こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
うちの子、国語が苦手…
国語って勉強してもムダじゃない?
どうやって定期テスト対策をさせたらいいの?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 国語の定期テスト対策の心構え
- 国語の定期テスト対策の勉強方法
- おすすめのテスト対策スケジュール
がわかります。
どのように国語の定期テスト対策をしたらいいのかわからない中学生は多いものです。
正しい「心構え」と「方法」で、しっかりと対策をして定期テストに臨みましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
国語の定期テスト対策 3つの心構え
まず、国語の定期テストに向けた勉強方法をお伝えする前に、定期テスト対策の「心構え」をお伝えしておきます。
というのも、定期テストへの「考え方」次第で、対策の方法と効果がずいぶんと違ってくるからす。
国語の定期テスト対策の心構えは…
- 国語が苦手でも定期テストなら得点できる
- 定期テストは準備がすべて
- 定期テストを作るのは学校の先生である
の3つです。
くわしく見ていきましょう!
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
国語が苦手でも定期テストなら得点できる
苦手だから、国語は捨てる(あきらめる)
そのように考えている中学生はけっこう多いですよね。
でも、国語が苦手であっても、定期テストで点数はとれます!
なぜなら実力テストと定期テストとは、まったくの別物だからです。
定期テストは、実力テストと違って、出題される範囲が決まっています。
ですので、テスト範囲を正しい方法で対策することが大切です。
国語が苦手だからといって、あきらめないでくださいね。
定期テストは準備がすべて
国語はどうせ対策してもムダ…
当日がんばるしかない
そのように考えて、国語の勉強は後回しにしている中学生もいます。
ただ、さきほどもお伝えしたとおり、定期テストは出題範囲が決まっています。
ということは、やはり正しい方法で対策しておけば、得点できる可能性は高まります。
テスト当日は、頭に入っている知識やテクニックを披露するだけ。
定期テストまでにどれだけ知識とテクニックを身につけるかで、勝負は決まります。
つまり、定期テストは「準備がすべて」です!
もちろん当日のコンディションや時間配分も大切ですよ
定期テストで高得点を取る子は、点数を取るコツを知っています。
定期テストの全体の対策方法や心構えについて、くわしくはこちらの記事もどうぞ↓
定期テストを作るのは学校の先生である
また、当然のことなのですが、定期テストを作るのは学校の先生です。
ということは、学校の…
- プリント
- ノート(板書)
- 教科書
- 問題集
から主に出題されるということです。
それなのに、塾で配られた教科書準拠テキストや市販の教材を中心に勉強している中学生がけっこういます。
それらの教材は、学校の教材をひと通り身につけた上で、解くテクニックの確認に使うべきです。
- 記号選択のコツ
- 抜き出しの典型問題
- 記述のトレーニング
などですね。
あるいは、学校からは問題集が配られておらず、教科書の内容に関する問題を解きたいという場合には効果的です。
また、「学校の先生なら、どんな問題を出すだろう」と、出題者の気持ちを考えることも大切です。
模試や入試と違って、テストを作る先生がどんな人なのかを知っています。
ですので、学校の先生が作りそうな問題を考えることもトレーニングになります。
塾で配られた教科書準拠の問題集を解いているけど点数が伸びない
そのような中学生は、まず学校の教材を中心に勉強してみてくださいね。
定期テストは、高校入試の「内申点(調査書)」にも関わってきます。
毎回の定期テスト対策が、入試にもつながっていることを忘れないようにしたいですね!
内申点の重要性と、内申点の上げ方について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
国語の定期テスト対策5ステップ
それでは、具体的な国語の定期テスト対策の方法を見ていきましょう。
国語の定期テストに向けた勉強方法は…
- 【漢字・知識】「だけ勉」禁止
- 【文法】理解・暗記→自力で解けるトレーニング
- 【現代文】文章内容は覚えておく
- 【古典】音読・暗唱で覚えておく
- 【実力問題】対策しない
の5ステップです。
1つずつくわしく見ていきましょう!
【漢字・知識】「だけ勉」禁止
まず、漢字や四字熟語・熟語の構成などの知識分野については、NGの勉強法を知っておきましょう。
やってはいけない勉強法は…
だけ勉
です。
「だけ勉」とは…
- 教科書を読むだけ
- 蛍光マーカーで線を引くだけ
- 答えを写すだけ
- 提出するだけ
という「形だけ」で効果の薄い勉強方法のことです。
これらの勉強は、あくまで「作業」で頭を使っていません。
やらないよりはマシかもしれませんが、「だけ勉」をしている限り、自分で解けるようにはならないでしょう。
「だけ勉」は私の造語です
自力で解くための「アウトプット勉強法」
では、どんな勉強をすれば、自分で解けるようになるのでしょうか?
ヒントは「テスト」というもの自体にあります。
テストは頭のなかの知識やテクニックを、アウトプットする場です。
ですので、テスト対策の段階でも「自力で解ける(アウトプットできる)」状態に仕上げておく必要があります。
勉強=インプットやと思ってたわ
漢字などの知識分野については…
- 意味・読みを知っておく
- 答えを見ずに、問題を解く
- 解けなかった問題を覚え直す
- すべて自力で解けるまで続ける
というステップを踏むといいでしょう。
まず読み方や意味のわからない言葉をいくら覚えようとしても、頭に入りません。
仮に丸暗記したとしても、知識としては使えないでしょう。
吝嗇吝嗇吝嗇吝嗇…
知らない言葉は何回書いても、効果はない!
読み方や意味を知った上で、漢字や言葉の問題を解いていきます。
その際、答えや解説ページを見ながら解いてはいけません。
答えや解説を見ながら正解しても、それは「自力」ではないからです。
テスト本番に書けなければ意味がありません。
すると、覚え切れていない漢字や苦手な漢字があぶり出されます。
そこで、声に出したり、ノートに書いたりして覚えなおします。
その際、「何回書くか」は問題ではありません。
よく…
漢字は何回書いたらいいですか?
どれくらい書けば、覚えられますか?
と相談されますが、私の答えは
自力で書けるようになるまで
です。
無責任に思われるかもしれませんが、見ただけで覚えられる漢字もあれば、5回書いても覚えられない漢字もあります。
ですので、一律に「10回書こう!」などと課題を出すのはムダです。
学校や塾はいろいろな生徒がいるので、全員に同じ課題を出さざるをえません。
最終的に、答えや解説ページを見ずに、自力で解けるようになることを目指しましょう。
対策の段階で自力で解ければ、本番にも解ける問題は増えているでしょう。
【文法】理解・暗記→自力で解けるトレーニング
次に、「文法」対策方法をご紹介します。
文法をある程度理解できているなら、いきなり問題集を解いてもいいでしょう。
ただ、文法が苦手な場合には、問題集をいきなり解き始めるよりも、まず品詞やその働きを理解しておくことが大切です。
いきなり問題集を解き始めると、わからないことだらけで、返り討ちにあう可能性大です。
たとえば、連体詞と副詞は苦手な中学生は多いですよね。
- 連体詞:名詞を修飾する自立語
- 副詞:主に用言を修飾する自立語
です。
あかん、名詞とか用言とか自立語とか、余計にわからへん…
文法は用語が難しいですよね。
自力で理解することが難しい場合には、助けを借りましょう。
- 学校の先生
- 塾の講師
- 家庭教師
などに質問するようにしましょう。
また、文法でもある程度「暗記」は必要です。
たとえば「動詞の活用の種類」「動詞の活用形」などは、リズムに合わせて覚えてしまった方が楽です。
i、i、iる、iる、iれ 、iろ、iよ
などですね。
ただ、暗記する場合にも、理解した上で覚えなければ役に立たないし、覚えにくいでしょう。
まずは、暗記する前に、文法について理解するようにしましょう。
そして、理解・暗記がある程度できたら、問題集を解いてみましょう。
きっと解ける問題が増えているはずです!
あとは、漢字の学習と同じです。
- 答え・解説ページを見ずに、自力で解く
- 間違った問題は理解・暗記し直す
- すべて自力で解けるまで続ける
という自力で解くためのトレーニングをして仕上げです。
※集団塾・個別指導のそれぞれのメリット・デメリットについて、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
【現代文】文章内容は覚えておく
定期テストの大部分をしめる「現代文」について見ていきましょう。
定期テストでは、教科書に掲載されている、論説文や小説が出題されます。
何が出題されるかわからない実力テストとは違います。
ですので、どの文章が出題されるのかがわかっている定期テストだからこそ、国語が苦手な中学生でも勝ち目があります!
ただ、出題者である学校の先生は…
授業で読んでるから内容は知っているよね
という前提で大量の文章を問題用紙に載せてくることがあります。
まともに読んでいたら時間切れ、ということになりかねません…
ですので、授業で扱った現代文については、文章内容を頭に入れておきましょう!
もちろん丸暗記するわけにはいきません。
- どんなストーリーなのか
- 筆者の主張は何だったのか
といった文章の要点を理解しておくという意味です。
その際、大切になるのが、学校の先生の板書やプリントです。
さきほどお伝えしたとおり、定期テストを作るのは学校の先生です。
ですので、学校の先生のノートやプリント類を中心に、文章の内容を把握しておきましょう。
また、国語に対して苦手意識が強い場合には、「音読」をするのもおすすめです。
声に出して、耳で聞くことにより、理解が深まります。
音読するだけで解ける問題が増えるのは、受験あるあるです
ただ、内容を理解しただけでは、得点が取れないのが、国語のテストの難しいところ…
- 記号選択
- 抜き出し・書き抜き
- 記述
といった出題形式に合わせて「解くテクニック」を磨いておく必要があります。
まずは、学校で配られている教科書準拠問題集に取り組みましょう。
学校の教材からテスト本番も出題される可能性は高いです。
ただ、学校教材だけでは物足りない、あるいは、学校では問題集が配られていないという場合には、塾で配られた教科書準拠ワークや市販の問題集も役に立ちます。
国語のおすすめ問題集・参考書はこちらの記事をご覧ください↓
【古典】音読・暗唱で覚えておく
次に、「古典」の対策方法について見ていきましょう。
古典の文法や古語を本格的に学ぶのは、高校に入ってからです。
中学校の古典はその入門編という位置づけです。
ですので、細かく古文・漢文を分析するというよりは…
音読・暗唱で体になじませる
のがおすすめです。
ただ、理解の伴わない丸暗記は、使えない・覚えにくいのは、漢字や文法と同じです。
内容を理解した上で、体になじませることが大切です。
もちろん入門編とはいえ、中学校内容でも覚えておかなければならない古典の事項はいくつかあります。
- 基本的な古語(よろづ、をかし、いと、など)
- 係り結びの法則
- 和歌・俳句の修辞
- 返り点の使い方
などです。
そのような知識事項は、学校の先生の板書のプリントを中心に理解しておきましょう。
先ほど紹介した、現代文の内容理解と同じですね。
ただ、現代文とは違って、中学校で扱う古典は長くはありません。
ですので、特に短いものは思い切って、音読して暗唱(暗記)してしまうのもおすすめです。
歌詞を覚えるように、声に出して、じょじょに教科書を見ずに言えるように練習するといいでしょう。
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古典を音読・暗唱してある程度体になじませた上で、問題集を解けば、とても解きやすくなっているでしょう。
問題集を解くことによって…
- どんなポイントが出題されやすいのか
- 自分にとってどこが弱点か
を把握することができます。
また、現代文の時と同じように、まずは学校で配られている教科書準拠問題集を身につけることが先決です。
塾や市販の準拠ワークは、学校の教材で足りない場合に「おかわり」するといいでしょう。
【実力問題】対策しない
学校によっては、定期テストに「実力問題」を出題する先生もいます。
教科書には掲載されていない、生徒たちにとって初めての問題です。
何か対策したいかもしれませんが…
実力問題は対策しない
と決めておきましょう。
それよりも出題範囲が決められている他の単元や他の教科の対策をした方が、点数アップにつながります。
国語の実力問題を解けるようにするには、もう少し幅の広い勉強をする必要があります。
塾などを利用して、定期テスト対策とは別に、受験対策として、国語の学習を本格的に進めてもいいでしょう。
おすすめの国語の定期テスト対策スケジュール
次に、定期テスト対策のスケジュールも見通しておきましょう。
基本的には、2週間前くらいからテスト対策を始めることをおすすめしています。
テスト範囲が発表されるのは、だいたいテスト1週間前です。
ただ、テスト範囲表が出てから対策を始めていては、時間切れになることがほとんどです。
それこそ提出に間に合わせるためだけの「だけ勉」になりがちやな
ですので…
- 【2週間前】理解・暗記の下地を作る
- 【1週間前】問題演習・まちがい直し
- 【前日・当日】まちがいやすいポイントをチェック
というように、余裕を持って、テスト対策に取り組むことが大切です。
もう少し深掘りして、スケジュールの立て方を見ていきましょう!
【2週間前】理解・暗記の下地を作る
まず、2週間前の段階で、定期テストに出題されそう内容から取り組んでいきます。
漢字などの知識事項は、暗記のトレーニング1巡目に入りましょう。
文法も理解して、問題集に取り組み始めるといいでしょう。
漢字も文法も、自分の苦手をあぶり出しておくだけで、後の勉強がスムーズに進みます。
現代文は学校の先生のノートやプリント類で内容を把握します。
さきほど紹介したとおり、音読するのもいいでしょう。
古典についても、学校の先生のノートやプリントで重要な事項を理解します。
その上で、音読したり、短いものは暗唱したりして体になじませます。
並行して、勉強を進めないといけないのが難しいところ
中学生の勉強計画表の作り方について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
【1週間前】問題演習・まちがい直し
テスト1週間前には、準拠問題集を使って、演習中心になります。
もちろん答えや解説ページを見ずに、自力で解けるかをチェックすることが大切です。
問題演習を通して…
- 自分の弱点
- 解くテクニック
- 問題で狙われやすいポイント
を把握しましょう。
次に、いわゆる「まちがい直し」です。
まちがった問題を放っておかず、自力で解けるように仕上げておきましょう。
くれぐれもまちがった問題を「見るだけ」「答えを写すだけ」にならないようにしましょう!
「だけ勉」は、「まちがい直し」にはなりません。
読解問題のまちがい直しについて、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
自力では理解できない問題や、添削が必要な記述問題などは…
- 学校の先生
- 塾の講師
- 家庭教師
などを利用して、疑問を解消しておきましょう。
国語は自分の答えのどこがまちがっているのかがわかりにくく、独学が難しい教科です。
また、クラス指導の形式では、つまずいているポイントが見えにくい教科でもあります。
ですので、国語はマンツーマン指導に向いている教科と言えます。
どのように国語の勉強をしたらいいのか困っている場合には、国語に精通した家庭教師などを利用するといいでしょう。
また、テスト範囲が発表されると、予想外の単元が範囲に含まれるということもあり得ます。
早めにテスト対策を始めておけば、急なテスト範囲の変更や追加にも対応しやすくなります。
【前日・当日】まちがいやすいポイントをチェック
テスト前日や当日は、まちがい直しや提出課題などが、すでに済んでいるのが理想です。
あとは、自分がよくまちがった問題や不安なポイントを解き直すといいでしょう。
くれぐれもテスト前日や当日に、提出物の答えを写すだけ、というような「だけ勉」におちいらないようにしてくださいね。
※他の教科の定期テスト対策方法のリンクはこちらです↓
<社会>
<英語>
<数学>
※また、拙著『保護者のための「中学生の勉強法」』はこちら↓
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まとめ:国語の定期テスト対策方法
定期テストは、実力テストと違って、出題範囲が決まっています。
ですので、国語が苦手であっても、範囲を正しい方法で学習すれば、ある程度は得点することができます。
そのためにも、余裕を持って2週間前くらいから、テスト対策に取り組みはじめましょう。
ただ、国語は独学が難しい教科でもあります。
「読み」と「解き」のどこでつまずいているのか、自分でもご家族からもわかりにくい場合もあるでしょう。
その場合には、学校の先生・塾の講師・家庭教師など、国語のプロの力を借りるといいでしょう。
ぜひ、しっかり対策をして、定期テストに臨んでくださいね!
みなさんが国語の定期テストで得点アップできることを祈っています。