【6年生の冬休み・入試直前期!】国語の勉強法

こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。

関西圏では、冬休みが終わると、1週間ほどですぐに中学入試がスタートします。
年末年始も塾に通うという受験生も多いですよね。

以前、『【中学入試直前期!】小学校に登校する? 休む?』という記事で、入試直前期に小学校を休むメリットとデメリットについてご紹介しました。

小学校に通うにせよ、休んで家で勉強するにせよ、あと少しで中学受験本番だと考えると、そわそわと落ち着かなくなるものです。
そんなときこそ、何をするかを明確にして、勉強に取り組みたいものですよね。

今回は、『【6年生の冬休み・入試直前期!】国語の勉強法』と題して、冬休みから入試までの間に、どのように国語の勉強に取り組めばいいのか、いっしょに考えていきましょう!

1.受験校の過去問を使って「模擬入試」をする

受験校対策として、最も有効なのが、やはり「過去問演習」です。

その学校で過去に出題された問題を解くことによって、出題傾向を知ることができます。
また、過去問演習を通して、時間配分や解く順番などの戦略を考えることも大切ですね。
自分の弱点をあぶり出して、克服につなげることもできます。
(関連記事:『過去問はなぜ解くの? どう解くの? いつから解くの?』)

特に、本番を意識した「模擬入試」をやってみることをオススメします。

「模擬入試」はできるだけ本番と同じ時間割で、過去問を解きます。
例えば…

9:00~10:00国語
10:10~11:10算数
11:20~12:00理科
12:10~12:50社会

机の上には、受験票と腕時計を置いておきましょう。
また、試験当日使ってもいいのは、基本的に鉛筆・消しゴム・定規のみです。

問題用紙や答案用紙は、過去問集からコピーしておきましょう。
あるいは、中学校から過去問を取り寄せたり、ホームページから印刷したりして、実物の紙面を使うのもアリです。
↓教英出版の過去問集、通称「白本」は、実物に近いプリント形式の教材です。

もちろん本番とまったく同じ環境にはできません。
家の中には、他に受験生はいませんし、机や椅子も本番通りにはいきません。

それでも、本番を意識して「模擬入試」をすることによって、体力・気力の消耗具合や集中力の波を、自分自身で知ることができます。

「模擬入試」で時間配分をミスしたり、何か気づいたりしたことがあれば、本番の入試に活かすことができますよね。

2.受験校の過去問のまちがい直しをする

国語はまちがい直しをやっても意味がない!

そのように言う塾の先生もいらっしゃいます。
確かに、過去問と同じ文章が出るわけではありません。
それに、答えをまるまる覚えてしまっていても意味はありませんよね。

しかし、塾の先生が教えてくれた読み方・解き方を「トレースする」ことは有効です。

また、自分がミスしたポイントを思い出すことも大切です。

この選択肢をしぼりこむときに、先生はあんな説明をしていたな…」
そうや! ここで抜き出しミスをしてしまったんや!」
記述問題をうまくまとめられなかったから、今度こそ書ききってみよう

このように、前回のミスを次に活かす、まちがい直しなら問題ありません。

3.受験校以外の過去問演習をする

自身が受験する学校の過去問をすべて解き終わったという子も、直前期には出てくるでしょう。
その場合には、受験しない学校の入試問題に取り組むのもアリです。

過去問集を買ったけど結局受験しない学校がある場合には、その余っている過去問を使ってもいいでしょう。
受験校と似たレベルの学校、似た問題が出題される学校のホームページから印刷することもできます。

受験しない学校の過去問を解いて意味あるの?

そのように感じられるかもしれません。
確かに、あまりにも出題傾向が異なる入試問題は、避けた方がいいかもしれません。

しかし、文章を読むスピードや感覚をなくさないためにも、文章に触れておく必要があります。
その場合、入試問題とはまったく関係のない文章を読むこともできます。
しかし、やはり限られた時間の中で、点数を意識して読み解くという緊張感は、入試問題を通してでしか得られません。

入試直前期でも、多読・速読は有効だと、私は考えています

スポーツの練習でも、本番を想定して、負荷をかけたトレーニングをしますよね。
それと同じで、多読・速読で負荷をかけることで、実戦の感覚を保ち続けることができます。

ただ、受験校以外の学校の過去問を解くのは、気持ちが乗らないこともあるでしょう。
その場合には、受験しない学校の過去問を、無理に解く必要はありません。

それに、他の教科とのバランスにも、注意しなければなりません。
直前期に国語以外の教科を仕上げることも大切ですよね。

4.漢字と言葉の復習をする

直前期にやっておくべきこと4つ目は、「知識事項」の復習です。

もちろんこの時期に、新しい漢字や言葉の教材を始める必要はありません。
これまで使い込んできた漢字の問題集や、言葉のテキストを使って復習します。
また、塾の漢字テストなどを、もう1度解き直してもいいでしょう。

入試までもう時間がありません。

ですので、もしまちがった問題にチェックを付けているのであれば、以前まちがった問題だけ解き直すだけでもOKでしょう。

また、受験する中学校で、漢字以外の知識事項が例年出題されている場合には、そちらも復習しておきましょう。
四字熟語がよく出題されている学校には、四字熟語対策を。
慣用句はよく出題されている学校には、慣用句対策を、という具合です。

いずれにしても、使い慣れた教材を使うことがポイントです。
使い込んできた問題集やテキストを使うメリットは…

  • 記憶を呼び覚ましやすい
  • 自信をつけやすい

という2点です。

1.記憶を呼び覚ましやすい

何度も使い込んできたテキストですので、記憶の「フック」ができています。
記憶の「フック」というのは…

あっ! あのときまちがった問題や!」
そういえば、先生が授業で解説していたな

というように、記憶を呼び覚ますきっかけになるということです。

まったく新しい問題集を使ってしまうと、一から記憶を定着させなければなりません。
しかし、使い込んでいる教材ならば、すでに学習したことを塗り固めるように、定着させることができます

2.自信をつけやすい

入試直前期にまったく新しい教材を使ってしまうと…

ああ…、全然覚えていない…
この問題も、あの問題も解けなかった…

というように、自信を失ってしまいかねません。

直前期はむしろ「自信をつける勉強」に集中した方がいいでしょう。
そのためにも、使い慣れた教材を繰り返し解くことをオススメしています。
使い込んだ教材であれば、きっと解ける問題も増えていることでしょう。

限られた時間を有効に使う

入試直前期は、やらなければならないことはたくさんあります。
しかし、冬休みから中学受験までの短期間で、できることは限られています。
中には、緊張したり、落ち着かなくなって、何に手を付けていいのかわからなくなるお子様もいるでしょう。

そのためにも、「やることリスト」を決めておくのが大切です。

「やることリスト」を作るポイントは…

  • 入試本番までにやらなければならないことをリストアップする
  • リストアップしたやるべきことを、日割りでスケジュールにに落とし込む

ことです。

事前に「1月12日には、2021年度の過去問を『模擬入試』する!」というように、その日にやることを決めておけば、すべきことを迷わなくて済みます。

ああ…、今日は何を勉強しよう

机の前に座ってから、そのようにやるべきことを考え始めることは避けた方がいいでしょう。

また、やるべきことを日割りに落とし込む際には、「まとまった時間が必要な学習」と「スキマ時間で可能な学習」に分けて考えておくと便利です。

「まとまった時間が必要な学習」とは、過去問を解いたり、算数の問題をじっくり考えたり、国語の文章を読み解いたりする場合です。
一方、「スキマ時間で可能な学習」とは、小テストや暗記、ちょっとしたまちがい直しなどです。

まず、「まとまった時間が必要な学習」を、先に日割りでスケジュールに落とし込みます。
まとまった時間を確保するのは大変ですから、優先させなければなりません。

次に、「スキマ時間で可能な学習」を、生活のスキマ時間に埋め込んでいきます。
小学校に登校する前、塾に行くまでの時間、寝る前の時間などです。

さきほどの「1.受験校の過去問を使って「模擬入試」をする」、「2.受験校の過去問のまちがい直しをする」、「3.受験校以外の過去問演習をする」は、まとまった時間が必要でしょう。

一方、「4.漢字と言葉の復習をする」というのは、スキマ時間で可能です。

このようにして、限られた時間を有効に使うことができます。

【6年生の冬休み・入試直前期!】国語の勉強法 まとめ

入試直前期は、受験校の出題傾向を意識した学習をしましょう!

1.受験校の過去問を使って「模擬入試」をする

2.受験校の過去問のまちがい直しをする

3.受験校以外の過去問演習をする

4.漢字と言葉の復習をする

限られた時間を有効に使いましょう!

1.入試本番までにやらなければならないことをリストアップする。

2.リストアップしたやるべきことを、日割りに落とし込む

もちろん国語だけでなく、算数・理科・社会の復習にも取り組まなければなりません。
教科のバランスを考えて、最後の追い込みに取り組んでくださいね。
皆さんが、入試本番でベストを尽くせることを祈っています!

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