こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
夏休みの宿題が終わりそうにない…
どうすればいいの?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 夏休みの宿題が終わらない原因5つ
- 夏休みの宿題を計画的に進める方法5つ
がわかります。
お母様・お父様自身も、(私のように)夏休みの宿題を後回しにしていたというかたも多いはず…
一方、計画的に進めるタイプのお母様・お父様は「後回しするなんて理解できない!」と感じているかもしれません。
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
夏休みの宿題を後回しにしてしまう5つの理由
夏休みの宿題を計画に進める方法を紹介する前に、どうして夏休みの宿題を後回しにしてしまうのか、理由を考えておきましょう。
夏休みの宿題が終わらない原因は…
- 家で学習する習慣がない
- 宿題の重要性を感じていない
- 解こうとしても解けない
- 宿題が多すぎる
- ただただ宿題から目をそらしている
の5つです。
もちろんこの5つの理由が合わさっている子どもたちも多いでしょう。
1つ1つ見ていきましょう。
家で学習する習慣がない
まず、家で勉強する習慣がそもそもないと、夏休みになって急に勉強し始めるのは難しいでしょう。
「習慣」って…
する時間と場所が決まっている行動
ですよね。
家で勉強する習慣がない子は、勉強する「時間と場所」が決まっていない、と言い換えることができます。
宿題の重要性を感じていない
夏休みの宿題をしたら、爆発的に成績が上がるよ
と約束されていたら、子どもたちも夏休みの宿題に取り組みやすいでしょう。
「宿題をすれば100万円もらえるよ!」とメリットが明確だったり、「宿題をしないと身に危険が及ぶ…」などデメリットに追い立てられたりすれば、誰だって行動を起こせます。
でも、夏休みの宿題って、子どもたちにとって重要性を感じにくいものです…
夏休みの宿題は、全員一律に出されます。
すると…
- 勉強が得意な子にはかんたんすぎる
- 勉強が苦手な子には難しすぎる
という「帯に短したすきに長し」という中途半端なものになってしまいます。
すると、勉強が得意な子も力がつかない、苦手な子は宿題に手も足も出ない…
つまり、どちらのタイプの子にとっても、メリットが感じにくいでしょう。
解こうとしても解けない
勉強が苦手な子にとっては、「解こうとしても解けない…」という現実があります。
小学生でも、苦手な教科の宿題を難しく感じることがあるでしょう。
中学・高校に上がるにしたがって、宿題の難易度も上がってきます。
中学と高校は、受験を意識しないといけないので、ある程度難しくせざるをえません
「がんばっても解けない…」ような問題ばかりだと、やる気がなくなりますよね…
宿題のレベルが、その子にとって高すぎる場合、積み残してしまうのは当然と言えば当然です。
また、苦手意識が強く、後回しにしてしまうという面もあるでしょう。
宿題が多すぎる
宿題の「質」だけでなく、「量」の問題もあります。
小学生の夏休みの宿題は、「1日に算数プリント1枚・国語プリント1枚」など比較的少なめです。
でも、中学生・高校生になると、各教科ともたくさんの宿題を課されます。
<英語>サマーワークp2~55
<数学>サマーワークp24~87
<国語>準拠問題集p67~124
<社会>3年間の総復習p2~47(地理)p70~113(歴史)・税の作文
<理科>3年間の総復習p44~83、102~147
こんな感じですよね。
単純に量が多いので、無計画に気が向いた分だけ宿題を進める「積み上げ型」の方法では、夏休み最後にたくさん積み残される可能性が高くなります。
それに、宿題の多さに、やる気を失ってしまう子も多いでしょう。
ただただ宿題から目をそらしている
「計画性がない」と言ってしまえばそれまでなのですが、成熟しきっていない小学生・中学生に「計画性」を求めるのは難しい場合にもあります。
受験生や高校生であっても、なかなか計画的に課題をこなせない子は多いものです。
宿題をしないといけないのは、子どもたちもわかっています。
でも、面倒なことはどうしても後回しにしてしまいがちです。
目をそらして、見なかったことにしてしまうわけです。
臭い物にはフタをしがちやん。
おとなでも後回しにしがちやん。
また、学校が休みの長期休暇には、誘惑も多いものです…
特に最近はスマホを1日中使っている子どもたちも増えてきています。
ずっと友だちとメッセージをやりとりしていたり、SNSを見たり、オンラインゲームをしたり、いかがわしい検索をしてみたり…
このようないろいろな原因が複合的に絡まりあって、「宿題が終わらない」「間に合わない」という状態におちいってしまいます。
スマホとの付き合い方について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
夏休みの宿題を計画的に進める5つの方法
では、どうすれば夏休みの宿題を後回しにせず、計画的に終わらせることができるのでしょうか?
夏休みの宿題を計画的に進める方法は…
- 日割りに落とし込む
- 宿題をする時間と場所を決める
- 誰かといっしょに取り組む
- 時間をかけるべきでない課題を見極める
- 外部の助けを借りる
の5つです。
掘り下げて見ていきましょう。
日割りに落とし込む
まず、1日にどれだけ宿題をすればいいのかをはっきりさせることが大切です。
つまり、「日割りに落とし込む」ということです。
たとえば、夏休みが35日間あったとしたら、宿題のページ数を30日程度で割ってみます。
<英語>サマーワークp2~55
全54ページ÷ 30日 = 1.8ページ/日
つまり、1日に2ページ進めたら、少し余裕を持って終わることがわかります。
他の教科も同様に、日割りに落とし込んでみましょう。
すると、1日に取り組む量がはっきりします。
全54ページという量に圧倒されていた子も…
1日2ページ(見開き)なら、なんとかなりそうな気がする
と感じられる子も多いでしょう。
夏休みが35日あったとしても、35で割らずに、少し短めで計算しておくのもポイントです。
急な用事が入ったり、体調が悪くなったりすることもあるので、余裕を持ってスケジュールを作っておくことが大切です。
また、日割りにしたページを手帳やカレンダーに書き込んで、家族で共有すると効果的です。
私が作った「習慣化シート」もカレンダー代わりに使えますので、ご自由にダウンロードしてお使いください↓
宿題をやりおわったら…
- 終わったページを横線で消す(例)
p2~3 - 上からシールを貼る
- 花丸を書く
などの印をつけると、達成感があり、モチベーションにつながるでしょう。
勉強の習慣化については、こちらの記事もどうぞ↓
得意な教科or苦手な教科どちらから手をつける?
得意な教科と苦手な教科、どちらから手をつけるべきでしょうか?
答えは…
どちらでもOK
です。
勢いに乗るなら、得意な教科から始めるといいですよね。
好きなものを後にとっておくタイプなら、苦手な教科から始めてもいいでしょう。
ただし、好きなものしか手をつけないのはNGです。
苦手な教科だけが後回しになり、夏休みの最後に積み残ってしまうのが目に見えています…
日割りで宿題を落とし込んだら、得意教科・苦手教科の両方に取り組むことが大切です。
宿題をする時間と場所を決める
宿題を日割りに落とし込んだけれど、それだけでは行動に移せない子がほとんどでしょう。
というよりも、行動に移せるなら、夏休みの宿題に悩まないはず…
むしろ「計画倒れ」や「三日坊主」になってしまう子がほとんどのはずです。
その通りや
では、どうすれば行動に移しやすいのでしょうか?
さきほど、「習慣=する時間と場所が決まっている行動」だと書きました。
つまり、宿題をする時間と場所を決めてしまうことが大切です。
学校の時間割って窮屈に感じますが、時間割があるからこそ迷わずに授業をスタートできます。
もし、時間割がなければ…
今から何をしようかな…
社会は時間がかかりそう…
理科は難しそう…
悩んで時間をムダにし、最終的には本棚の整理を始めるなんてことにもなりかねませんよね。
家で勉強するときにも「時間割」を作ってしまうことは有効です。
たとえば…
- 部活がある日:17:00~18:00(クラブ後から晩御飯までリビングで)
- 部活がない日:10:00~12:00(自分の部屋で)
- 塾がある日:14:00~15:00(早めに塾に行って自習室で)
というように、勉強しやすい時間と場所を確保しましょう。
さきほどの宿題の日割りと同じように、カレンダーや手帳に書き出すと有効です。
私が作った「習慣勉強計画表」もダウンロードしてご自由にお使いください↓
勉強計画表の作り方に関する記事はこちら↓
誰かといっしょに取り組む
宿題を日割りに落とし込み、宿題をする場所と時間を決めた。
それでも、宿題をしない子はしないですよね…
結局は、宿題をするために「どれだけ強制力が働くか」が重要になってきます。
1人では宿題を進められない場合には、家族の誰かといっしょに宿題に取り組むのがおすすめです。
小学生ならまだしも、中学生・高校生なら1人で宿題してよ…
そう感じるお母様・お父様も多いでしょう。
実際、中学生・高校生になると、思春期・反抗期に入りますよね。
親といっしょに勉強したくない、親の言うことは聞かないという中高生も多いですよね。
その場合には、お母様・お父様じゃなくても、兄弟や友達でもOKです。
友だちといっしょに勉強するときは、遊んでしまわないように気を付けて
後でも書きますが、塾や予備校、家庭教師などを利用して、講師やチューターといっしょに勉強することも必要かもしれません。
とにかく1人で宿題ができないなら、誰かの力を借りなければなりません。
時間をかけるべきでない課題を見極める
また、宿題の中には、時間をかけるべきではない課題もあります。
たとえば、その子にとって難しすぎる問題です。
レベルに合っていない問題に取り組んでも、実力アップにつながりません。
難しすぎる問題に取り組むよりも、自分のレベルに合った、あるいは、少しだけ難しい問題とじっくり向き合った方が効果的です。
取捨選択も必要やな
もちろん時間をかけるべきではない問題は、本人やご家庭では選別しにくいものです。
その場合には、塾講師や家庭教師などに見極めてもらってもいいでしょう。
また、英単語や漢字、社会などの知識を問う問題は、考えてもわからないものはわかりません。
ですので、知識系はさっさと丸つけして、後で覚えればOKです。
次の定期テストや実力テストまでに覚えておきましょう
また、自由研究や読書感想文などは、親がアイディアを出してあげてもいいでしょう。
- いくつか自由研究のテーマをピックアップしてあげる
- 感想文用の本をいくつか紹介してあげる
そういう手間は保護者が引き受けて、問題を解いたり、作業したりすることに、子どもたちの時間を使わせるのも必要ですね。
親が子どもの代わりに宿題をすることには、私は反対です。
やはりお母様・お父様に依存するようになってしまうからです。
カツオの宿題を手伝う、波平は実は甘い
でも、アイディアを出して手伝ったり、環境を整えてあげたりすることは大丈夫だと考えます。
ぜひ、お母様・お父様はバックアップしていただけたら幸いです。
外部の助けを借りる
「どうしても家では宿題をしない…」という万策尽きたかたには、塾・予備校、家庭教師など、外部の力を借りるのがおすすめです。
夏休みの間、学校は利用しづらいですよね。
夏休みの間だけ、塾や家庭教師を利用されるかたはけっこう多いものです。
夏休みだけの期間限定のご依頼って、あるんです
もし、勉強する場所さえあれば、宿題がはかどるという子の場合には「自習室」がある塾を選ぶといいでしょう。
家では宿題ができなくても、自習室であれば心乱されずに集中できる子って多いですよ。
わからないことがあれば、塾の講師に質問することもできますね。
他の生徒が自習してたら、刺激も受けるやん
一方、学力的に自分では宿題を進められない子には、家庭教師が向いています。
値段の高いプロ家庭教師を利用する必要はありません。
むしろ、料金が安めの大学生のアルバイト家庭教師で構いません。
というのも、同じ料金を使うなら、プロ家庭教師に短時間教えてもらうよりも、大学生の講師に長時間寄り添ってもらった方が、宿題が進むからです。
プロ家庭教師だからこそ、正直に言います
もちろん塾や家庭教師を利用すれば、すぐに解決というわけではありません。
塾の自習室でぼんやりしていたら、意味がありません。
家庭教師を雇っても、それ以外の時間に宿題をしなければ、やはり宿題は間に合わないでしょう。
やはりその子自身が、宿題に取り組む時間を増やさなければなりません。
ここまでに紹介した5つの方法を組み合わせて、子どもたちをサポートしてあげたいですね。
まとめ:夏休みの宿題を計画的に進める方法
夏休みの宿題が終わらない原因と対策方法を紹介してきました。
いつの時代も夏休み(冬休み・春休み)の宿題は、悩ましい問題です…
子どもたちが宿題に取り組みやすい環境を整えてあげることとが大切ですね。
お母様・お父様だけで抱え込まずに、塾や家庭教師なども上手に活用してくださいね。