【記述問題が苦手な受験生必読!】国語の「記述」の書き方・勉強法

こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。

お母様

うちの子、記述問題が苦手…
テストでもいつも白紙のまま…

そのようにお悩みのお母様・お父様の参考になる記事を用意しました。

今回の記事では…

  • 記述問題を解くコツ
  • 記述問題の勉強方法

がわかります。

記述問題は、記号選択問題・抜き出し(書き抜き)問題に並んで、中学受験の国語の入試問題では、頻出・必出の問題形式です。

何とか書けるようにしておきたいものですよね。

管理人ひかる

元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします

記述問題ってどんな問題?

今回は記述問題について特集しますが、話を進める前に、「記述問題」とはどんな問題なのか確認しておきましょう。

記述問題」とは…


  • 〔問題〕――線①「そういう気持ち」とありますが、どのような気持ちのことですか。30字以内で書きなさい。

というような、受験生に文を書かせる問題ですね。

子どもたちは自分で文を考えて書かなければならないので…

受験生

記述問題は苦手!
何を書いていいのかわからない…

と、記述問題に対して、苦手意識を持っている子が結構たくさんいます。

でも、記述問題は問われていることから外れていなければ、満点でなくても、いわゆる「部分点」がもらえます
一方、記号選択問題や抜き出し問題は、○か×のニ択ですから、部分点の入る余地はありません。

記述問題の部分点が、もしかしたら合格・不合格を分けるかもしれません!

ぜひこの記事を読んで、記述問題への苦手意識を取り払ってくださいね。

【記述問題のコツ】記述の書き方

それでは、記述の書き方について、ご紹介していきますね。

記述の書き方の基本手順は…


  • 設問から「何を問われているか」を読み取る
  • まずは「ほぼ抜き出しでOK」
  • 「書き終わり」を先に決める
  • 字数に合わせて説明を増やす

です。

1つずつくわしく見ていきましょう。

書き方1.設問から「何を問われているか」を読み取る

記述問題に取り組む前提として、「設問」を注意深く読まなければなりません。

もう少し具体的に言うと、「何を記述しなければならないのか」を、先に把握しなければなりません

例えば、さきほどの例題を見てみると…


  • 〔問題〕――線①「そういう気持ち」とありますが、どのような気持ちのことですか。30字以内で書きなさい。

この場合には、「気持ち」を答えなければなりません。
つまり、「どのような気持ち」かが、答えの中心となります。
例えば…

  • (例)有名校にスカウトされた友人をうらやましく思う気持ち

といった形になりますよね。

ねこ殿

それくらい当たり前ちゃうん?

と思われるかもしれませんが、小学生の書く記述答案を読んでいると、問われていることと違ったことを書いている場合が結構あります

さきほど、記述問題は部分点がもらえる「おいしい問題」だとお伝えしましたが、それは問われていることに対して、答えられている場合の話です。

出題者がたずねていることに対して答えなければ、部分点すらもらえません。

まずは、設問を読んで、「何を記述しなければならないのか」をつかみましょう

管理人ひかる

文章自体(本文)を注意深く読むのと同じように、設問を注意深く読んで、条件やヒントを見落とさないようにしましょう

書き方2.まずはほぼ「抜き出し」でOK

記述問題に対して苦手意識を持っている小学生は、何から手を付けていいのかわからない場合も多いものです。
中には…

受験生

記述問題は、書いてもムダだから書かない

と、記述問題を捨てている小学生もいます。

まずは、記述嫌いというメンタルブロック(苦手意識)を取り払わなければなりません

そこで、オススメしたいのが…

  • ほぼ抜き出しでOK

という考え方です。

さきほど、記述問題は「受験生自身に文を考えさせる問題」と紹介しましたが、実際には、文すべてを考え出す必要はありません。

文章中に書かれている内容を、つなぎ合わせるところから始めてみましょう

ねこ殿

抜き出し問題ととらえたら、気が楽やわ

中には、次のように書いてくれている問題もあります。


  • 〔問題〕――線①「そういう気持ち」とありますが、どのような気持ちのことですか。本文中の言葉を用いて、30字以内で書きなさい。

本文中の言葉を用いて」とか「文章中の言葉を使って」などと書かれている場合は…

ほぼ抜き出しでOKですよ

と出題者が教えてくれているようなものです。

はじめの頃は、どの記述問題が簡単で、どの記述問題が難しいのか、見分けがつかないかもしれません。
その場合には、この「本文中の言葉を用いる」記述問題から、トレーニングを始めてみるといいでしょう

書き方3.「書き終わり」を先に決める

設問を読んで何を問われているかを読み取り、まずは抜き出しからスタートします。

そして、記述を書き始めるときには…

  • 「書き終わり」を先に決める

と書きやすくなります!

ねこ殿

どういうこと?

英語と違って、日本語という言語は、文の最後に言いたいことがきます。
例えば…

「私は今回のテストで、高得点が取れたと思いません

管理人ひかる

結局、思えへんのかい!

とツッコミを入れたくなりますよね。

英語ならば、「I don’t think that ~」でスタートできるので、「ああ、この人は今から反対意見を言うんだな」とわかります。
でも、日本語では、結論を最後に持ってくるんですね。

記述問題も同じです。

まずは、答えの書き終わり、つまり、結末を先に決めてしまいましょう


  • 〔問題〕――線①「そういう気持ち」とありますが、どのような気持ちのことですか。本文中の言葉を用いて30字以内で書きなさい。

このように「どのような気持ち」なのかと問われたのならば、まずは…

  • うらやましく思う気持ち

と、どんな気持ちなのか、「書き終わり」を先にズバリ固定してしまいます。
先に「書き終わり」が決まれば、他にどんなことを書けばいいのか、しぼりこみやすくなります

書き終わりは「文末表現」に気を付ける

さきほど「書き終わり」を先に決めるとお伝えしましたが…

  • 文末表現

に注意しなければなりません。

今日はなぜ塾に遅れたの?」と聞かれたら「電車が遅れていたから」などと答えますよね。
「電車が遅れていたこと」と答えると違和感があります。

ねこ殿

そやな

そう、問われ方によって、「文末表現」を変えなければなりません

<設問><文末表現>
なぜ?」「どうして?」など理由を問われる場合から。~ため
どういうこと?」「何?」など名詞を問われる場合こと。~(名詞)。
どういう気持ち?」など気持ちを問われる場合○○な気持ち

このように、問われた形に合わせるようにして、記述答案を作りましょう。

また、記述答案は「文」ですので、最後に「句点(。)」を付けるのを忘れないようにしましょう

管理人ひかる

句点(。)の付け忘れで、減点されている小学生は、かなり多いです

なお、「句読点(。と、)」も1字に数えて、解答欄を1マス使って書きます
作文用紙のように、はじめの1マスを空ける必要もありません。

書き方4.字数に合わせて説明を増やす

さきほどご紹介したとおり、「書き終わり」を先に決めておけば、記述解答が大きくブレることはありません。
つまり、部分点がもらえる可能性が高くなります。

あとは、その答えの「核」に、「肉付け」をしていくだけです。


  • 〔問題〕――線①「そういう気持ち」とありますが、どのような気持ちのことですか。本文中の言葉を用いて30字以内で書きなさい。

という設問に対して、例えば…

  • うらやましく思う気持ち

と答えるだけでは、11文字しか書けていません。
そこで「字数に合わせて説明を増やす」ということが必要になります。

最も簡単な説明の増やし方は…

  • 理由づけ

です。

ねこ殿

どういうこと?

つまり、「なぜ『うらやましく』思ったのか」を書けばいいのです。
たとえば…

  • 有名校にスカウトされた友人をうらやましく思う気持ち。

このように、「書き終わり」を土台にして、その説明をプラスして字数を調整するわけです。

管理人ひかる

もちろん説明をプラスするときも、本文から「ほぼ抜き出し」でOKです

基本的には、必要な説明を書けば、字数ギリギリまでいくはずです

逆に、あまりにも答えが短く、字数が余ってしまったという場合には、説明が少なすぎるということです。
一方、あまりにも答えが長く、字数が足りなくなってしまったという場合には、説明が多すぎるということです。

経験上…

「30字以内」までの記述文中の1か所を中心にまとめる
「50字」を超える記述文中の2か所以上をつなぎ合わせる

と、私は生徒たちに指導しています。
1つの目安にしていただければと思います。

指定された字数に対してどれくらい書けばいいの?

では、指定された字数に対して、どれくらい書けばいいのでしょうか?

基本的には…

  • 指定された字数のマイナス4字以内

で書くのが理想です。

ねこ殿

マイナス4って、中途半端やな

たとえば、「30字以内」と設問で言われた場合には、30マイナス4で、26字を超える記述を目指すということです。
なぜなら、25字以内で書けてしまうのなら、設問が本来「25字以内」と指定しているはずですから。

出題者がわざわざ「30字以内」としているのは…

問題作成者

30字以内ということは、必要なことを書くと、25字ではおさまらないよ

と、ヒントを与えてくれていると考えていいでしょう。

ただ、理想にこだわり過ぎると、書けなくなってしまいます。
ですので、記述問題が苦手な場合には、はじめはあまり字数を気にしなくてもかまいません!

まずは、何か書いてみることが大切です。

進学塾などでは、まずは「指定字数の8割」は書くように指導されることが多いでしょう。
8割に満たない場合は、採点してもらえない、つまり、0点です。

  • まずは何か書いてみる
  • 次に指定字数の8割以上を目指す
  • 最後に指定字数マイナス4字以内を目指す

このようにして、記述をステップアップさせていくのがいいでしょう。

浜学園の公開テストでは指定字数の8割が求められます:【国語】浜学園公開テスト(小学6年)の出題内容と対策は?

記述の注意点を知っておこう

さきほど紹介した「文末表現」や「句点」、解答欄の使い方のように、記述解答を書くにあたって、注意しなければならないことがいくつかあります。

記述の注意点をは…


  • 誤字脱字に注意
  • 「話し言葉」は使わず「書き言葉」を使う
  • 主語・述語のねじれに注意

の主に3点です。

1つずつ掘り下げて見ていきましょう。

注意点1.誤字脱字に注意

これは記述問題だけでなく、抜き出し問題でも同じですが、誤字脱字に気をつけましょう。

自分では正しいと思って書いていても、うっかり書き間違っていたということは、誰でも経験していることですよね。

ねこ殿

人間は「まちがえる生き物」やで

記述問題は「ほぼ抜き出しでOK」だとさきほどお伝えしましたが、書き抜き間違えないように1文字1文字注意して写しましょう。

また、縦書きでは漢数字を使います。
国語の答案用紙は基本的に縦書きですので、算用数字で書くよう指定がない場合には、漢数字を使うようにしましょう

注意点2.「話し言葉」は使わず「書き言葉」を使う

ふだん話している言葉や、メールなどで使っている言葉づかい、つまり「話し言葉」を記述答案で書いてしまうと、減点されることがあります。

たとえば…

  • はずかしいって思ったから。
  • 楽しいことばかりじゃないから。

この「って」や「じゃ」というのが、話し言葉です。
正しくは…

  • はずかしい思ったから。
  • 楽しいことばかりではないから。

という「書き言葉」にしなければなりません。

受験生

本文に『って』とか『じゃ』って書いてたから写しただけやもん!

と訴える子もいますが、セリフを引用するのでなければ、「書き言葉」に書き直しましょう

注意点3.主語・述語のねじれに注意

記述答案の3つ目の注意点は、「主語・述語のねじれ」です。

「主語・述語のねじれ」というのは、主語に対して述語が適切ではないことです。
例えば…

  • 私の夢は、薬剤師になって、自分が助けられたように、私自身も苦しんでいる人たちを助けたいです

というような文です。

一見、正しく書けているように見えますが、何か違和感がありますよね。

ねこ殿

うん、なんか変やな

主語が「(私の)夢は」で始まっているのに、述語が「助けたいです」では、うまくかみ合っていません。正しくは…

  • 私の夢は、薬剤師になって、自分が助けられたように、私自身も苦しんでいる人たちを助けることです

ですね。

文が長くなってくると、このような主語・述語がねじれた文を書きやすくなってしまいます

管理人ひかる

書き直したりしているうちに、無意識のうちに、よくミスしちゃうんです

書き終わった後には、もう一度自分の記述答案を読み返してみて、違和感がないかどうか確認してみるといいでしょう

まとめ:国語の記述の書き方・勉強法

記述問題は奥が深いので、すべてを書きだしたら、記事があまりにも長くなってしまいます。
今回は記述問題が苦手な受験生を対象にして書きましたので、基本的な内容にとどめました

書き方の基本の手順は…

  • 設問から「何を問われているか」を読み取る
  • まずは「ほぼ抜き出しでOK」
  • 「書き終わり」を先に決める
  • 字数に合わせて説明を増やす

でした。

また、記述答案を書く際の注意点も3つご紹介しました。

  • 誤字脱字に注意
  • 「話し言葉」は使わず「書き言葉」を使う
  • 主語・述語のねじれに注意

ただ、ミスを恐れて記述答案が書けなくなってしまっては、元も子もありません。
ですので…

  • まずは何か書いてみる
  • 次に指定字数の8割以上を目指す
  • 最後に指定字数マイナス4字以内を目指す

とステップを踏むことが大切ですね。
その中で、ミスを減らしていくように心がけるといいでしょう。

記述問題は、ご家庭での指導が難しく、添削や採点がしにくいでしょう。
また、苦手意識が強いお子様には、なかなか指導が難しい場合もあります。

ですので、家庭教師を利用して、記述対策をするのもアリです。

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