こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
どうやって勉強を習慣化したらいいの?
そもそも勉強を習慣化するメリットって何?
そのようにお悩みのかたも多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 勉強を習慣化するメリット
- 習慣化のデメリット・挫折しやすいポイント
- 勉強をルーティンにする7つの方法
がわかります。
「継続は力なり」は本当です。
「習慣化」は強い味方です。
無料の週間スケジュール表や習慣化シートがダウンロードできますので、ぜひご活用ください!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
勉強を習慣化するメリット
勉強を習慣化する方法をご紹介する前に、勉強のルーティンにするメリットを見ておきましょう。
勉強を習慣にしてしまうメリットは…
- 勉強の効果が出やすい
- やろうかやめようか考えなくてもいい
- セルフコントロールできるようになる
- 自信(自己肯定感)が高まる
- 社会でも役に立つ
の5つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
勉強の効果が出やすい
まず勉強を習慣化した方が、勉強の成果が出やすいのが、最大のメリットです。
スポーツでも楽器でも、成果が実感できるまで時間がかかりますよね。
習い始めて次の日に、すぐ試合に勝てるわけではありません。
勉強も同じです。
勉強の効果が実感できたり、数字としてあらわれるには、ある程度の時間がかかります。
作家・教育者である古市幸雄さんは、著書『「1日30分」を続けなさい!』で、次のように書かれています。
勉強の成果をザックリ計算する場合、私は次の公式を提案したいと思います。それは、
y=a×b×x2+c
という方程式です。
『「1日30分」を続けなさい』/古市幸雄
これはy(勉強の成果)=a(教材・サービスの質)×b(集中力)×x2(勉強時間の2乗)+c(過去の勉強の蓄積)です。
つまり、勉強は取り組んだ時間が長ければ長いほど、成果が出やすいということです。
しかも2乗なので、はじめは成長がゆっくりです。
でも、だんだんと成長が加速していきます。
もし、「今日は3時間だけ勉強してみよう」という思いつきの勉強も悪くはありません。
でも、1日15分だけの勉強でも30日続けると…
15分/日×30日=450分(7時間半)
となり、1日だけ思いつきで勉強するよりも、結果的に長い時間、勉強に取り組めます。
単発の2時間ドラマよりも、15分だけの朝ドラの方が、結果的に長いのと同じやな
やろうかやめようか考えなくてもいい
ルーティンの良い点は「やろうかやめようか考えなくてもいい」という点です。
お風呂に入ること、歯を磨くことに、わざわざやるorやらないで悩みませんよね。
勉強も同じで、習慣化してやれば、いちいちやるかやるまいか考えなくてもよくなります。
勉強を生活の一部として組み込んでしまえば、抵抗なく勉強がスタートできます。
勉強しよかな、どうしよかな、めんどくさいな
そう感じている時間ってもったいないですよね。
しかも、取り組み始めるにしても、悩んだ後なので、あまりモチベーションも高くないことも多いでしょう…
経営コンサルタントの本田直之さんは、著書『レバレッジ勉強法』で次のように書かれています。
小学生が毎朝決まった時間に起き、一日五科目も勉強できるのは、時間割あってこそ。大人も時間割を活用しましょう。(中略)
100パーセントその通りにいかなくても、なんらかのベースがあったほうがラクですし、毎日何をやるか一から考えるのは大いなる無駄なのです。(中略)
貯金は「天引き」がいちばん良いとされるように、勉強時間も天引きし、あらかじめ強制的に確保することにしましょう。
『レバレッジ勉強法』本田直之
つまり、勉強の時間を時間割のように「天引き」して、習慣化させたほうが楽ということ。
自動化(習慣化)した方が、すんなり勉強に取り組めるでしょう。
セルフコントロールできるようになる
「やるorやらない」で悩まなくなると、自分を律するコツをつかめてきます。
そして、1つのことを習慣化できると、他のことでも習慣化しやすくなります。
- 電車の中で英検準2級の単語が覚えられた → 次は2級の単語も電車の中で覚えよう!
- 15分あれば社会の問題集1ページ進められた → 理科もできるのでは?
- 皿洗いの間にリスニングができた → 洗濯物を干すときにもリスニングできるかも
このように、時間の感覚がつかめてきたり、時間を有効に使えるようになったりしてきます。
つまり、「セルフコントロール」が上手になるということです。
自分を律することができて、自分とうまくつきあうことができれば、できることがとても増えるでしょう。
自信(自己肯定感)が高まる
セルフコントロールができるようになれば、自信にもつながります。
継続して、勉強に取り組めると…
1ヶ月、朝活に取り組めた!
やるじゃん、私!
と思えるようになります。
言い換えると、「自己肯定感が高まる」とも言えますね。
自信や自己肯定感は育てることができます。
教育者である原田隆史さんは、著書『目標達成ノート STAR PLANNER 日付記入式手帳』で、次のように書かれています。
ある日いきなり結果を出したかのように見える人でも、実際には例外なく、日々の努力を積み重ねています。
同じように、なにかをきっかけに、急に自信を持ち始めたようにまわりの人は感じたとしても、あくまでもそれは小さな自信を積み重ねたことによる質量転化であるに過ぎません。
『目標達成ノート STAR PLANNER 日付記入式手帳』原田隆史
自信は積み重ねていくものなんですね。
そして、自信を積み重ねていくには「習慣化」が役に立つはずです。
逆に、やるorやらないで悩んで、なかなか勉強に取り組めずにいると…
また今日も勉強しなかった…
自分は心が弱いな…
と、自信がなくなってしまいます。
悩むだけで、結局、行動に移さず、当然、結果も出ない…
自己嫌悪を積み重ねたくはないですよね…
自分に対する評価が低い(自己肯定感が低い)と、新しいことにもチャレンジしにくくなります。
一方、勉強を習慣化することは、自信(自己肯定感)を身につけ、次に進む原動力にもなると私は考えています。
社会でも役に立つ
学生のうちに勉強を習慣化しておくと、社会に出てから役に立ちます。
社会に出てからも、勉強は続きますし、自分を律しなければならないことはたくさんあります。
そのたびに…
やろうかな、やめとこうかな…
自分には無理かも…
と考え続けるのは、とてももったいないですよね。
学生の間に、勉強を習慣化して、セルフコントロールできるようになり、自信(自己肯定感)を高めておけば…
チャレンジしてみようかな。
あのやり方で今回もできるかも!
と、社会人になってからも、身を助けてくれるでしょう。
もし、この記事をお読みのあなたが、「おとな」でも、これから習慣化して、セルフコントロールできるようになり、自信(自己肯定感)を育てていくことは可能です。
さきほど、原田さんの言葉を引用したとおり、自信は作り出していけるからです。
ぜひ習慣化のコツを身につけて、「次の自分」にバージョンアップしていきましょう。
勉強を習慣化するデメリット
では、勉強を習慣化するデメリットは何でしょうか?
勉強をルーティンにするデメリットは…
- 習慣化するまでに挫折しやすい
- 勉強が自己満足になることがある
という2つです。
これらは挫折しやすいポイントと関係しています。
挫折しやすいポイントを知っておくことで、勉強を習慣化しやすくなります。
もう少し掘り下げて見ておきましょう。
習慣化するまでに挫折しやすい
習慣化すると決めたその瞬間に、いきなり習慣化できるわけではありません。
習慣が定着するまでに、時間がかかるのが普通です。
「明日から朝早く起きて、勉強するぞ!」と決意しても、いざアラームが鳴っても…
ああ、寒い…
勉強は明日からにしよかな…
いや、朝は無理やから夜に勉強しよか
と、先送りしてしまうことってありますよね
また、その日は早起きしてスタートダッシュができても、3日もたてば新鮮な決意は薄れて、挫折してしまうこともあります
「三日坊主」って言葉もある一方で、よく「3」という数字が習慣化のポイントだと言われています。
- 3日
- 3週間
- 3ヶ月
この3つをクリアすると、習慣化がぐっと近づきます。
まず3日を続けてみる。
次に3週間続けてみる。
だいたい3週間続けたら大丈夫ですが、さらに3ヶ月続けてみる。
3ヶ月も続けることができれば、習慣化できたといえるでしょう。
苦も無く、行動に移せているはずです。
勉強が自己満足になることがある
今度は習慣化できた後のデメリットですが、勉強すること自体が目的になってしまうことがあります。
「今日も勉強できた!」と、勉強を継続できることは、すばらしいことです。
でも、その勉強方法がまちがっていたらどうでしょうか…
せっかく勉強を習慣化して継続しているのに、やり方がまちがっていたら、成果が出にくくなってしまいます。
せっかく習慣化しているのに、もったいない!
取り組みかたをまちがってしまうと、単なる自己満足になってしまうので注意しましょう。
勉強を習慣化する7つの方法
ここからは、勉強を習慣化する方法を見ていきましょう。
まず、勉強をルーティンにする上で、注意しておかなければならないことは…
気持ち(決意・モチベーション)に頼らない
ということです。
さきほど紹介したとおり、「勉強するぞ!明日からがんばるぞ!」と決意しても挫折しちゃうもの…
気持ちに頼っている限り、勉強するかどうかはモチベーションに左右されてしまいます。
そこで…
勉強を習慣化する「仕組み」を作ってしまう
ことが大切です。
そして、勉強を習慣化する「仕組み」を作る方法は…
- 勉強する「時間」を決める
- 勉強する「場所」を決める
- 生活習慣とセットにする
- 「誰と」勉強するか決める
- 「何」を勉強するか決める
- 勉強の「方法」を決める
- 達成感を味わって習慣化のサイクルに乗る
の7つの方法(ステップ)です。
1つずつ見ていきましょう。
勉強する「時間」を決める
まず、勉強する「時間」を決めましょう。
さきほど、本田直之さんの「レバレッジ勉強法」を紹介しましたが、まずは勉強する時間を「天引き」してしまいましょう。
学校や塾では、時間割を決めてくれています。
時間が決まっているからこそ、強制力が働きますよね。
自分で時間割を作ってみましょう。
勉強に使える時間が把握できていない場合には、週間スケジュール手帳などを使って、勉強に使える時間がどこにどれくらいあるのか見つけることから始めてみましょう。
もし週間スケジュール表をお持ちでない場合には、こちらのシートをダウンロードしてお使いください↓
無料ですし、営業とかはないのでご安心ください
勉強する「場所」を決める
「時間」の次に、勉強する「場所」を決めましょう。
勉強を習慣化して継続しやすい場所はどこでしょうか?
- 自分の部屋
- カフェ
- 図書館
- 学校・塾
- 自習室
- 電車の中
など、自分にとって勉強しやすい場所を見つけてしましょう。
「静かな環境じゃないと勉強できない」という人は、自分の部屋や図書館・自習室がぴったりでしょう。
「周りの目があった方が集中できる」という人は、カフェやファーストフード店などが向いているかもしれません。
「俺は勉強してるで!」って自慢したいときあるやん
自分にとっての「勉強部屋」をいくつか確保しておくのがおすすめです。
生活習慣とセットにする
勉強する「時間」と「場所」を決めるときに、「生活習慣とセット」にすると、習慣化できる確率がぐっとあがります。
というのも、すでに習慣化できていることなので、生活習慣に勉強をプラスすることは割とかんたんだからです。
たとえば…
- 通学(通勤)電車の中で本を読む
- 洗濯物を干しながらリスニング
- 週1ランチは外食で勉強とセット
などでしょう。
忙しい場合には、スキマ時間しか確保できないときもあるでしょう。
でも、スキマ時間でも「チリツモ効果(チリも積もれば山となる)」が期待できるのが、「習慣化」のいいところ。
毎日、電車の中で15分本を読めるだけで、15分/日×30日=450分(7時間半)も勉強できるんでしたよね。
習慣化に苦手意識が強い場合には、まずは生活習慣と抱き合わせすることをおすすめしています。
「誰と」勉強するか決める
ただ、自分1人の力では、習慣化される前に挫折してしまうことってありますよね…
そんなときには、周囲の人の力を借りるといいでしょう。
勉強を教えてもらうのもアリですが、「勉強すること自体」を後押ししてもらいます。
- 声をかけてもらう
- 勉強したノートを見せる
- 手帳にハンコを押してもらう
など、誰かに見守ってもらえたり、応援してもらうことで、習慣化に一歩近づきます。
さきほど紹介した「週間スケジュール表」や、あとで紹介する「習慣化シート」を周囲の人と共有しておくのも効果的です。
周りの人に頼みづらい場合には、SNSなどで勉強している人をフォローしたり、勉強することを宣言したりしてもいいでしょう。
「いいね」をもらえると、やる気が出ますよね。
そのままSNS依存にならんように注意せなあかんけどな
家庭教師にペースメイクしてもらうのもおすすめです。
塾やスクールでは、教科の内容を「教えてもらうの」のが基本です。
なかなかスケジュールの管理まではしてもらえません。
マンツーマン指導の家庭教師なら、単に教えてもらうだけでなく、スケジュールを管理してもらうことができます。
家庭教師にペースメイクしてもらうことで、強制力も生まれます。
「何」を勉強するか決める
次に「何」を使って勉強するのかを決めましょう。
机の前に座ってから「さあ、何しよう」では、なかなか習慣化できません。
- 教科・科目
- 問題集・テキスト
- 単元・ページ
などを、事前に決めておくことで、スムーズに勉強に入っていくことができます。
あえて、中途半端なところで、勉強を中断しておくというコツもあります。
キリのいいところで勉強をやめると、達成感を感じすぎてしまいます。
あえて途中でストップすることで、次に勉強するきっかけを残しておけます。
勉強の「方法」を決める
「何」を勉強するかと同じくらい「どのように勉強するのか」つまり、勉強の「方法」を決めておくのは大切です。
本を読むにしても…
1巡目:通読(読み通す)して全体像を知る
2巡目:大切なところに線を引く
3巡目:線を引いたところをもう一度読み実践する
など、成果を出すための勉強方法を決めましょう。
問題集を解くときも…
1巡目:まず解いてみる
2巡目:まちがった問題だけ覚え直す
3巡目:まちがった問題を解き直す
というように、テスト本番に自力で解けるような勉強方法を採用することが大切です。
さきほど「勉強方法をまちがってしまうと成果が出ずに自己満足に終わってしまう」と書きました。
そうならないためにも、正しい勉強方法を事前にある程度見つけておくといいでしょう。
さきほど紹介した本田直之さんの『レバレッジ勉強法』では、先人や合格体験記にレバレッジをかけるという方法が紹介されています。
良い参考書を選ぶベストの方法は、やはりうまくいった人の話を聞くこと。
『レバレッジ勉強法』本田直之
最終的に分析・判断するのは自分自身ですが、合格した人はノウハウの蓄積がありますし、本に書いてある体験記には「使えるテキスト」が紹介されています。
つまり、もし何をどう勉強していいのか迷っている場合には、その道のプロや先輩に教えてもらうのが近道というわけです。
「この方法でいいのかな」と悩みながら勉強するよりも、「この方法ならきっと大丈夫」と思いながら勉強したいですよね。
家庭教師などから、「勉強方法」そのものを教えてもらうことも大切です。
家庭教師は、先に勉強してきた「先輩」でもあります。
単に講師から勉強の内容を教えてもらうだけでなく、勉強を進めるうえでのノウハウを学べると、勉強がはかどります。
「この方法でまちがいない!」
「このやり方で結果を出す!」
方法に確信をもって、勉強に取り組みましょう。
達成感を味わって習慣化のサイクルに乗る
ここまでで習慣化の下準備が整いました。
あとは実際に勉強をスタートして、走りながら習慣化していきます。
そのときに大切なのが「達成感」ですよね。
今日も勉強できた!
という達成感が「明日も勉強できる」という自信(自己肯定感)につながります。
ただ体調が悪かったり、忙しくて勉強できない日もあるでしょう。
ペースが乱れたときには、次の日には習慣を再開させることが大切です。
「三日坊主」がよくないのは、本当に3日で終わってしまうこと。
4日目がダメでも、5日目に復活できたら、それは「三日坊主」ではありません。
また、さきほど紹介したとおり、あえて中途半端に勉強をストップさせて「達成感」を先延ばしにするのもアリです。
キリの悪いところで勉強を止めて、翌日に再開しやすい状況を作るわけです。
「習慣化シート」で達成感を「見える化」する
「今日もできた!」という成功体験は大切です。
さらにその達成感をパワーアップさせるために、達成感を「見える化」してみましょう!
お使いの手帳やカレンダーで構いません。
勉強できた日には…
- 手帳の日付に赤丸をつける
- シールを貼る
など、実行できたことを目に見える形で残しておきます。
そうすることで、習慣化できているかを可視化することができます。
もしぴったりの手帳やカレンダーをお持ちでない場合には、私が作ったこちらの「習慣化シート」をダウンロードしてぜひお使いください↓
「習慣化したいこと」と日付を書き込みます。
すでに日付の枠ごとに「達成」と書かれています。
- 丸をつける
- シールを貼る
- 「達成」の文字をなぞる
など、習慣化したいことを実行できたら、「見える化」します。
また、カレンダーや「習慣化シート」を周りの家族や友人と共有しておいて、がんばりを認めもらえると、さらに励みになるでしょう。
達成できたことを実感して、にんまりしましょう!
その実感を毎日積み重ねて、自信に変えていきましょう
まとめ:勉強を習慣化する7つの方法
勉強を習慣化するメリットやその方法を、紹介してきました。
また、挫折しやすいポイントや注意すべきポイントも、あわせてまとめました。
習慣化は、自分をバージョンアップさせるための「武器」になります。
ぜひ、勉強を習慣化して、「次の自分」のレベルアップしてくださいね!
自分1人の力で習慣化が難しい場合には、他の人を巻き込んで、取り組みましょう。
家庭教師などをペースメイクするコーチとして、利用するのもおすすめです。