こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
うちの子、学力伸びそうかしら…
中学で伸びる子ってどんな子?
そのように悩んでいるお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 中学で伸びる子の7つの共通点
- 勉強だけしていればいいのか
- 「特徴」でジャッジする危険性
がわかります。
小学校の頃は標準的な学力でも、中学になって大化けする子がいます。
子どもたちを指導していると「この子はいずれ伸びる!」と感じる子がいるんです。
高校受験をする公立生も、中学受験を終えた私立生も、充実した中学生活を送るためにぜひお読みください!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
中学生で学力が伸びる子の特徴7つ
中学に入ってから、学力が伸びる子にはどんな共通点があるのでしょうか?
中学生で伸びる子の特徴は…
- ルールを守れる
- 勉強のやり方を工夫できる
- 基礎学力がある
- 読む力・聞く力がある
- 試行錯誤できる
- 継続・完遂できる
- 勉強量をこなせる
の7つだと私は考えています。
1つ1つ見ていきましょう。
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
ルールを守れる
まず、「ルールを守れる」子は、それだけで伸びる可能性が高いです。
中学1年生では標準的な子でも、難関高校に合格する子はけっこういます。
なぜなら、ルールを守れるということは、自分を律することができるということだからです。
ルールを守れる、というのは、たとえば…
- 授業を聞く
- 宿題をする
- 小テストで合格する
- 学校や塾に遅刻しない
- 提出期限を守る
などです。
どれも基本的なことばかりですよね。
高校受験では、評定(内申点)が重視されます。
中学校での成績や提出課題、授業態度なども、入試で評価されますね。
つまり、ルールを守れると、内申点を確保しやすくなります。
※内申点の大切さや上げ方について、くわしくはこちらの記事もどうぞ↓
でも、ルールを守れない子がいるのも事実…
ルールが守れないということは、自分に甘いということですね。
必要なことを勉強できなかったり、言い訳が多かったりすると、せっかく才能があったとしても「宝の持ち腐れ」になってしまいます。
中には、信念を持ってルールを守らず、勉強ができる子もいますが
中学校の学習内容は、きちんと手順を踏めば、身につく構成になっています。
「ひらめき」や特別な才能よりも、ルールを守って学べるかどうかが大切です。
勉強のやり方を工夫できる
「ルールを守れる」のは、「素直・まじめ」と言い換えられるかもしれません。
ただ、素直過ぎる・まじめ過ぎる場合、伸び悩む子がいるのも事実です…
なぜなら、効率の悪い方法を、こつこつをまじめに続けてしまうことがあるからです。
勉強をするときに…
なんでこの方法で勉強するの?
あっちの勉強法の方が効率良いんじゃない?
というように工夫できる子は、伸びる可能性を秘めています。
多少はめんどうくさがりの方が、要領のいい勉強ができるかもしれません。
たとえば、歴史の教科書10ページ分からテストが出される場合、どんな勉強の仕方をする子が点数を取れるでしょうか?
- 教科書を眺める
- マーカーで重要語に線を引く
- ノートに書き写す
- 問題を解く
おそらく1番点数が高いのは、「4.問題を解く」子でしょう。
テストというのは、頭の中の知識を「出す(アウトプット)」場です。
ということは、練習の段階から、知識を頭から出せるか確かめておかなければなりません。
それができているのは、「4.問題を解く」だけですね。
一方、1~3については、頭から知識を出すという工程を踏んでいません。
私は、こういう形だけの勉強法を「だけ勉」と呼んでいます。
- 教科書を見るだけ
- マーカーで線を引くだけ
- ノートに写すだけ
- 赤ペンで答えを書くだけ
- 提出するだけ
このような「形だけ」の勉強は、頭をあまり使いません。
やらないよりはマシかもしれませんが、アウトプット中心の勉強法に比べると効果は薄いでしょう。
中には、見るだけで暗記できる子もいるけど、例外で参考にならんやん
基礎学力がある
基礎学力がないのに、いきなり中学校で爆発的に伸びるのは難しいでしょう。
基礎学力と言えば…
- 【国語】読み・書き・語彙・漢字
- 【数学】四則計算・小数・分数・図形の公式・速さ・割合など
などですね。
数学が苦手になっている子の多くが、実は小学校の内容でつまずいています。
正負の数でよくまちがえると思ったら分数計算のミスだったり、方程式が苦手だと思っていたら「速さ」がわかっていなかったり…
理科や社会でも同様です。
都道府県の特徴や、時代の流れ・重要な歴史上の人物を覚えている子は、中学校に入学してから、新しい知識を肉付けするだけです。
中学で学ぶ10の知識を、小学校で5だけでも身につけておけば、かなり楽です
一方、小学校の基礎知識がないと、中学に入ってから、1からすべて勉強し直さなければなりません。
本人にどれだけヤル気があったとしても、かなり不利なスタートになってしまいます。
もし、基礎学力に不安がある場合には、早めに克服しておくことが大切です。
基礎が身についていない場合、クラス形式の塾では、空回りしてしまう可能性が高いです。
まずは、個別指導や家庭教師などを利用して、苦手なポイントをつぶしていくといいでしょう。
中学受験の勉強をしている場合には、その基礎学力がついている子が多いです。
そのため、中学校で新しく学ぶ内容を、今までの知識に肉付けするだけで済みます。
また、さきほど書いた「勉強のやり方」も、中学受験を経て身についているのは大きいアドバンテージですね。
読む力・聞く力がある
基礎学力があったとしても、中学で学ぶ新しい知識を吸収していかなければ、そこで成長が止まってしまいます。
公立中学校に進学した場合でも、私立中学校に進学した場合でも同じです。
中学でも成長し続けていくためにも、「読む力・聞く力」が必要です。
- 授業を「聞く」
- テキストを「読む」
のはもちろんですね。
さきほどアウトプット中心の勉強が大切だとお伝えしましたが、もちろんインプットも大切です。
先生の授業を聞き、教科書を読んで理解する。
問題集を解き、解説を読んで理解する。
当たり前のことのようですが、できている子ってけっこう少ないんです…
教科書を読む気がしない。
解説を読んでも、意味がわからない。
と、インプットに苦戦している子はかなり多いでしょう。
また、勉強する上で、人との関わりも欠かせません。
- アドバイスを「聞く」
- 人の気持ちを「読む」
学習内容だけでなく、他人のアドバイスに聞く耳を持つ必要もあるでしょう。
心の機微にも気づける年ごろですね。
試行錯誤できる
特に、中学生の頃は、ものごとを順序だてて考える「論理力」が伸びる時期です。
英文法の構造を理解したり、数学で証明の課題が出たり、論理性が求められますね。
単に、丸暗記する勉強から、ものごとを順序だてて考える勉強にシフトしてきます。
暗記も関連付けると、覚えやすくなりますね
そのときに、論理的に試行錯誤したり、工夫できる子は伸びます。
- 求めたい答えから逆算する
- わかる条件から解き進める
- 自分で語呂合わせを考えて暗記する
- 重要そうな文に線を引いておく
などでしょう。
逆に、問題を前にしてフリーズしてしまう子は要注意です。
もちろん知識がなくては、手も足も出ない問題もあるかもしれません。
ただ、「とにかく何か手をつけよう」というチャレンジ精神は必要ですね。
継続・完遂できる
中学校の定期テストは、出題される範囲が決まっています。
「ここから問題が出るよ!」と告知されているので、フェアなテストですね。
それでも点数差が大きく開いてしまうのは、テスト対策を「やり遂げられるか」の差です。
定期テストで結果を出せる子は、まちがい直しまで済ませ、自力で解ける準備が整っています。
一方、定期テストで結果が出ない子は…
- 対策し始めるのが遅い
- テスト範囲が終わらない
- 必要な教材が足りない
- とりあえず答えを写して提出するだけ
というように、後手後手に回っている子が多いです。
また、定期テストは一般的に中学3年間で15回ほどあります。
毎回の定期テスト対策を仕上げる「継続できる力」も必要ですね。
継続は力なりって言うけど、おとなでも難しいやん
定期テストは「準備8割・本番2割」だと私は考えています。
決められたことを計画的に準備してやり切るスキルは、社会に出てからも求められますね。
定期テストで450点以上取ることの心構えと勉強法については、こちらの記事をどうぞ↓
勉強量をこなせる
さきほど、定期テストで結果を出せる子は、まちがい直しまで済ませ、自力で解ける準備が整っていると書きました。
これは言い換えると、「勉強量をこなせている」と言えます。
逆に、後手後手に回って、対策が間に合わない子って、勉強量が少ない状態でテストに挑んでいます。
- 勉強量が多い=成果が出る
- 勉強量が少ない=成果が出ない
とてもシンプルな理屈ですね。
もちろん「質」も大切で、効果のない勉強法で「量」をこなしても成果は出ないので注意は必要です。
正しい方法で、成果の出る勉強法で「量」をこなせる子は当然伸びます。
「1万時間の法則」は有名ですね。
これは、1万時間トレーニングを積むと、その道のエキスパートになれるという法則です。
大谷翔平さんも藤井聡太さんも、どれだけ野球・将棋に時間を費やしてきたんでしょうか…
勉強で結果が出ている子は、やはり勉強に時間を費やしているという事実は、知っておいた方がいいでしょう。
「勉強のやり方がわからない…」「基礎がわからないので先に進めない…」という子は、がむしゃらに勉強しても成果が出にくいです。
まずは、勉強のやり方・工夫を知り、基礎を固めましょう。
そのうえで「量」をこなすと、成果が出やすくなります。
勉強だけしていればいいの?
ここまで学力が伸びやすい子の特徴を書いてきましたが、私は勉強だけしていればいいとは思っていません。
勉強には、体力や気力が必要です。
ずっと同じ姿勢で勉強してたら、肩こるやん
部活動や他の習いごとでを通して、体や精神力を鍛えておくことは勉強にも役に立ちます。
また、勉強って、どうしても孤独な闘いになりがちです。
そんなときに友達や良いライバルがいてくれると、励みになりますよね。
勉強は人生の一部分でしかありません。
でも、勉強で生き方が鍛えられる、人生が変わるのも事実です。
たかが勉強、されど勉強
ですね。
まとめ:中学生で伸びる子の7つの特徴と「決めつけ」の危険性
中学生で伸びる子の特徴を書いてきましたが、一部の性格や状況だけを見て、その子をジャッジするのは危険です。
どの子も、いろんな才能、いろいろな可能性を秘めています。
さきほどお伝えした通り、勉強は人生の一部分でしかありません。
その一部分を切り取って、その子すべてを評価してしまうようなことはやってはいけませんね。
自分への戒めでもあります…
また、「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、私は信じていません。
「幼い頃の性格は変わらない」という意味ですが、人間は変わります。
人と話すことが苦手だった子は講師職をしたり、英語が苦手だった子が海外で活躍したりしていることはたくさんあります。
長い目で見守ってあげることが、1番大切ですね。
あくまでこの記事は、「中学生の段階で学力が伸びている子の共通点」をまとめたもので、この特徴にあてはまらなければ、成績が伸びないと言っているわけではありません。