こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
勉強が計画通りに進まない…
どうやって計画表を作ったらいいの?
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 勉強が計画通りに進まない6つの理由
- 挫折しにくい勉強計画表を作る6つのコツ
がわかります。
勉強計画表のテンプレートも、無料でダウンロードして、お使いいただけます!
勉強のスケジュールを作るのは、おとなでも難しいですよね…
勉強の計画表をうまく活用して、入試や定期テストの対策に臨んでくださいね!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
中学生は自分で勉強を管理できるほど成熟していない
勉強計画表について考える前に、まず大前提として…
- 中学生は自分自身で勉強を管理できるほど成熟している子は少ない
と思っておかなければなりません。
中には、おとなが何も言わなくても、自分を律して勉強できる中学生もいます。
でも、そのような子は一握りですよね…
ほとんどの中学生は、「勉強しなさい」と言われても、何をどうしていいのか困ってしまいます。
小学生ほど、素直に勉強してくれない…
高校生ほど、自分で工夫をして勉強できない…
難しい年頃ですね
ですので、ある程度は、おとながサポートしてあげる必要があります。
でも、中学生って、親の「管理・干渉・口出し」をいやがるものですよね…
お母様・お父様だけで背負い込みすぎずに、塾や家庭教師といった外部の力も活用してくださいね。
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
勉強が計画通りに進まない6つの理由
「三日坊主」はおとなにとっても耳が痛い言葉です。
どうして勉強って計画通りに進まないのでしょうか?
勉強のスケジュールを作る前に、まずは勉強が計画通りに進まない原因を探っておきましょう!
勉強が計画通りに進まない理由は…
- まだ勉強する習慣がない
- 勉強する環境が整っていない
- 何をしたらいいのかわからない
- どこまでどう勉強すればいいのかわからない
- 誘惑に負けてしまう
- そもそも計画に無理がある
の6つです。
勉強が計画通りに進まない原因がわかれば、その対策も見えやすくなります。
1つずつ掘り下げて見ていきましょう!
まだ勉強する習慣がない
まず、勉強する習慣がまだできていない場合、計画通りに勉強できないのは当然です。
勉強に限らず、何事も習慣化するには、「3」という数字が大切だと言われています。
- 3日
- 3週間
- 3ヶ月
最初の関門が「3日」です。
まずは3日間続けられることが大切です。
「三日坊主」はそこで止まってしまうんやな
次に「3週間」続けることを目指します。
3週間続けることができれば、ほぼ習慣化できたと言ってもいいでしょう。
「3ヶ月」続けることができれば、苦もなく日常的に取り組めていることでしょう。
この後に紹介するコツも活用して、勉強を日常に組み込み、習慣化していきましょう。
勉強する環境が整っていない
勉強するための環境が整っていない場合にも、挫折しやすいでしょう。
たとえば…
- 部屋が暗すぎる
- 部屋が暑すぎる寒すぎる
- 机とイスが体に合っていない
- 文房具がそろっていない
- 教材がそろっていない
などです。
おとなでも環境が整っていないと集中できないものです。
勉強が苦手な中学生のご家庭にうかがうと、勉強部屋にエアコンがなかったり、キャスター付きのイスで姿勢が落ち着かなかったりする場合がけっこうあります。
中には、「1人で2階の勉強部屋に行くのが怖い」という中学生もいましたし、浅く腰かけすぎて、キャスター付きイスから落ちた子もいました
勉強が苦手な中学生の特徴については、こちらの記事もどうぞ↓
何をしたらいいのかわからない
お母様・お父様が「勉強しなさい」と言ったとき、お子様は机の前で何をするでしょうか?
もしかして…
- 教科書を眺めているだけ
- ノートに書き写しているだけ
- 蛍光マーカーで線を引いているだけ
- 答えを丸写ししているだけ
っていうことはありませんか?
私はこのような勉強を「だけ勉」と名付けています。
形だけの勉強で、効果の薄いやり方です。
中には、「取り組む教科を決めている」というご家庭もあるかもしれません。
ただ、「今日は数学を勉強するんでしょ!」と言われても、中学生って何をしていいのかわからない子がとても多いんです。
机の前にすわって…
数学か…
何をしたらいいんだろう?
と考えて、「勉強=教科書」ということで、とりあえず教科書を眺める…
そんな状態では、計画通りに進むわけがありませんね。
どこまでどう勉強すればいいのかわからない
また、「何に取り組むか」だけでなく、「どこまでどう勉強に取り組むか」も大切です。
さきほど紹介した「だけ勉」は、やらないよりマシですが、効果が薄い勉強方法です。
「自力で解く」という苦労をしていないので、「だけ勉」はただの「作業」でしかありません。
つまり、計画を実行する段階で、「どうやって勉強するか」という方法を知っておく必要があります。
正しい勉強方法については、後でご紹介しますね
また、「どこまで勉強するか」も大切です。
勉強が得意な子は、応用問題まで手をつけてもいいでしょう。
でも、勉強が苦手な子の場合、応用問題はまだ解けなくてもいい可能性があります。
まずは基本問題をマスターするのが先ですね。
「どこまでどう勉強に取り組むか」を考えておかないと、せっかく計画通りに勉強したものの、さっぱり結果が出ず…
計画通りに勉強してもムダだった…
という無力感だけが、本人もお母様・お父様に残ってしまいかねません。
誘惑に負けてしまう
今、もっとも勉強をさまたげているもの、それは…
- スマホ
ですよね。
LINEにtwitter(X)、YouTubeにインスタグラム…
次々に情報が更新されるので、スマホから目が離せません。
おとなでもスマホ依存やもんな
スマホなど別のモノが習慣化している状態では、勉強を習慣化することはなかなかできないでしょう。
スマホとの付き合い方について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
そもそも計画に無理がある
そもそも計画に無理がある場合にも、計画通りに勉強は進みません。
中学生って、意外と忙しいですよね…
夕方までは学校とクラブ活動。
学校から帰ってきたら、塾や習い事。
たしかに息抜きして遊びたい気持ちはよくわかります。
実際、私も勉強から逃げ回って遊んでいたので、えらそうなことは言えません…
そんな中、勉強のスケジュールを詰め込みすぎてしまうと、計画が狂いやすくなります。
スケジュールが狂って、計画が後倒しになると、計画通りに進まなくなってしまうでしょう。
※拙著『保護者のための「中学生の勉強法』はこちら↓
Kindleアプリでお読みいただけます!
挫折しにくい計画表を作る6つのポイント
計画通りに勉強が進まない6つの原因を紹介してきました。
その6つの理由を踏まえて、挫折しにくい勉強計画表の作り方を考えていきましょう!
勉強のスケジュールを作るポイントは…
- 勉強に使える時間を把握する
- 誰といつどこで勉強するかを決める
- 何をどこまでどのように勉強するかを決める
- 勉強をするための環境を整える
- 誘惑を遠ざける
- いったん走り出してから計画表を作る
の6つです。
1つずつくわしく見ていきましょう!
勉強に使える時間を把握する
本人は「勉強している時間なんてない!」
お母様・お父様は「遊ぶ時間はいっぱいあるでしょ!」
というやりとりをしていてもらちがあきません
まず、勉強に使える時間を本人やご家族が把握することが大切です。
便利なのは、週間スケジュール帳です。
ご家族が週間用の手帳をお持ちの場合は、それを活用するのがかんたんです。
エクセルなどの表ソフトに慣れているお母様・お父様は、自作されてもいいですね。
私は、「スタープランナー」という手帳を使っています。
日付を書き込むタイプなので、いつでも使えて便利で愛用しています。
また、メジャーリーガーの大谷翔平選手も実践していた、目標を「見える化」するマンダラや、習慣化して自信を高めるコツもまとめられています。
用意したスケジュール調に、まずは固定されている時間を書き出しましょう。
- 学校
- 塾
- 習い事
- 生活時間(食事・風呂など)
ですね。
通学や通塾の時間も、含んでしまっていいでしょう。
すると、勉強に使える時間がはっきりしてきます。
また、定期テストの1週間前には、クラブ活動もいったんストップするはず。
クラブがない「定期テスト前バージョン」も作っておくのがおすすめです。
誰といつどこで勉強するかを決める
勉強に使える時間が見つかったら、計画表にいくつか書いておきたいことがあります。
まずは…
- いつ
- 誰と
- どこで
勉強するのか決めておきましょう。
まず「いつ」勉強するか。
さきほどあぶり出した空き時間で、勉強に使える時間を「天引き」してしまいましょう。
この「天引き」がポイントで、放っておくと勉強は後回しになってしまいます。
勉強時間の「天引き」については、本田直之さんの「レバレッジ時間術」が参考になります↓
次に、「誰と」勉強するか決めます。
家で勉強する場合、ほとんどの場合「自分で」になりますね。
ただ、お母様・お父様が勉強を見てあげる場合には、「with父」などと書いておきます。
友達と勉強するのは、おすすめしません。
おしゃべりしたり、遊んだりして、勉強できない可能性の方が高いからです。
同時に、「どこで」勉強するのかも決めてしまいましょう。
- 学校の図書室
- 塾の自習室
- 自分の部屋
- リビング・ダイニング
など、勉強しやすい環境を選びましょう。
おとなやったらカフェ行けるけどな。
スタバ行ったら勉強してる感じするやん。
何をどこまでどのように勉強するかを決める
次に、さらに計画表に書き込んでおきたいことがあります。
それは…
- 何を
- どこまで
- どのように
勉強するか、です。
これは1番大切ですので、絶対に飛ばしてはいけません!
まず、「何を」を勉強するか、ですが…
- 教科
- 単元
- 教材
を決めます。
机の前にすわって、「さて何しよう」とならないようにしましょう。
部屋や本棚の片づけを始めるパターンやな
ふだんは、「塾(数学)の宿題」、「塾の英単語テスト暗記」程度の書き込みで大丈夫でしょう。
一方、定期テストや入試の前には、もっと踏み込んで書き込む必要があります。
次に「どこまで」勉強するのかを決めます。
具体的には、ページ数を決めることになります。
- 基本問題だけ
- 応用問題まで
というように、無理のないように、本人のレベルにあわせます。
同じ子であっても、教科によって、単元によって得意・不得意は違います。
どこまで勉強するかは、プロでも悩むことがあります
さらに「どのように」勉強するのかをきめましょう。
さきほど紹介した形だけの「だけ勉」にならないに注意します。
ポイントは…
自分で解けるか
です。
教科書を読むだけ、ノートに写すだけ、蛍光マーカーを線を引くだけ、答えを写すだけの「だけ勉」では、自分で解けるようにはなりません。
答えや解説を隠して、自力で解けるトレーニングが必要です。
「テスト」は頭から知識やテクニックをアウトプットする行為です。
勉強の段階から、アウトプットを意識したトレーニングを積んでおきましょう。
ただ、いきなり解けるようになるのは難しいので、ステップを踏む必要があります。
- 理解する
- 暗記する(答え・解説を隠して、自力で重要事項を言える・書けるようにする)
- 知識を使えるようにする(答え・解説を隠して、自力で解けるようにする)
とステップを踏むといいでしょう。
定期テストなどで点数が取れている中学生は、点数を取るコツを知っています。
また、テスト対策に向けての心構えも違います。
定期テストで高得点を取る子の勉強法や心構えについて、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
ただ、勉強の方法って、なかなか中学生自身では徹底できないものです。
また、お母様・お父様が教えようとしても、ケンカになりがち…
そのような場合には、家庭教師を利用するのがおすすめです。
特にプロ家庭教師なら、単に教えるだけでなく、お子さま自身が解けるような指導をしてくれる可能性が高くなります。
また、「何をどこまでどのように」勉強したらいいのか、プランニングしてくれる場合もあります。
勉強するための環境を整える
勉強の計画表の作り方を、ここまでお伝えしてきました。
ただ、勉強を始める前に、先に環境を整えておきましょう。
さきほど紹介した例なら…
- エアコンのある部屋を使う
- 勉強しやすい机とイスを使う
- 文房具をそろえておく
- 問題集・解答集・ノートなど教材をそろえる
などでしょう。
問題集はあるけれど、解答集がない場合には、自分で勉強できません。
学校に「置き勉」している場合には、家に持ち帰る必要もあります。
誘惑を遠ざける
環境を整えて、勉強をし始めるわけですが、さっそく挫折したくないですよね…
勉強のジャマになるモノを、勉強する空間から取り除きましょう。
特に、中学生の勉強をさまたげるのは、ゲームやスマホでしょう。
ゲームやスマホ、特にSNSは中毒性が高いので、自分の力ではやめられません。
よほど意志が強い子でない限り、本人以外のサポートが必要です。
おとなでもついついスマホ見てまうやん
お母様・お父様などのご家族が、ゲームやスマホをある程度管理してあげなければならないでしょう。
ただ、この線引きで、ケンカになるんですよね…
学校や塾の先生、家庭教師やそのスタッフなど、外部の手を借りるのも1つの手です。
いったん走り出してから計画表を修正する
ここまで計画表の作り方を説明してきました。
ただ、身も蓋もない、元も子もないことを言いますが、絶対に計画通りにはいきません!
「何のための勉強計画表やねん!」という声が聞こえてきそうですが、断言しますが、そんなもんです。
むしろ、うまくいかなかったときに、どう修正するのかが大切です。
いったん走り出してからでないと、見えないこともあります。
新商品でもいったんベータ版をリリースしておいて、改良していくことってありますよね
「三日坊主」という言葉がありますが、三日坊主がダメなのは、三日で挫折することではありません。
4日目以降に、修正できないことが問題だと私は思っています。
4日目にできなくても、5日目に再開できたら、大成功です。
さきほど、習慣化には「3」が大切だとお伝えしましたが、途中で何度が挫折しても大丈夫。
結果的に3週間、そして、3ヶ月続けることができれば、習慣化できているでしょう。
また、いくらやる気満々でも、息抜きなしでは、どこかで失速する可能性が高いです。
適度な休憩時間もとっておきましょう。
【ダウンロード無料!】勉強計画表のテンプレート
ここまで文章を中心に説明してきたので
ちょっとイメージわかないな
というかたもいらっしゃると思います。
ここでは、勉強計画表の例をご紹介しますね。
私が作った勉強計画表のテンプレートです↓
もしよければ、ダウンロードしてご自由にお使いください!
勧誘とかはまったくないので、安心してくだいね(笑)
使い方はこんな感じ↓
- 学校・クラブ・塾・習い事・生活の時間を、先に書きだします。
- 勉強に使う時間を決めます。
- どの教科のどの単元を学習するのかを決めます。その際、「教材・どのように勉強するか」も決めておきます。
- 休憩時間も取ります。
- 計画がうまくいかなかった場合には修正して、次に活かします。
- 〇の欄:うまくいったこと、△の欄:次に活かすこと、など書きます。
- 自分だけでなく、家族も見られるよう、コピーしたり、リビングや冷蔵庫に貼ったりしておきましょう。
とにかく、やるべきことを「見える化」する、そして、家族みんなで共有してサポートするのが大切です。
家庭で背負い込まずにプロの力を借りる
ここまで、ご家庭を中心にとして、計画表を作って勉強するコツをまとめてきました。
自分で勉強を管理できる中学生はなかなかいません。
どうしてもおとながサポートしてあげる必要が出てきます。
お母様・お父様をはじめ、ご家族がサポートしてくださったら幸いです。
ただ、ご家族も忙しいですし、家族が干渉するとケンカになりがちです。
そのような場合には、勉強方法に精通したプロの力を借りた方がいいです。
- 学校の先生
- 塾の先生
- プロ家庭教師
などにを利用しましょう。
ただただ勉強を教えてもらうだけでなく、勉強の方法を教えてもらったり、スケジュール作りを手伝ってもらったりできるはずです。
大学生のアルバイト講師には荷が重いですが、家庭教師センターの社員がアドバイザーになってくれる会社もあります。
くれぐれもご家庭で背負い込みすぎないようにしてくださいね。
まとめ:【中学生の勉強計画表の作り方】スケジュール通りに進まない6つの原因
挫折しにくい勉強計画表の作り方のポイントは…
- 勉強に使える時間を把握する
- 誰といつどこで勉強するかを決める
- 何をどこまでどのように勉強するかを決める
- 勉強をするための環境を整える
- 誘惑を遠ざける
- いったん走り出してから計画表を作る
でした。
ぜひ、勉強計画表のテンプレートのダウンロードしてお使いください!
また、自分の勉強を管理できるほど、中学生はまだ成熟していません。
何らかの形で、お母様・お父様などのおとなの手を借りる必要があります。
ただ、ご家庭で背負い込むのは大変です。
学校や塾の先生、家庭教師センターのスタッフなど、プロの力を借りるのがおすすめです。