
こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。

うちの子、勉強やってるみたいだけど、全然効果が出ない…
なんで?
どのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
もしかしたら効果が薄い方法で勉強をし続けているのかもしれません…
今回の記事では、中学生の
- 効果が出にくい勉強法9パターン
- 効果が出やすい勉強法3ステップ
がわかります。
どうせ勉強をするなら効果が出る方法で勉強したいですよね。
ただ、中学生は自分で勉強を管理できるほど、まだ成熟していないのが難しいところ…
ぜひお母様・お父様が効果が出やすい勉強法に導いてあげてくださいね!

元塾講師・現プロ家庭教師として、のべ1000人以上担当してきたノウハウをお伝えします
【中学生】効果が出にくい勉強法9パターン

効果が出にくい勉強法には共通点があります。
それは…
だけ勉
です。
「だけ勉」というのは、私が勝手に作った言葉で「形だけ」の勉強です。
「形だけ」勉強しているつもりになっているので、実際には頭をあまり働かせていません。
「ただ作業をしているだけ」に近いかもしれません。
中学生が実際にどのような効果が出にくい方法で勉強しているのかというと…
- 机の前に座っているだけ
- 教科書を読むだけ
- 教科書を写すだけ
- 線・マーカーを引くだけ
- まとめノートを作るだけ
- 答えを写すだけ
- 問題を解くだけ
- 丸つけをするだけ
- 答えを丸暗記するだけ
の9パターンが多いです。
掘り下げて見ていきましょう。
※中学生の勉強全般については、こちらのまとめページもご覧ください↓
机の前に座っているだけ
まず、絶対にやってはいけない勉強法は「机の前に座っているだけ」です。
(というよりも「勉強法」とは呼べませんが…)
机の前に座っているだけでは、実際に勉強をしているわけではありませんので、もちろん力はつきません。
家庭学習だけでなく、中学校や塾でも机の前に座っているだけという子も多いです。
授業中ぼんやりしていて、宿題もやっていない子はこのタイプです。

塾に行くだけで成績がアップするわけではありませんね
教科書を読むだけ
教科書を読むことは、とても大切です。
というよりも、大切なことはすべて教科書に書かれているので、教科書の内容をしっかりと身につけたら必ず成績は上がります。
でも、教科書にさらっと目を通して終わり、という子がほとんどです。
1回読んだだけで、内容を理解したり、覚えたりできるわけではありませんね。

1回教科書を読んだだけで、すべて理解・暗記できる天才は例外やな
何度も読んだり、緑マーカーで重要語に線を引いて赤シートで隠して覚えたり、工夫する必要があります。
教科書を写すだけ
では、教科書の内容をノートに書き写すのはどうでしょうか?
教科書にさらっと目を通すだけよりも、手を動かしているぶん記憶には残りやすいでしょう。
ただ、教科書を内容を一字一句まちがえずにノートに写すのが目的になっている場合は要注意!
ノートに写すのが、「単なる作業」になっている可能性が高いです。

手を動かすことは、とても大切ですが…
書き写すという作業をしている間は、あまり頭を使っていないものです…
しかも書き写すのにかなり時間がかかってしまいます。
「教科書の文章をがんばってノートに書き写したのに、点数が上がらない…」という徒労感だけが残ってしまいがちです。
線・マーカーを引くだけ
では、教科書の大切なところに線・マーカーを引いて強調するのはどうでしょうか?
これも線・マーカーを引くことが目的になっている場合はNGです。
やはり線やマーカーを引くという「ただの作業」をしているだけで、頭を働かせていないことが多いからです。
何のために、線やマーカーを引くのでしょうか?
重要な言葉を目立たせるため
ですよね。
次に教材を開いたときに、重要な言葉が目に飛び込んできて、印象に残ったり勉強しやすくなったります。
つまり、線やマーカーを引いただけで、急に暗記できたり、問題を解けるようになったりするわけではありません。

「わかる」と「できる」は別物ってよく言うやんな
まとめノートを作るだけ
では、一歩進んで、まとめノートを自分で作るのはどうでしょうか?
教科書の内容をそっくりそのまま丸写しするのではなく、自分なりにまとめ直してみます。
自分でまとめノートを作ることは、超大事です!
勉強が得意な子、成績が良い子は、授業や教科書の内容を自分なりに整理しているものです。

でも、まとめノートを作るだけじゃだめなの?
と感じた方も多いでしょう。
大切なのは、やはり「形だけ」になっていないかということ。
カラフルなペンを使って美麗なノートに仕上げているのに、成績が良くない子っていますよね…
ノートづくり自体が目的になってしまっては、自分で問題が解ける保証はどこにもありません。
そう、大切なのは、自力で解けること!
たとえば、まとめノートを何度も読み返したり、重要な言葉をオレンジ色のペンで書いて赤いシートで隠して覚えたりするのは効果がありますね。
答えを写すだけ
さきほど「自力で解けること」が大切だと書きました。
そのために、中学校や塾では問題集を解かせます。
それなのに、答えを写すだけで、力がつくわけがありませんよね…
特に定期テスト前には、ただただ「提出するためだけ」に答えを写してしまう子は多いものです。

時間のムダ…
答えを写しているのをバレないように、少しだけワザとまちがってみたり工夫する子もいます。
でも、「この子、答えを写しているな…」と学校の先生・塾講師には、バレているものです。
もちろん考えてもわからない問題や、用語を覚えていない場合には、解答集を見るのは仕方がありません。
その際、「答えを写すだけ」で終わらず、用語を覚え直したり、解説を読んで理解して解き直しをしたりする必要があります。
問題を解くだけ
テスト本番って、知識を頭に入れますか?
それとも、テスト本番は知識を頭から出しますか?
そう、頭に入っている知識を出す(アウトプットする)のがテストです。
ということは、テスト勉強のときにも、知識を頭から取り出せるかを確認しなければなりません。

「勉強=頭に知識を入れる(インプット)」だけじゃないねんな
そのためにも、問題を自力で解く必要があるんですね。
ただ、せっかく解いたのに、解きっぱなしにするのはもったいない!
正解しているならOK。
まちがっているなら、次のステップに進まなければなりません。
丸つけは必須です!
丸つけをするだけ
丸つけをすることで、自分の弱点やミスをあぶり出すことができます。
でも、きちんと丸つけできる中学生ってなかなかいないんですよね…
まちがっているのに、しっかり解答を見ずに、なんとなく正解にしちゃっている子がいかに多いことか…
また、丸つけして、正しい答えを赤ペンで書き写して勉強を終えている子もいます。
それでは、さきほどの「答えを写しているだけ」と変わりませんね。

げ…
図星やわ…
丸つけして、まちがった問題はなぜまちがったのかを確認しましょう。
うっかりミスなのか、そもそも理解できていなかったのか、暗記が不足していたのか。
そして、まちがい直しをして、自力で解けるようにしておくことが大切です。
- 勉強の段階で自力で解ける=テスト本番も解ける確率が高い
- 勉強の段階で自力で解けない=テスト本番も解けない
とてもシンプルな理屈なのですが、理解していない中学生はけっこう多いです。
「もしかしたらテスト本番は解けるかも」という甘い考えは捨てましょう。
スポーツでも音楽でも、練習でできないことは本番でもできませんよね。
特に定期テストはテスト範囲が示されています。
自力で解ける準備をして、定期テストに臨めば、しっかりと点数として成果があらわれるでしょう。
中学生の定期テストに向けての心構えについては、こちらの記事もどうぞ↓
答えを丸暗記するだけ
きちんと自力で解けるトレーニングをした(つもり)なのに、テストでなかなか点数が上がらない子がいます。
本人としては、せっかく頑張ったのに悔しいですよね…
でも、勉強のやり方を確認してみると、「だけ勉」になってしまっている場合があります。
「答えを丸暗記するだけ」になっていませんか?
同じ問題を何度か解いていると、「(2)は『ウ』だったな」と「ファモウス?意味もわからんけど、答えはfamous」というように、答えだけを覚えてしまうことがあります。
ただ、答えを丸暗記していても、テスト本番にまったく同じ問題が同じ順番で出題されるとは限りません。
そうならないためにも、丸暗記ではなく、
- 解き方を人に説明できる
- 用語について人に説明できる
ように心がけるといいでしょう。
「なんでこの答えは『ウ』になるの?」と問いかけたときに、

承久の乱を起こしたのは、後醍醐天皇じゃなくて後鳥羽上皇だから
というように、どの教科でも「答えの根拠」を言えると、自力で解ける問題が増えてきます。
【中学生】効果が出やすい勉強法3ステップ

ここまで効果が出にくい、やってはいけない勉強法を紹介してきました。
効果が出やすい勉強法は「だけ勉」の逆!
自力で解けるトレーニング
をして「形だけ」の勉強にならないようにする必要がありますね。
やってほしい勉強法を、さきほどまでに散りばめてきましたので、まとめておきましょう。
効果が出やすい勉強方法は…
- 理解する
- 何度も出会う
- 自力で解ける
の3ステップを心がけるといいでしょう。
1つ1つ見ていきましょう。
理解する
「自力で解けるトレーニング」が大切だと書きましたが、理解していないまま、問題集を解こうとしても手も足も出ない可能性があります。
最悪「とりあえず答えを写しておこう」とか「答えを丸暗記しておこう」と、「だけ勉」になってしまう可能性大です。
そうならないためにも、まずは各教科の内容・用語を理解するようにしましょう。
ではどうやって理解すればいいのかというと…
- 授業を聞く
- 動画を見る
- 教科書を読む
- ノートにまとめる
- 質問する
という、これまた当たり前のことが大切です。
授業をおろそかにしていないでしょうか…?
また、教科書を読むときにも「読むだけ」「線・マーカーを引くだけ」「ノートに写すだけ」にならないようにしなけれなばりません。
何度も読んだり、緑マーカーで重要語を引いて赤シートが隠して覚えたりすることが必要です。
授業・教科書の内容が本当に理解できたのかを確かめる方法は、「自分で説明させる」です。

私の指導では、「どういう意味?」「どうしてその答えになるの?」と質問攻めにします笑
どの教科でも同じです。
数学:解き方
英語:英単語の意味、文法
社会・理科:用語の意味
国語:言葉の意味、文章の内容、記号選択
自分の言葉で説明できれば、理解できていると言えるでしょう。
ただ、勉強に苦手意識が強かったり、知らないことが多すぎたりする場合には、独学は難しいでしょう。
「教科書を読んでも意味がわからない…」という場合には、人の力を借りるのが大切です。
家族・学校の先生・塾の講師などに教えてもらった方が手っ取り早い。
家庭教師や個別指導などで、自分のペースや習熟度に合わせて教えてもらうのもいいでしょう。

何度も出会う
また、1回授業を聞いただけ、教科書を1回読んだだけで、すべてを理解し暗記できる人はいません。
つまり、「忘れてしまう」ことを大前提に勉強しなければならないのです。
非効率のように思われますが、人間は忘れる生き物なので仕方がありません。

だって人間だもの
忘れないためにどうすればいいのかというと、「何度も出会う」ことが大切です。
脳は何度も出会っているうちに「何度も会う=重要なこと」と思い込んでくれます。
毎日、ポケモンをしていたら、脳が「ポケモン=大切」と思ってポケモンを覚えてくれますよね。
同じように、何度もノートや教科書・問題集に触れることで、その内容と脳が仲良くなるわけです。
数学:毎日計算する
英語:英単語を10個/日×7日=70個ではなく、毎日同じ70個×7日触れる
国語:教科書・ノートを繰り返し読む
という感じですね。
何度も出会うために、学校と塾は宿題を出し、小テストをします。
まずは学校と塾の宿題や小テストを、1つ1つていねいにすることから始めるといいでしょう。
自力で解ける
「理解する」そして「何度も出会う」。
このプロセスで、かなりその教科・単元の内容は、頭に入ってきているでしょう。
あとは、その知識を使える(アウトプットできる)ように仕上げていきます。
つまり、「自力で解ける」ようにトレーニングしていきます。
学校や塾で配られている問題集を解くのが、スタンダードな勉強法です。
- 問題集を解答・解説を見ずに解く
- 丸つけをする
- まちがった問題を理解し直す・覚え直す
- 自力で解けるようにトレーニングを続ける
という流れです。
解答・解説を見ながら問題を解いてはいけません。
解答・解説を見ていたら、「自力」で解いたことにはなりませんよね。
テスト本番には、もちろん解答・解説を見ることはできません。
- テストでできないことを練習でしない
- 練習でできないことはテストでもできない
と考えておくといいでしょう。
「解くだけ」「丸つけするだけ」にならないよう、まちがった問題は理解し直し、覚え直します。
まちがったということは、理解や暗記があやふやだったということです。
解説集や教科書・ノートを読み返す必要があります。
自分で理解できない内容については、先生や塾講師に質問するといいでしょう。
そして、同じ問題や似た問題(類題)を解いて、自力で解けるまでトレーニングを続けましょう。
それでも、学習に行き詰っているときには、家庭教師や個別指導を使って、苦手を1つ1つ克服することも大切です。

まとめ:効果が出にくいやってはいけない勉強法
今回の記事では、効果が出にくい勉強法を紹介しました。
それを踏まえて、効果が出やすい勉強法も説明しました。
「なんや…普通の勉強法やん」と思われたかもしれません。
魔法や特効薬のようなものを期待されていたかたには、申し訳ありません…
でも、その普通の勉強法ができている中学生って、本当に少ないんです。
まずは成果が出やすい勉強方法で、取り組んでみましょう!
なお、今回の記事では「勉強方法」に焦点を当てて解説しました。
実際には、勉強法以外にも、成績に影響を与える要素はたくさんあります。
教材のレベル
先生・講師との相性
勉強する環境
クラブ活動
スマホとの付き合い方
人間関係
などです。
最近の中学生を取り巻く環境って、ほんと複雑ですよね…
1つ1つ向き合いながら、勉強に取り組めるよう応援しております。