こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
どうやって勉強させたらいいの?
すぐに子どもとケンカになってしまう…
そのようにお悩みのお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
今回の記事では…
- 勉強しない中学生への親の関わり方6つ
がわかります。
「勉強しなさい」では、なかなか勉強しない…
かといって、手伝おうとすると、干渉をいやがってケンカになる…
中学生って、とっても関わり方が難しいですよね。
勉強面で、少しでもお母様・お父様の一助になれば幸いです。
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
中学生って難しい…
これまで私も小学生・中学生・大学生をたくさん担当してきましたが、1番難しいのが、中学生への接し方です。
中学生って、自分で勉強を管理できるほどまだまだ成熟していないんですよね。
小学生であれば、お母様・お父様の言うこともある程度まだ聞いてくれます。
高校生にもなれば、自分で工夫して、勉強できるようになってきます。
でも、中学生で、勉強を自分で管理できる子は一握りです。
自分では工夫して勉強するのが難しい…
でも干渉するといやがる…
そんな子も多いですよね。
私自身がどのように中学生の子どもたちに接しているのかも含めて、勉強しない中学生への関わり方をご紹介していきます。
※高校受験合格へのロードマップは、こちらの記事をご覧ください↓
「勉強しなさい」は効果が薄い
ついつい「勉強しなさい!」と言ってしまいます。
ただ、「勉強しなさい」という声かけはあまり効果がないということが、研究でわかっています。
データを使って教育を研究する教育経済学者の中室牧子さんによると…
父母ともに「勉強するように言う」にはあまり効果がありません。むしろ、母親が娘に対して「勉強するように言う」のは逆効果になっています。
『「学力』の経済学』中室牧子/ディスカバー
逆に「勉強を見ている」または「勉強する時間を決めて守らせている」という、親が自分の時間を何らかの形で犠牲にせざるを得ないような手間暇のかかるかかわりというのは、かなり効果が高いことも明らかになりました。
つまり、お母様・お父様の言葉だけでなく、行動によって、子どもたちは勉強するようになるということです。
ええ…
そんな時間ないんですけど…
忙しいお母様・お父様には、難しく感じられますよね。
ただ、次のような結果も出ています。
祖父母や兄姉、あるいは親戚などの「その他の同居者」が、子どもの横について勉強を見たり、勉強する時間を決めて守らせていても、親とあまり変わらない効果が見込めることがわかっているのです。
『「学力』の経済学』中室牧子/ディスカバー
つまり、お母様・お父様だけでなく、他の家族や親せきでも効果はあるということです。
やっぱり子どもって、自分で勉強できるほど成熟してないんですよね…
ただ、お子様の勉強を管理してあげられる「同居者」がいない場合も多いでしょう。
近所におばあちゃん・おじいちゃんなどの親戚が、必ずしも住んでいるわけではありません。
その場合には、お母様・お父様だけで抱え込まずに、塾か家庭教師といった外部の力も活用してくださいね。
勉強しない中学生への親の関わり方6つ
では、お母様・お父様はどのようにして勉強しない中学生に接すればいいのでしょうか?
勉強しない中学生への関わり方は…
- わからないことを教えてあげる
- 勉強のやり方を教えてあげる
- 勉強しているかチェックする
- スケジュールを立ててあげる
- 塾の学習をサポートする
- 家庭教師と協力する
の6つです。
1つずつほりさげて見ていきましょう!
※勉強が苦手な中学生の特徴について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
わからないことを教えてあげる
まず、お母様・お父様に時間があれば、直接おしえてあげることができます。
ただ、さきほど紹介したとおり、お母様・お父様でなくても、他のご家族が教えてもかまいません。
- お兄さん・お姉さん
- おばあちゃん・おじいちゃん
- おじさん・おばさん
が教えてもいいでしょう。
でも、家族が勉強を教えるとなると、ケンカになってしまいがちです。
「こんなのもわからないの!?」
「学校や塾で何を勉強してるの!」
なんて言いたくなりますよね。
でも、これは教えるときのNGワード
また、勉強内容もだんだん難しくなってきます。
ご家庭で教えるのが難しくなってしまいます。
その場合には、あとで紹介するように、勉強を教えることは、塾の先生や家庭教師に任せてしまいましょう。
お母様・お父様には、別の関わり方もあります。
集団塾・個別指導のそれぞれのメリット・デメリットについて、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
勉強のやり方を教えてあげる
勉強の内容を教えるだけでなく、「勉強のやり方」を教えてあげることもできます。
中には、「中学生なんだから勉強くらい自立して自分でしないと」と考えるお母様・お父様もいらっしゃることでしょう。
でも、中学生って、勉強の方法をぜんぜん知らないものです…
勉強しろって言われても、何をしていいのかわからない…
という子はかなり多いんです。
- 教科書を読むだけ
- 蛍光マーカーで線を引くだけ
- ノートにまとめるだけ
- 答えを写すだけ
- 提出するだけ
勉強のやり方はわからない中学生は、このような方法でお茶を濁してしまいます。
ただ、やらないよりはマシですが、テストで点数を取れるようにはなりません。
このような効果が薄い勉強の方法を、私は「だけ勉」と呼んでいます
テストでは、自力で問題を解かなければなりません。
ですので、勉強の段階でも、解答や解説を見ずに、自力で問題を解けるようにトレーニングしていく必要があります。
たとえば…
- 内容を理解する
- 解答・解説を見ずに、基本事項を言える・書けるようにする
- 解答・解説を見ずに、問題集を解けるようにする
というように、じょじょに自力で解けるようにステップを踏むといいでしょう。
勉強のやり方を教える場合にも、親子でけんかになってしまうかもしれません。
できれば、まだ素直に聞き入れてもらえる小学生や中学1年生のはじめの段階で、勉強のやり方を教えておきたいものです。
また、塾や家庭教師、そのスタッフに勉強方法を教えてもらうといいでしょう。
家族以外の人が伝えた方が、本人も冷静になれるものです。
勉強しているかチェックする
さきほど紹介した通り、教育経済学の研究の結果によると「勉強する時間を決めて守らせる」だけでも効果はあります。
特に、勉強しているかどうか、お母様・お父様(おとな)がチェックすると強制力が働きます。
- 親の目が届くところで勉強をさせる
- 勉強したページを見る
- 覚えているか問題を出す
などが効果的でしょう。
ただ、難しいのが「だけ勉」かどうかの見極めです。
お母様・お父様が目を離しているうちに、答えを丸写しにしている中学生も多いもの…
答えを丸写ししている場合には、ただの時間のムダです。
お母様・お父様のチェックをかいくぐるため、あるいは、学校の提出期限に間に合わせるためだけに、ついつい効果のない「だけ勉」をする子はたくさんいます。
見破られないように、適度にまちがえるというテクニックも身につけ始めます。
まぁ、私も昔サボってましたけど…
ただ、プロから見れば、すぐにわかります。
- 計算の途中式がない
- 答えが1問ずつずれている
- 抜き出し問題で字数を数えた形跡がない
- 解く必要のない難問に正解している
疑わしいときは、本当に自力でできているか、目の前でもう一度解かせてもいいでしょう。
でも、やっぱり親子ではけんかになってしまいますよね。
塾講師やプロ家庭教師といった、プロの目を借りてもいいでしょう。
スケジュールを立ててあげる
また、勉強のためのスケジュールを、お母様・お父様が立ててあげてもいいでしょう。
学校にも時間割があるように、家での時間割も決めてしまうんです。
ふだんは「塾(数学)の宿題」「塾(英語)の小テスト対策」などの時間をするだけでいいでしょう。
また、さきほど紹介したように、その時間に本当に勉強していたかどうかチェックしてあげると効果的です。
ただ、定期テスト前は、勉強計画表を作るのが複雑になります。
細かい勉強スケジュールの作り方は、こちらの記事をどうぞ↓
塾の学習をサポートする
ここまでお母様・お父様が中心になって、お子さまの勉強をサポートする関わり方を紹介してきました。
ただ、親子の関係がこじれてしまうなら、勉強の足場を「塾」に移してしまいましょう。
実際、たくさんの中学生が塾に通っていますよね。
塾は全国で5万もありますから。
小学校よりも多いんです。
ただ、気をつけなければならないのは、「塾への丸投げ」です。
塾では機嫌よく授業をうけているけれど、成績が上がらない…
不思議に思っていると、塾の懇談会で「宿題をしていない」と言われる…
塾あるあるやな
塾に通って、自動的に成績が上がるわけではありません。
その子本人がトレーニングを積んで、ようやく自力で問題が解けるようになります。
練習していないのに、サッカーができるようにはなりません。
それなのに、勉強では「塾=成績up」と思われがちです。
ですので、勉強の足場を塾に移しながらも、お母様・お父様が塾の勉強をサポートする側に回ることが大切です。
さきほど紹介したとおり…
- 塾の宿題をしたのか
- 暗記テストのために単語を覚えたのか
などを確かめてあげるといいでしょう。
家庭教師と協力する
中には、塾をさぼる、わざと遅れていくという中学生も出てきます。
その場合には、家庭教師に依頼して、家で勉強させるのもありです。
家庭教師であれば、勝手に休むことも、遅刻することもできません。
なかには、家庭教師が訪問したけど、勉強部屋に入るのをイヤがる子もいますが…
ただ、家庭教師を利用する場合にも、「家庭教師にまる投げ」にならないようにしましょう。
塾と同じで「家庭教師=成績up」ではありません。
やっぱり自分で解けるようにするためのトレーニングが不可欠です。
また、家庭教師がご自宅にいられる時間は限られています。
効率的に家庭教師を活用するためにも…
- 家庭教師とすること
- 自宅ですること
を線引きして、家庭教師とご家庭とで役割を分担することが大切です。
また、プロ家庭教師であれば、勉強のやり方、スケジュールの立て方などもアドバイス・管理してくれることがあります。
大学生のアルバイト講師には荷が重いですが、家庭教師センターのスタッフがサポートしてくれることもあります。
塾にしても、家庭教師にしても、ご家庭と連携しあうことが大切です。
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少しずつ手を離していく
親に手伝ってもらうなんて中学生なのに情けない!
そのように感じるお母様・お父様もいらっしゃるでしょう。
もちろん最終的には、お子さま本人で、勉強に取り組めるようにならなければなりません。
ただ、一気に自立(自律)させるのは難しいですよね。
はじめはお母様・お父様が主導で勉強をスタートさせてもいいと私は思っています。
そして、塾や家庭教師などに勉強の軸足を移していく。
お母様・お父様はそのサポート役に回る。
最終的には、その子が自分で工夫しながら勉強できるようになる。
そのように、まわりを巻き込みながら、その子にとって少しずつ良い方向に向かっていければと思っています。
まとめ:勉強しない中学生への親のサポート方法
大前提として、中学生は自分で勉強を管理できるほど、まだ成熟していません。
ある程度は、おとながサポートしてあげる必要があります。
お母様・お父様、そして、ご家族のサポートが1番です。
ただ、家族で勉強を教えようとすると、ケンカになってしまうもの…
その場合には、軸足を塾や家庭教師に移してしまいましょう。
お母様・お父様は「丸投げ」にならないように、そのサポートに回る。
そして、だんだんと自立(自律)できるように、応援していきましょう!
くれぐれもお母様・お父様だけで、抱え込みすぎないようにしてくださいね。