こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
うちの子、部活ばっかりやってる…
勉強と両立させるにはどうしたらいいの?
そのように悩んでいるお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 部活動のメリット・デメリット
- 部活動はしたほうがいいのか
- 部活動よりも勉強をさまたげるもの
- 部活動と勉強を両立する方法
がわかります。
中学生・高校生になると、部活動も本格化します。
部活動ものびのびさせてあげたいけど、勉強もしっかりしてほしい…
部活動と勉強を両立させる方法を考えていきましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
部活動のメリット
部活動を経験されてきたお母様・お父様にとっては、釈迦に説法ですが、まずは部活動をするメリットから見ていきましょう。
部活動をするメリットは…
- 心と体が活性化する
- コミュニケーションの練習になる
- デジタルデトックスできる
- 青春を謳歌できる
の4つですね。
1つずつ見ていきましょう。
心と体が活性化する
運動部なら、体を動かして、持久力や筋力が鍛えられます。
勉強って、同じ姿勢を維持しないといけないので、けっこう体力が必要ですよね…
また、コツコツとトレーニングを積むことで精神面も鍛えられるでしょう。
正しいフォームを身につけて(質)、たくさん練習する(量)というのは、勉強にも通じます。
運動すると、気持ちもスッキリするしな
文化部では、勉強とは違った感性や集中力が磨かれます。
音楽や美術、囲碁・将棋、演劇に茶道など…
このように部活動を通して、心と体が活性化されますね。
コミュニケーションの練習になる
同学年の友達との付き合いだけでなく、年上・年下との付き合い方も学べます。
部活動で初めて、敬語やふるまい方など「上下関係」を学んだというかたも多いですよね。
また、幹部学年になれば、自分たちがリーダーシップをとる必要もあります。
どうすれば先輩や後輩とうまくコミュニケーションがとれるのかという練習になるでしょう。
コミュニケーションスキルは社会に出てからも役に立ちますね
デジタルデトックスできる
クラブに入っていなかったら、何をして放課後を過ごしますか?
今の中学生・高校生なら、「スマホ」「SNS」と答えるでしょう。
中には、昼夜逆転したり、体調が悪くなったりするほど、スマホやSNSにのめり込んでいる子もいます。
精神科医のアンデシュ・ハンセンさんは、著書『スマホ脳』(久山葉子さん訳)で次のように書いています。
2017年10月、ここ20年間のインターネット使用習慣を調べた過去最大の調査『スウェーデン人とインターネット』の結果が発表された。(中略)
ティーンエイジャーは1日に3~4時間をスマホに費やしている。睡眠、食事、学校や保育園への移動を除けば、残る時間は10~12時間。この時間の3分の1以上、子供たちはスクリーンを見つめているのだ。
『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン
当時の研究で「1日に3~4時間」と書かれていますが、今はもっと長時間スマホに触れている気がしませんか?
勉強時間や睡眠時間を削ってまで、スマホに夢中になっている中高生(おとなも…)多いでしょう。
でも、部活動をしていると、「デジタルデトックス」できます。
デジタルデトックスとは…
スマホなどのデジタル機器と距離をとること
ですね。
私たち親世代が子どもの頃にも、テレビゲームやゲーセンはありました。
ただ、スマホ・SNSの方が、情報の更新速度が速く、中毒性が高いですよね…
あのスティーブ・ジョブズが自分の子どもに、スマホを与えるのには慎重だったとか
少なくとも部活動をしている間には、スマホから離れることができます。
もちろん部活が終わってから、スマホにどっぷりになってしまうと意味がありませんが…
青春を謳歌できる
そして、何より、部活動に全力で取り組めるのは、学生の特権です!
遅くまで練習し、友達と買い食いし(学校的には禁止)、だらだらしゃべる…
青春ですね✨
社会人になって働き始めると、休日は寝て過ごすだけという人も多いはず…
「夏休みのある小学校時代に帰りたい」って、ミスチルも歌ってたやん
高校野球は、プロ野球とは違ったおもしろさがあります。
限られた時間に、野球に全力で打ち込める「まぶしさ」が、高校野球ファンを惹きつけるのではないでしょうか?
部活動のデメリット
一方、部活動をするデメリットは何でしょうか?
部活動のデメリットは…
- 長時間拘束されるクラブもある
- 勉強する前にヘトヘトになってしまう
- 部活動のトラブルをひきずってしまう
という3点でしょう。
長時間拘束されるクラブもある
練習時間が長すぎるクラブがあります。
強豪の運動部などでは、ナイター設備が整っていて拘束時間が長くなりがちです。
あまりにも部活動に時間を取られて、勉強する時間がなくなってしまっては本末転倒ですね。
文化部なら大丈夫かというと、そうでもありません。
吹奏楽部などは、みんなで演奏を合わせるために、練習時間が長い傾向があります。
吹奏楽部の練習が終わる時間が遅く、塾にも通えないという子がけっこういるんです…
以前担当した子は、年間休日わずかという「ブラック吹奏楽部」に入っていました。
(本人は部活を楽しんでいました)
ほとんどの部が定期テスト前の1週間は、練習ストップになるものです。
でも、中には定期テスト対策期間なのに、試合前の強化練習をするクラブもありますね。
勉強する前にヘトヘトになってしまう
練習がハードなクラブの場合、部活動で力を使い切ってしまうことがあります。
家に帰ってきても、ヘトヘトで勉強する気が起きない子もいるでしょう。
また、朝練があるクラブの場合、早起きしなければなりません。
すると、授業中についうとうとしてしまう子も多いですよね…
私も授業中によく睡眠時間を確保していました!
部活動のトラブルをひきずってしまう
メリットに書いたように、部活動を通してコミュニケーションスキルを学べます。
同級生だけでなく、先輩や後輩と人間関係が広くなるのは良いことですね。
一方で、所属するコミュニティが増えると、トラブルや悩みが増える可能性もあります。
部長になったけど、部の雰囲気があまりよくない…
どうしよう…
というように、部活動での悩みを抱えてしまうこともあるでしょう。
そういった悩みやトラブルを乗り越えていくことも、部活動の魅力であることは事実です。
ただ、勉強に影響が出るほど、部活動での悩みやトラブルを引きずるのはしんどいでしょう。
部活動はしたほうがいいの?
ここまで部活動のメリット・デメリットを書いてきましたが、部活動はした方がいいのでしょうか?
私は…
全力で部活動も楽しんでほしい
と思っています。
部活に入るか悩んでいる子どもたちやお母様・お父様にもそうお伝えしています。
それはやっぱり部活動が「今しかできないこと」だからです。
先輩・後輩・友達と共通の目標に向かって、1つのものに打ち込む…
ゆるいクラブで、親友とかけがえのない時間を過ごす…
おとなになって、記憶に残っていることって、そういう場面です。
正直、先生に授業で教えてもらったこととか、ほとんど覚えてへんやん
もちろん勉強が手につかないほど、部活動に生活を支配されるのは考え物です。
その場合には、退部したり、あとでお伝えするように、部活と距離を置いたりする必要はあるでしょう。
部活動よりも勉強の妨げになるのは〇〇
部活動よりも、今の中学生・高校生が気をつけなければならないものがあります。
部活動よりも、子どもたちから時間や集中力を奪っているのは…
スマホ
ですね。
さきほど書いた通り、スマホ・SNSは情報が常に更新され、中毒性が高いです。
定期的にログインすれば、「ガチャ」ができるなど、手放せなくなるように巧妙に作られています。
実際、スマホを手放せなくなっている中高生を担当することが増えてきています。
スマホで昼夜が逆転してしまい、遅刻が増え、不登校気味になってしまった子もいました。
おとなもスマホ依存ですが…
部活動をセーブしたところで、スマホ依存になっていては意味がありませんね。
今の中学生・高校生は部活動よりも、スマホとの付き合い方を注意したほうがいいでしょう。
中学生・高校生のスマホとの付き合い方については、こちらの記事をどうぞ↓
勉強と部活動を両立させる5つの方法
では、勉強と部活動を両立させる方法をチェックしていきましょう。
文武両道を目指すには…
- 慎重にクラブを選ぶ
- 部活動と適度に距離を置く
- 勉強の目標を持つ
- 勉強時間を確保する
- 勉強方法・環境を変える
の5つです。
1つ1つ見ていきましょう。
慎重にクラブを選ぶ
あまりにも長時間拘束するクラブなのかどうかを、入部する段階でチェックするといいでしょう。
友達や先輩から話を聞き、慎重にクラブを選びます。
もちろん部活動が大好きで、長い時間拘束されても気にならない場合には問題ありません。
強豪のクラブに入り、高校や大学の推薦入学を狙う子もいるでしょう。
ただ…
- 勉強時間もしっかりと確保したい
- 塾の時間に間に合わない
- 長い時間を部活に縛られるのはイヤ
- 部活動に進学・学校生活を左右されたくない
というように、自分の価値観に合わない場合には、いったん立ち止まって、そのクラブで本当に大丈夫なのかしっかりと検討した方が良いでしょう。
部活動と適度に距離を置く
すでにハードに部に入ってしまっている場合には、クラブとの距離の取り方を考える必要があります。
「塾に間に合うように早退させてもらう」など工夫しなければならないでしょう。
中には、定期テスト1週間前なのに、練習をする熱心過ぎるクラブもあります。
そういうときには、「体調が悪い」「家の用事」といった、顧問や先輩が踏み込みにくい理由で休む必要もあるでしょう。
実際、部活を早退して、塾に駆け込んでくる中学生・高校生はたくさんいます
部の連帯感があまりにも強い場合には、「休みにくい…」「早退しにくい…」と感じることもあるでしょう。
ただ、勉強や私生活に影響が出るほど、部活動がハードなら、
部活動が自分の人生を保証してくれるわけではない
と考えるといいでしょう。
部活動をしていても、志望校に合格できません(推薦入試は除く)。
部活動が、自分の職業を決めてくれるわけではありません(スポーツ選手などは除く)。
顧問の先生が、生徒の人生まで保証して、責任を取ってくれるわけではありません。
部活動に身を任せて、自分の人生・将来を考えないのは本末転倒ですよね…
あまりにも「ブラック」な部活の場合には、退部することも必要でしょう。
勉強の目標を持つ
部活動だけの生活になってしまわないためにも、勉強の目標も持つようにしましょう。
中学生・高校生の勉強面の目標といえば、「定期テストの点数」が定番ですね。
- 全教科85点以上
- 5教科400点以上
- 平均点以上
などですね。
ただ、目標が点数だけだと、目標が達成できるかどうかが、テストの難易度に左右されてしまいます。
難しいテストなら点数が振るわずに、目標に届かない…ということが起こってしまいます。
ですので、点数の目標を掲げつつも「何をするか」、つまり、行動目標を作るといいでしょう。
- 理科:まちがい直しを完全にする
- 英語:英単語を100%覚えきる
- 数学:基本問題だけは自力で解けるようにする
- 歴史:すべての用語を言えるようにする
というように、目標とする得点を取るために「何をするか」を具体化するのがおすすめです。
このように勉強に関する目標を持つことによって、部活動だけに流されないようにすることができます。
定期テストの勉強法や心構えについては、こちらの記事をどうぞ↓
勉強時間を確保する
ただ、目標をかかげるだけだと、「絵に描いた餅」になってしまいかねません。
部活動が忙しいと、ずるずると勉強が後回しになってしまうことはよくありますよね…
そうならないためにも、まずはどれだけ勉強時間があるのかを「見える化」するのがおすすめです。
週間手帳(スケジュール帳)などで、自分の生活を客観的に洗い出していきます。
- 学校・通学時間
- 部活動
- 塾・予備校
- 生活時間(食事・風呂・睡眠など)
などの時間をまずは除外します。
すると、どうでしょうか?
平日も土日も部活で、本当に勉強時間がない…
という子もいれば、
あれ?
意外と勉強時間あるかも…
という人もいるでしょう。
もし、勉強時間が確保できそうであれば、スケジュールとして勉強時間を決めてしまいましょう。
学校の時間割のように、家庭学習でも時間割を決めてしまうというわけです。
- 教科・教材・範囲
- どのように
- いつ・どこで・だれと
などまで事前に考えておくと、スムーズに勉強に入れますね。
一方、机に前に座ってから「今日は何を勉強しようかな?」という状態では、なかなかはかどりませんよね…
勉強計画表の立て方については、こちらの記事をご覧ください↓
勉強方法・環境を変える
ただ、勉強時間を洗い出したものの、部活動が忙しすぎて、本当に勉強時間を確保しにくい人もいるでしょう。
その場合には、勉強方法をや環境を変える必要があるかもしれません。
たとえば、まとまった勉強時間が確保できない場合には…
- できるだけ授業中に理解する
- すきま時間で問題を解く
- 通学の電車の中で英単語を覚える
など、すでにしている行動と勉強を組み合わせるといいでしょう。
私は「二毛作」と呼んでいますが、時間を効率的に使うことができます。
私は洗濯や食器洗いなど家事をしながら、リスニングをしていました
自分が勉強に集中できる場所にいる時間を、長めにとれるとさらにいいでしょう。
みなさんは、どこなら勉強がはかどりますか?
- 自分の部屋
- リビングルーム
- 学校の図書室
- 市の図書館
- 塾の自習室
- カフェ・ファーストフード店
などが一般的ですね。
学校に残ったり、早めに塾に行ったり、マ〇ドナルドに立ち寄ったりして、勉強できる場所に少しでも長くいられるようにしたいものですね。
また、部活動が忙しすぎて、クラス形式の塾や予備校に通えない場合には、個別指導や家庭教師を利用する子がほとんどです。
高校生なら、オンラインの映像授業を利用するという手もありますね。
限られた時間を、自分のための勉強に使えるように、外部の手を使うのも1つの方法です。
まとめ:部活と勉強を両立する方法
部活動のメリットとデメリットを確認しつつ、部活と勉強を両立する方法を紹介してきました。
部活動に全力で取り組めるのは、学生時代の特権です!
そして、勉強と両立してこそ価値があると私は考えています。
もうすでに取り組めていることもあれば、まだできていないこともあったかもしれません。
今回の記事が、1つでもみなさんの参考になれば幸いです。