
こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。

どんな塾を選べばいいの?
集団と個別、どっちにしようかしら…
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 中学生の塾選びのポイント
- 集団塾のメリット・デメリット
- 個別指導塾のメリット・デメリット
- 塾に通っているのに成績が上がらないのはなぜか
がわかります。
塾に通えば、成績が上がるというわけではありません。
お子様に合った塾を選んで、高校受験に臨んでくださいね。

元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
塾を選ぶときのポイントは?

まず、塾を選ぶときに、何を重視すればいいのでしょうか?
中学生が塾を選ぶポイントは…
- 塾を利用する目的を決めておく
- 実際に通っているご家庭の話を聞く
- 体験授業を利用する
の3つだと私は考えています。
1つずつ掘り下げて見ていきましょう!
塾を利用する目的を決めておく
まず、塾に通う目的を、ご家庭ではっきりとさせておきましょう。
というのも、何のために塾を利用するかで、選ぶべき塾が変わってくるからです。
たとえば…
- 難関校に合格したい⇒実績が豊富な大手塾
- まずは定期テストで点数を取りたい⇒地元密着の塾
- 苦手な教科・単元を克服したい⇒個別指導塾
というのが、スタンダードな選び方になります。
それなのに、つまずきを解消するために、大手塾に行ってしまうと、余計にわからなくなる…
定期テスト対策は自分でできるのに、定期テスト対策が手厚い塾に行ってもムダが多くなる…
つまり、目的と合わない塾に通ってしまうと、空回りしてしまう可能性が高くなります。
そのようなミスマッチを起こさないためにも、塾に通う目的を決めておくといいでしょう。
実際に通っているご家庭の話を聞く
次に、実際にその塾に通っている中学生・卒業生や、そのお母様・お父様に話を聞くのも大切です。
インターネットで塾の口コミを調べることはできます。
ただ、その場合、「塾全体」の評判しかわからないことがほとんどです。
塾は、同じ会社であっても、教室や講師によって、割とサービスが違ってきます。

やっぱり教育は「マンパワー」ですから
また、塾のホームページに、高校の合格実績を掲載していますよね。
でも、この実績は、塾全体、あるいは、グループ会社の合計です。
大切のなのは、1つの教室で、どれだけの合格実績が出ているか、です。
ですので、塾全体の合格実績が多いからといって、ご近所の教室の講師が優秀だとは限りません。
その塾に通っている中学生や卒業生、そして、ママ友・パパ友の「生の声」を参考にするといいでしょう。
ただ、さきほどお伝えした通り、塾を利用する目的の方が大切です。
子どもによって状況が違うので、口コミ・評判だけで決めてしまうのは要注意です!

よそはよそ、うちはうち。
友達にとっては良い塾でも、自分にとっては合わへん可能性もあるわな
体験授業を利用する
ある程度、塾をしぼりこめたら、体験授業を受けてみましょう。
クラス形式の集団塾の場合には、体験授業のためのクラスで受講するのではなく、ふだんのクラスに参加させてもらうことが1番です。

「体験授業のためのクラス」では、授業が上手な看板講師が担当している可能性もあります
講師の授業のわかりやすさだけでなく、講師と子どもたちの関係性がわかります。
また、さきほど「生の声」が大切だとお伝えしましたが、口コミ・評判は良いけれど、いざ体験授業を受けてみたら、イマイチだったということもあり得ます。
体験授業を受けたうえで、お子様の反応や、塾の対応を見て、塾を決めるといいでしょう。
中学生の集団塾のメリットは?

集団塾にするか、個別指導塾にしようかと、迷っているお母様・お父様も多いでしょう。
ここからは、集団塾と個別指導塾のメリット・デメリットをご紹介していきます。
まずは、集団塾のメリットから見ていきましょう。
黒板やホワイトボードを使って、講師がクラス全体に講義をおこなうのが、集団塾です。
通われていたお母様・お父様も多いのではないでしょうか。
そんなクラス形式の集団塾のメリットは…
- 高校受験を見すえたカリキュラム・教材を利用できる
- 競い合える・高め合える
の2つです。
もう少しくわしく見ていきましょう!
高校受験を見すえたカリキュラム・教材を利用できる
まず、集団塾の大きなメリットは、高校入試から逆算されたカリキュラムを組んでくれていることです。
ですので、まずは塾のカリキュラムに乗っかることによって、合格への波に乗ることができます。
特に大手の塾は、校舎や講師によって、できるだけ差が出ないように、細かくカリキュラムが決められています。

それでも、講師の力量によって、差はでちゃいますが…
また、大手塾の場合は、塾のオリジナルテキストを作っていることが多いです。
先輩たちはそのテキストを使って合格してきました。
なので、その教材を使うことが、合格への近道だと言えるでしょう。
競い合える・高め合える
集団塾のメリットの2つ目は、やはり「競い合える」ことです。
集団塾では、学力によって、クラス分けされていることがほとんどです。
クラスのアップ・ダウンが、1つのモチベーションになることも多いでしょう。

クラス落ちるのは、イヤやんな
また、クラス全体で「高め合える」のも、集団指導の魅力です。
学校のクラスでも部活でも、いっしょに過ごしていると一体感が出てきますよね。
塾でも同じように、ともに勉強する中で、クラス全体で結束ができてきます。
「合格」という目標を持って、ともに勉強に取り組んでいるんですから、なおさらです。
「競い合い」よりも、「高め合い」の方が大切かもしれません。
中学生の集団塾のデメリットは?

次に、集団塾のデメリットを見ていきましょう。
クラス形式の集団塾に通うデメリットは…
- 一人一人に目が行き届かない
- クラブ+塾でハードスケジュール
の2点です。
こちらの1つずつ見ていきましょう。
一人一人に目が行き届かない
まず、集団塾では、クラス全体に向かって授業をするので、一人一人への対応が手薄になってしまいがちです。
たとえば…
- わからないまま授業が進んでしまう
- 宿題の答えを丸写ししていてもスルー
- 苦手な子に講師が付きっ切りになってしまう
- 居眠りしているのに放置
などでしょう。
逆に、そのようなデメリットをカバーできている集団塾は、とても優秀な塾だと言えるでしょう。
- きちんと宿題をチェックしている
- 確認テストで不合格なら追試がある
- 授業以外の時間でフォローしてくれる
そのような体制が整っているかを、入塾前にチェックしておくといいでしょう。
クラブ+塾でハードスケジュール
また、塾ってけっこう拘束時間が長いですから、クラブ活動が活発な部に入っていると、スケジュールがハードになりがちです。
「塾があるので早退します」と言って、クラブを抜けて塾にくることもできます。
でも、「自分だけ早退しにくい…」と感じる子も多いものです。
また、22時頃まで指導がある塾の場合には、家に帰るのがどうしても遅くなります。
次の日は、また朝早く起きなければならないので、疲れもたまりがち…

夜型生活の塾講師は、昼から出勤ですけど
中学生の個別指導塾のメリットは?

ここからは個別指導塾のメリットを見ていきましょう。
個別指導塾では、講師1人に対して、子どもが1人~4人くらいを担当します。
街で見渡せば、そこら中に個別指導塾がありますよね。
そんな個別指導塾に通うメリットは…
- 自分のペースで学べる
- 講師との距離が近い
の2点です。
もう少し掘り下げて見てみましょう。
自分のペースで学べる
まず、自分のペースで学べるのが、個別指導の1番のメリットでしょう。
集団授業では、クラス全体でカリキュラムが決められています。
ですので、1人1人のつまずきや弱点には対応が難しいでしょう。
でも、個別指導なら、自分の弱点までさかのぼって、つまずきを解消することができます。
苦手な単元が多く、集団塾に入ると空回りしてしまう子は、個別指導が向いているでしょう。

クラスでの授業やと、集中できへん場合もあるな
また、クラブ活動が忙しい中学生も、個別指導塾に通うことが多いです。
集団塾とクラブの日が重なる…
クラブの終わる時間が遅く塾に間に合わない…
そんな場合でも、個別指導なら、曜日や時間を調整しやすくなります。
講師との距離が近い
また、講師との距離が近いのも、個別指導のメリットと言えるでしょう。
クラス形式の授業では…
- 手を挙げにくい…
- 自分からは講師に質問に行けない…
そのような子どもたちも多いものです。
でも、個別指導なら講師との距離が近いので、質問しやすいという子も多いでしょう。
また、手を挙げなくても、困っているのを講師が気づいてくれるということもあります。
中には…

あの子が通っている集団塾には通いたくない…
と、友達関係で、集団塾に通いにくく、個別指導を選ぶ子もいます。
中学生の個別指導塾のデメリットは?

では、個別指導塾のデメリットは何なのでしょうか?
個別指導塾に通うデメリットは…
- 競い合いにくい・高め合いにくい
- 経験が浅い大学生講師がほとんど
という2点です。
もう少しくわしく見ていきましょう。
競い合いにくい・高め合いにくい
集団塾のメリットとして、互いに切磋琢磨できることを挙げました。
その逆で、個別指導の場合には、誰かと競い合うことはありません。
また、クラス全体の一体感というのも、あまり感じられないでしょう。
個別指導はあくまで、個別のペースで学ぶ場だからです。
もちろん…

他の人と比べられたくない…
別にクラスの一体感とか求めてない
という場合には、個別指導でも問題ないでしょう。
経験が浅い大学生講師がほとんど
個別指導の講師は、大学生のアルバイト講師がほとんどです。
大学生なので、長くても4年しか、講師の経験がありません。
4年の経験では、なかなか体系的に教科を教えることは難しいでしょう。

中には、大学で留年して何年も講師してる大学生もいるけど、それはそれで心配やしな…
もちろん大学生たちは受験をくぐり抜けてきているので、自分自身が問題を解くことはできるでしょう。
でも、自分が解けるのと、子どもたちが解けるようにするのは、別の話。
中には、すばらしい学生のアルバイト講師もいるかもしれませんが、そのようなスーパー大学生に巡り合う可能性はかなり低いでしょう。
集団塾・個別指導塾に共通のメリットは?

もちろん集団塾にも個別指導塾にも共通のメリットはあります。
それは…
入試情報が手に入る
ということです。
塾に通っていない場合、入試に関する情報は、中学校から手に入れることになります。
でも、情報元が1つだと、不安になるものです…
塾に通うことによって、学校とは違った目線の情報を知ることができます。

塾はセカンドオピニオンとして役に立ちます
また、大手の塾になればなるほど、たくさんの塾生のデータを持っています。
すると、志望校の合格判定もかなり正確になり、進路についても相談しやすくなるでしょう。
塾に通っていても成績が上がらない子がいるのはどうして?

見渡せばたくさんの塾があるので、塾に通っていても、成績が上がる子と上がらない子がいます。
その違いはどこにあるのでしょうか?
塾に通っていても成績が上がらないのは…
- 塾が合っていない
- 塾の利用の仕方がよくない
- 塾の力量が不足している
- 力は付いているが数字にあらわれていない
の4つだと私は考えています。
くわしく見ていきましょう!
塾が合っていない
まず、お子様と塾とが、ミスマッチしている場合です。
さきほど「塾選びのポイント」でお伝えした通り、塾を利用する「目的」を決めておくのが大切でした。
たとえば、苦手な単元を克服したいのに、進度が速い集団塾に入ってしまう…
塾とのミスマッチは、お互いにとって不幸です…
中には、ミスマッチとわかっていながら、入塾させる塾もあります。

塾も営利企業です。
いわゆる「お客さん」にならないよう、注意しましょう
ですので…
- カリキュラム(進度)
- テキスト・教材
- 講師
を体験授業や説明会で、チェックしておきましょう。
塾の利用の仕方がよくない
塾の使い方が間違っている場合にも、成績が上がりません。
これは単純な話ですが…
- 授業を聞いていない
- 宿題をしていない
- 遅刻・欠席が多すぎる
- 追試を受けずに帰る
など、せっかく塾に通っているのに、もったいないですよね。
塾は勉強をしにいく場所です。
勉強をしていないのに、成績は上がりません。
塾の力量が不足している
一方、塾側に責任がある場合もあります。
きちんと講師を研修してから、子どもたちを担当させなければなりません。
たとえば…
- まちがったことを教えてしまう
- 授業はわかりやすいが生徒は自力で解けない
- 宿題の答えを丸写ししているのに気づかない(あるいはスルー)
- 担当生徒の成績を把握していない
- 保護者への連絡がまったくない
などでしょう。
大学生のアルバイト講師だけでなく、社員や専任講師でも、じゅうぶんな指導力が備わっていない場合もあります。
塾としての、講師への研修制度や教育制度が整っているかも、知っておきたいですね。
力は付いているが数字にあらわれていない
また、力は付いてきているのに、数字にあらわれておらず、成績が上がっていないように感じられるケースもあります。
特に、苦手な単元が多い子に、よく起こります。
塾に通っていることで、つまずきが解消できているんです。
でも、テストで点数を取れるには至っていない…
その結果…

塾に通っているのに、ぜんぜん成績が上がらない!
もう塾やめます!
と、お母様・お父様のガマンの限界を超えてしまいます。
数字を見るのも大切ですが、
- わからないことがわかるようになった
- できなかったことができるようになった
- 自分から勉強に取り組むようになった
というような、お子様の変化にもぜひ目を向けてみてくださいね!
まとめ:【中学生の塾選び】集団塾・個別指導塾のメリット・デメリット
塾を選ぶときには…
- 塾を利用する目的を決めておく
- 実際に通っているご家庭の話を聞く
- 体験授業を利用する
ことが大切でした。
また、集団塾と個別指導塾のメリット・デメリットも、考えあわせてみてくださいね。
お子様に合った塾を見つけて、高校受験にチャレンジできるよう応援しています!