家庭での取り組みが重要になります。
「宿題=こなすだけ」になってしまっている小学生は、けっこう多いでしょう。
でも、せっかくの宿題です。
こなすだけでは、もったいない!
- 文章中に出てくる言葉の意味
- 設問の「答えの根拠」
などを、精読して、すみずみまで理解すると、語彙・読む力・解く力が鍛えられます。
他の問題集に手を出すよりも、まずは塾の教材をカンペキにするつもりで取り組みましょう。
もちろん他の教科との兼ね合いで、パーフェクトに宿題をすることが難しいこともあるでしょう。
特に6年生になってからは、宿題でも取捨選択が必要になってくるはずです。

私が塾フォローのご依頼を受けたときには、まず塾のテキストをやり込むことから始めます
また、毎週の確認テスト(復習テスト)や公開テストに向けて、対策することも重要です。
テスト範囲が塾から示されている場合には、テスト範囲の知識を、テストまでにもう1度インプットしておきましょう。
テスト対策をすることは…
- いいタイミングで復習できる
- テストの成績に直結する
ことにつながります。
実際、関西の中学受験塾最大手「浜学園 」では、講義・宿題・復習テストという毎週のサイクルを徹底しています↓


まずは、塾をしゃぶりつくすことから始めましょう!
塾と家庭教師を併用する

ここまでの記事をお読みになって…

- 家では記述の添削ができない…
- 線を引かせるポイントがわからない…
- 親が文章を読む時間がない…
と感じたお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
さきほど「塾をしゃぶりつくす」ことの大切さをお伝えしましたが、塾の宿題は量が多く難しいので、ご家庭でのフォローにも限界があるのが現実です…
そのため、塾と家庭教師を併用するご家庭が多いです。
国語の勉強に家庭教師を利用するメリットは…
- 1人1人の「つまずきポイント」にアプローチできる
- 添削できる
ことです。
ここまでご紹介してきた通り、国語は、「つまずきポイント」が多岐にわたります。
- 苦手意識が強く、文章を読もうとしない…
- 語彙(ボキャブラリー)が不足している…
- 読んでも理解できていない…
- カンでなんとなく解いている…
これらの「つまずきポイント」は、塾のような集団形式では、対応できません。
実は、国語こそ「マンツーマン指導向き」の教科なんです。

「仲裁」ってどういう意味?
なんで「イ」を選んだん?
などと問いかけることによって、読み方・解き方を「矯正」していくことができます。
また、語彙(ボキャブラリー)を増やしたり、音読して文章から慣れることから始めたりすることもできます。
家庭教師なら、生徒1人1人の「つまずきポイント」に合わせて指導できます。
家庭教師を併用する場合には、大学生のアルバイト講師には荷が重いでしょう。
国語の指導に精通した、プロ家庭教師を利用するのがおすすめです。
国語の学習のスケジューリング

次に、国語の学習のスケジュール管理について、見ていきましょう。
国語の学習のスケジューリングは…
- 塾の時間割を軸にする
- 宿題・テスト対策の時間を「天引き」する
- 家庭で文章に触れる「時間割」を決める
- 知識は1日後・1週間後・1か月後に覚えているかチェックする
ことがポイントです。
まず、塾の時間割を軸にして、宿題・テスト対策の時間を優先的に決めましょう。
たとえば…
火曜日 | 国語の授業 |
水曜日(塾休み) | 国語の宿題 |
月曜日(塾休み) | 国語のテスト対策 |
後回しにすると、勉強する時間がなくなってしまいます。
ですので、塾関係の勉強時間は「天引き」しておくのが、ポイントですね。
また、塾以外で、国語の学習をする場合にも、ご家庭で「時間割」を決めてしまいましょう。
例えば…
- 日時:土曜日19:00~20:00
- 誰と:お父さんと
- 教材:近畿の中学入試(標準編)
- 問題:p105の9番
など、時間や内容を事前に決めておくと、スムーズに勉強に入っていけるでしょう。

当日、机の前に座ってから「さぁ、今日は何しよう」はNGです
また、漢字や言葉などの「知識事項」は、復習ペースをスケジュールに落とし込んでおくといいでしょう。
その際…
- 1日後
- 1週間後
- 1か月後
に、覚えているかをチェックするのがおすすめです。
漢字や言葉と何度も出会うことによって、仲良くなり、だんだんと脳に定着していきます。

人間は「忘れる生き物」やからな
家庭学習のスケジューリングが難しい場合には、さきほどご紹介したとおり、家庭教師を利用するという手もあります。
入試問題に取り組む

小学6年生の夏ごろには、入試問題を解き始めるでしょう。
いわゆる「過去問演習」ですね。
過去問演習のポイントは…
- 受験校の出題傾向・特徴を知る
- 時間配分をトレーニングする
- 自分の弱点をあぶり出し苦手を克服する
ことです。
小6の夏休みの間に、古い年度を1年分解いておくのがオススメです。
そうすることによって、入試問題のレベルを知っておけますし、自分に足りないものも見えてきます。
ただ、他の教科と違って、国語には細かい単元がありません。
ですので、極端な話、5年生でも入試問題を解くことができます。

難しい入試問題で、自信を失わないように、気を付けなければならないですが…
たとえば、『近畿の中学入試』という問題集は、近畿地方の入試問題を集めて編集されています。
「標準編」と「発展編」があり、志望校やレベルに合わせて使えます。
近畿地方以外の小学生も、練習として使うことはもちろん可能ですよ。
ですので…
小5~小6夏 | 近畿の中学入試(標準編) |
小6夏 | 志望校の過去問1年分 |
小6の2学期~ | 志望校・併願校の過去問 |
というように、5年生の頃から入試問題に触れておくのもアリでしょう。
まとめ:【保存版】中学受験の国語の勉強方法
この記事でご紹介した勉強方法を活用して…
- 経験・共感力
- 語彙(ボキャブラリー)
- 読む力
- 解く力
といった「国語力」を、1つ1つ身につけていきましょう。

成績はいきなり上がらないかもしれませんが、じっくり力をつけていきましょう
まずは、塾は使い倒すことが大切です。
ご家庭での学習も重要ですが、お母様・お父様だけで抱え込まないようにしてくださいね。
国語はマンツーマン指導に向いているので、家庭教師を利用するのもいいでしょう。

