こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
定期テスト対策って何をさせたらいいの?
点数が良い子はどんな勉強をしているのかしら…
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 中学校の定期テストの5つの特徴
- 5教科で450点以上とる子の勉強法と心構え
- 各教科の定期テスト対策の勉強法
がわかります。
高校入試の内申にも関係する定期テスト、しっかりと得点しておきたいですよね。
そのためのオススメの定期テスト対策の方法をご紹介していきます!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
中学校の定期テストの特徴は?
まず、定期テスト対策の方法をお伝えする前に、中学校での定期テストの特徴をおさらいしておきましょう。
定期テストをくぐり抜けてきた、お母様・お父様には釈迦に説法だと思います…
すぐに勉強法をチェックしたいかたは、読み飛ばしてくださいね。
中学校の定期テストの特徴は…
- 出題範囲が限られている
- とはいえ出題範囲は広い
- 試験1週間前にテスト範囲が発表される
- 高校入試の内申点に含まれる
- ふるいにかけるためのテストである
の5点です。
1つずつ掘り下げて見ておきましょう。
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
出題範囲が限られている
まず、入試との1番の大きな違いは、定期テストでは「出題範囲が限られている」ことでしょう。
入試は、どんな問題が出題されるのか、当日フタを開けてみないとわかりません。
でも、定期テストでは、単元や問題集のページが学校の先生から示されます。
ですので、テスト範囲の内容を、きちんとした方法で勉強できれば、ある程度の点数は取れるテストになっています。
どんな勉強法が「きちんとした方法」なのかは、あとでお伝えしますね
とはいえ出題範囲は広い
小学校のテストは、単元を学んですぐの「小テスト」が基本でした。
一方、中学校の定期テストは、多くの学校で、年5回実施されますね。
1学期の中間テスト・期末テスト。
2学期の中間テスト・期末テスト。
3学期は学年末テストだけやな。
ということは、小学校のときの単元テストに比べると、出題される範囲が定期テストの方が広くなります。
たとえば、2学期の中間テストの範囲は、1学期の期末テストが終わった7月から10月半ばまでに学習した範囲となります(夏休みを挟みますが)。
小学校のテストは、習ってすぐに実施されるので、よく点数が取れます。
でも、中学校の定期テストでは、数か月前に習った内容が出題されます。
きちんと学んだ内容を思い出せる勉強をしておかなければ、記憶のかなたに消えてしまっているでしょう…
試験1週間前にテスト範囲が発表される
出題範囲が広いのに、テスト範囲が示されるのは、試験の約1週間前です。
「テスト範囲表」という手紙で配られる場合がほとんどですね。
タブレットなどのオンライン上で、テスト範囲を発表する学校は、これから増えていくでしょう
ただ、さきほど触れた通り、定期テストの出題範囲はけっこう広い。
ということは、テスト範囲が発表されてから、テスト対策を始めても間に合いません。
テスト範囲が発表される前から、テスト対策を始めておくのが基本になります。
高校入試の内申点に含まれる
また、定期テストの点数が、その学期の通知表に反映されます。
そして、通知表の点数が、高校入試のための調査書、いわゆる「内申」に反映されます。
つまり、定期テストの成績が、間接的に、高校入試に影響するというわけです。
特に公立のトップ高校を受験する場合には、内申はほぼ満点でなければ不利になることも多いです
都道府県によっては、中学1年生の頃の成績から内申に加味されるので注意しましょう。
内申点の大切さと、内申点をアップさせる方法について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
ふるいにかけるためのテストである
小学校の頃のテストは、勉強が苦手な子も「すくい上げる」ためのテストです。
基本的な内容を問うテストなので、平均点は高くなります。
平均点が80点以上ということもあるでしょう。
でも、中学校のテストは、勉強ができる子と、勉強が苦手な子を「ふるいにかける」ためのテストです。
なぜなら、さきほど触れた通り、高校入試のために、内申点で差をつけなければならないからです。
もし、平均点が90点みたいなテストを作っちゃったら、差がつけられません。
だから、難しい問題も加えて、平均点が60点とか、低い場合には40点といったテストになるんですね。
小学校の頃のテストとは、ぜんぜん違うんやな…
特に、小学校のテストとの違いから「中1ギャップ」に苦しむ子は多いものです。
中1ギャップについて、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
私立・国立の中高一貫校は話が別
ここまで、中学校の定期テストの特徴について、再確認してきました。
ただ、書いた内容は、基本的には、地元の公立中学校の内容です。
私立や国立の中高一貫校に通っている場合には、話が違ってくるので注意してくださいね。
中高一貫校では…
- 中学で高校内容も扱う
- テストの教科数が多い
- 難しい内容で平均が40点が下回ることもある
- 高校への内部進学に関わる
など、公立中学校とは大きく異なるので、テストの対策方法や心構えも大きく変わってきます。
中高一貫校には、中高一貫の苦労があるんやな…
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定期テストで450点以上とる子の勉強法と心構えは?
では、ここからは定期テスト対策の方法を考えていきましょう。
定期テストでしっかりと得点をとるには、どんな勉強をすればいいのでしょうか?
英・数・国・理・社の5教科で、500点満点中で450点以上をとっているような子は、どんなテスト対策をしているのでしょうか?
定期テストで450点以上とる子の勉強方法は…
- 「準備8割・本番2割」だと心得る
- 「だけ勉」をしない
- 自力で解けるためのトレーニングをする
- 塾・家庭教師を有効に使う
の4つです。
1つずつくわしく見ていきましょう。
「準備8割・本番2割」だと心得る
ビジネスの格言で「段取り八分の仕事二分」という言葉があります。
この言葉は「成果を出すには、段取り(準備)が大切だ」という意味ですね。
準備をきちんとしておけば、あとは本番のパフォーマンスに集中できます。
勉強でも同じです。
テスト対策で知識をきちんとインプットしておくことが大切で、テスト本番はその知識をアウトプットするだけ。
定期テストで450点以上とる子たちは、そのことを知っています。
私は以前、担当した女の子に「なんで450点以上毎回取れるん?」と、秘訣をたずねたところ、その女の子は…
だって、出る範囲が決まってるやん
と一言(笑)。
「出る範囲が決まってるのだから、点数が取れるだけの準備をすればいい」と言いたかったのでしょう。
そんな彼女のテスト範囲表には、出題範囲に3本の線が引かれていました。
それは、まちがい直しを含めて、テスト範囲の問題集を3巡解いた証拠でした。
まじかよ…
定期テストで450点以上とる中学生たちは、「この問題がテスト本番に出たら解けるだろうか?」と自問しながら、対策してます。
自分を過信せず、むしろストイックに勉強に取り組んでいると言えるでしょう。
逆に、「準備2割・本番8割」が定期テスト対策だと思っている子は、定期テストでなかなか点数が取れません。
いくら本番で頭をひねっても、準備していない力は、発揮しようがないですから…
「本番にがんばれば、なんとかなりそうな気がする…」と考えているうちは、点数が伸びないでしょう。
実は、自分の実力を過信しているのは、点数が出ていない子のほうなんですよね…
具体的にテスト対策の方法を知る以前に、定期テストで点数を取るには「準備8割・本番2割」という心構えが必要だということを、子どもたちには知っていてほしいと私は考えています。
テスト対策の勉強計画の立て方について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
「だけ勉」をしない
次に、定期テストで450点以上とる中学生が、「絶対にしない勉強方法」を紹介しておきます。
それは…
「だけ勉」
です。
なにそれ?
聞いたことないで
それもそのはず、私の造語です
「だけ勉」は…
- 教科書を読むだけ
- ノートをまとめるだけ
- 蛍光マーカーを引くだけ
- 答えを写すだけ
- 提出するだけ
という、「〇〇するだけ」という効果が薄い勉強方法です。
確かに、教科書を読むのも、ノートにまとめるのも、蛍光マーカーを引くのも、しないよりはマシかもしれません。
でも、それで点数を取れるのは、目で見た映像を脳に焼き付けられる、特殊な才能を持った人だけです。
ふつうの中学生が、「だけ勉」をしている限りは、点数が出ないでしょう。
お子様は「だけ勉」をしていませんか?
なぜ「だけ勉」は効果が薄いのでしょうか?
それは、あくまで「作業」になってしまっていて、自力で解くためのトレーニングをしていません。
もっとはっきりというと、「形だけ」の勉強で、頭を使っていません。
スポーツや運転の練習をするときに、教本を読むだけで、上達するわけではありませんよね。
実際に、体を使って「できる」ように、トレーニングをしなければなりません。
でも、勉強の場合には、「見るだけ」「写すだけ」「線を引くだけ」の「だけ勉」がまかり通っています…
勉強が苦手な中学生の特徴について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
自力で解けるためのトレーニングをする
では、定期テストで450点以上とる中学生たちは、「だけ勉」をせずに、どんな勉強をしているのでしょうか?
それは、「だけ勉」の逆、つまり…
自力で解けるためのトレーニング
をしています。
どういうこと?
知識をインプットするのが、テストでしょうか?
違いますよね。
インプットした知識を頭から出す、つまり、アウトプットするのがテスト本番です。
ですので、テスト対策の段階から、アウトプットできるかどうかを意識しながら、勉強することが大切ですね。
アウトプットできる勉強方法は、2つの手順に分けることをオススメしています。
それは…
- 知識のアウトプット
- テクニックのアウトプット
の2つのステップです。
それぞれもう少し掘り下げて説明しますね。
知識のアウトプット
インプットしていないものは、アウトプットしようがありません。
「ない袖は振れぬ」です。
まずは、「知識」をインプットして、アウトプットできるようにしていきます。
「知識」というのは、各教科で言うとだいたいこんな感じ↓
英語 | 英単語 名詞の複数形 動詞の規則変化・不規則変化 形容詞の比較級・最上級 |
数学 | 公式 |
国語 | 漢字・語句 文法 |
理科 | 各分野の重要事項 |
社会 | 各分野の重要事項 |
英語や理科・社会は、英単語や覚えなければならない用語がたくさん出てきますね。
これらのたくさんの暗記事項をどうやってインプットして、アウトプットできるようにすればいいのでしょうか?
具体的には…
- 問題集の答えを隠して、すらすら言えるようにする
- 暗記ペンで重要語を書き、赤下敷きで隠して答える
- 教科書やプリントの重要語を緑マーカーで引き、赤下敷きで隠して答える
という方法が代表的です。
「だけ勉」と違って、答えが見えない状態で「自力で答えをしぼり出す」ステップを踏んでいますよね。
一方、「だけ勉」は、「読むだけ」「写すだけ」「線引くだけ」なので、自力で解ける保証はどこにもありません。
同じように机に向かっていても、脳にかかる負荷がぜんぜん違うやん
黒板の内容をノートに写すときや、学校で配られるプリントに、オレンジ色の暗記ペンで書き込んでおくだけで、テスト前に暗記トレーニングをする準備が整えられます。
別に、暗記ノートを作る手間は必要ありません。
また、どうせ教科書にマーカーで線を引くのなら、ふつうの蛍光マーカーでハイライトするのではなく、緑色の暗記マーカーで引いておく。
それだけで、教科書が暗記用のテキストに早変わりします。
同じ手間をかけるなら、効率的にやっておきたいものです
次のステップとして、「テクニックのアウトプット」をしなければなりませんので、「知識のアウトプット」は、テスト1週間前くらいにできるようにしておくのが理想です。
テクニックのアウトプット
知識のアウトプットが、ある程度できるようになったら、次は「テクニックのアウトプット」というステップに移りましょう。
「テクニックのアウトプット」というのは、問題集を解くことによって、頭に入れた知識を、実際に使えるようにするトレーニングです。
中1英語であれば、三単現のSの付け方(知識)を身につけたあと、問題集を解きます。
すると、覚えた知識が、問題集でのトレーニングを通して、実際に使えるようになります。
あるいは、知識を覚えていたはずなのに、実際には使えなかったことが浮き彫りになります。
三単現の基本を覚えたはずなのに、実際に問題を解くと、うっかり三人称単数以外の主語の場合にも、Sをつけてしまう…
その際、解答や解説ページを見ながら、問題を解いてはいけません。
「自力」であることが大切です。
解答や解説ページを見ながら解いて正解しても、それは解答や解説ページの力。
その子の力で、問題が解けたわけではありません。
解答や解説ページを見ながら解いて、わかったような気になるかもしれません。
でも、テスト本番では、自力で解けないという事態に陥ることがよくあります。
う…
痛いところを突かれたわ…
そして、テストまでにまちがい直しをして、自力で解けるようにトレーニングをしておきます。
練習の段階で自力で解けるようになっていれば、テスト本番は自力で解ける確率はぐんと上がります。
知識⇒テクニックの順番がおすすめ
さきほど紹介した通り、先に知識を固めてしまった方が、スムーズに進みます。
なぜなら、スモールステップを踏めるからです。
逆に、知識を固めずに、テクニックのトレーニングをすると、ハードルが高くなります。
どういうこと?
もう少し具体的に説明してや。
英語で一般動詞の過去形について、次のような問題を解くときに、英単語を覚えていなかったら…
(1)Tomは昨日、学校に行った。
Tom( )to school( ).
えーっと、goの過去形は、goedだったっけ?
いや、不規則変化だった気がする…
「イェスタデイ」のスペルがわからん…
という状況に陥ります。
この場合、文法が理解できていないのではなく、ただただ知識が不足しているだけです。
つまり、知識を頭に入れずに問題集を解くことは、暗記とテクニックという2つのステップを並行していることになります。
2つのことを同時に処理するマルチタスクは、脳にムダな負荷がかかります。
(脳を鍛える目的なら、話は別ですが…)
かなり力のある中学生でも、この暗記系とテクニック系のステップを同時にさせると、混乱することがあります。
私が指導するときには、必ず知識を固めてから、トレーニングに移ります
「自力で解けるようにトレーニングする」の項目は、とても重要なので、説明が長くなりました。
ぜひ、お子様の勉強方法の見直しに、活用してくださいね!
塾・家庭教師を有効に使う
次に、定期テストで450点以上とる中学生は、塾・家庭教師を上手に使っています。
たとえば…
- 塾の直前対策は無理に行かない
- 塾で配られる教科書準拠問題集は無理に解かない
- わからない問題は余裕を持って塾・家庭教師に質問する
などです。
塾は、定期テストで出題されるポイントを熟知しているので、効率よく対策してくれるでしょう。
地域密着型の塾なら、中学校別の対策をしてくれる塾も多いですね。
ただ、定期テストで高得点とる子は、余裕を持って対策を進めているので、直前に塾の対策(復習)授業を受ける必要を感じません。
騒がしい塾の教室よりも、自分で勉強した方が集中できるしな
また、塾では、テスト対策用として、「教科書準拠問題集」という塾専用教材が配られることがよくあります。
でも、教科書準拠問題集を解いたからといって、塾に通っている中学生の全員が点数を取れるわけではありません。
なぜなら、定期テストを作っているのは、学校の先生だからです。
教科書準拠問題集を解くより、学校の先生のプリントや、学校の問題集をマスターした方が、定期テストで類題がよく出題され、点数をとれることを、高得点とる子たちは知っています。
トレーニング量を増やすという意味で、教科書準拠問題集は役に立つこともあります。
でも、教科書準拠問題集を買わせることで、塾にマージンが入るのも事実です…
でも、定期テストで高得点とる中学生でも、わからない問題・解けない問題はあります。
そんなときには、きちんと塾の先生や家庭教師に質問して、疑問を解消しています。
ポイントは、すべてを塾・家庭教師任せにしないこと。
できるところまでは自分でやっておく。
自力で解決できない問題については、プロの力を借りる。
それが、塾・家庭教師を有効に使うコツです。
各教科の定期テスト対策の勉強法
ここまで、定期テスト全体への心構えや勉強法を紹介してきました。
でも、教科の性質によって、少しずつ勉強法を変えなければならない部分もあります。
教科に合わせたテスト対策をしていきましょう。
ただ、この記事で、全教科の勉強法を書くと、あまりにも記事が長くなってしまいます。
各教科の定期テスト対策へのリンクを貼っておきますので、興味のある教科の勉強方法をぜひごらんください↓
<国語>
<社会>
<数学>
<英語>
※理科:整備中
まとめ:【中学生の定期テスト対策】450点以上とる子の勉強法
定期テストで高得点を取るための、心構えと勉強法をお伝えしてきました。
ポイントは…
- 「準備8割・本番2割」だと心得る
- 「だけ勉」をしない
- 自力で解けるためのトレーニングをする
- 塾・家庭教師を有効に使う
でした。
すぐにすべてを取り入れるのは、難しいかもしれません。
でも、何か1つでも、お子様の定期テスト対策に取り入れて、役立てていただければ幸いです。
定期テストに、しっかりと対策して臨めるよう応援しています!