こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
英検5級ってどんな難易度なの?
どうやって対策すればいいかしら…
そのように悩んでいるお母様・お父様も多いのではないでしょうか?
大学受験・高校受験・中学受験で、英検で加点されたり、点数を読み替えてくれたりすることが増え、たくさんの子どもたちが英検を受検していますね。
今回の記事では…
- 英検5級について(レベル・検定料・内容など)
- 英検5級対策におすすめの勉強法
- 英検5級におすすめの教材
がわかります。
せっかく受検するからには、しっかりと対策して臨みたいですよね。
英検5級という「敵」を知り、合格をつかみ取りましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします
英検5級はどんなテスト?
まずは英検がどんな検定試験なのかを、チェックしておきましょう。
英検がどんなテストなのかをご存知の方は、読み飛ばしてくださいね。
実用英語技能検定(通称「英検」)は、英語の習熟度をはかるテストの中で、国内最大規模の検定試験です。
ご自身も受検したというお母様・お父様も多いでしょう。
英検では、
- リーディング(読む)
- リスニング(聞く)
- スピーキング(話す)
- ライティング(書く)
という4技能をはかれます。
特に近年は、英検の合格級によって、受験で優遇(加点・得点への読み替え)される大学・高校・中学が増えています。
それにともない、たくさんの子どもたちが英検にチャレンジしています。
そんな英検の中の「5級」について、
- レベル
- 検定料
- 試験時間・出題内容
- 合格ライン
の順に、くわしく見ていきましょう。
英検5級のレベル
英検では、1級から5級まで、合計7つの級が設定されています。
受検者のレベルに合わせて、英語の実力を試すことができます。
各級のレベルはこんな感じ↓
<級> | <レベル> |
5級 | 中学初級(1年生)程度 |
4級 | 中学中級(2年生)程度 |
3級 | 中学卒業(3年生)程度 |
準2級 | 高校中級程度 |
2級 | 高校卒業程度 |
準1級 | 大学中級程度 |
1級 | 大学上級程度 |
英検5級は中学1年生の内容が出題される、入門ステージと言えますね。
小学校で英語が必修(教科)とされ、また、入試で優遇されることが多いので、小学生もたくさん受検しています。
英検5級の検定料
次に、検定料をチェックしておきましょう。
協会が用意する「本会場」で受検するか、塾や学校などの「準会場」で受検するかで、料金が違ってきます。
各級の受検料はこちら↓(2024年5月段階/税込)
<級> | <本会場> | <準会場> |
5級 | 4,100円 | 2,500円 |
4級 | 4,700円 | 2,900円 |
3級 | 6,900円 | 5,000円 |
準2級 | 8,500円 | 6,100円 |
2級 | 9,100円 | 6,900円 |
準1級 | 10,500円 | なし |
1級 | 12,500円 | なし |
級が上がるにつれて、検定料は上がりますね。
また、準会場の方が安く受検できるので、お近くの塾などを通して申し込むと、お得に受検できます。
英検5級の試験時間・出題内容
英検5級は、
- 筆記試験:25分
- リスニングテスト:約22分
という構成になっています。
「筆記」とありますが、すべてマークシート式で答案用紙を塗りつぶす形式です。
2次試験(スピーキング・面接)は3級以上なので、5級は1次試験のみです。
5級もスピーキングテストを受検できますが、任意で、級の認定には影響しません。
マークシートなら、単語が書けなくても、何とかなりそうやな
問題の構成を、もう少しくわしく紹介しておきますね。
筆記・リスニングとも、それぞれ25問出題されます。
<大問> | <問題数> | <内容> |
筆記1 | 15問 | 英単語・熟語、文法に関する4択 |
筆記2 | 5問 | 会話として成り立つ文を選ぶ4択 |
筆記3 | 5問 | 並び替えて正しい文を作る整序問題 |
リスニング1 | 10問 | イラストの人物たちの会話として適切な文を選ぶ3択 |
リスニング2 | 5問 | 会話に関する質問に対して適切な答えを選ぶ4択 |
リスニング3 | 10問 | イラストの内容に合う文を選ぶ3択 |
25分の筆記試験が終わると、放送が始まってリスニングテストがスタートします。
5級のリスニングは全問、2回放送してくれます。
1回目で聞き逃した場合も、もう一度チャンスがあるのは助かりますね。
英検の公式サイトに、過去問のサンプルがあるので、ご覧ください↓
英検5級の合格ライン
英検の合否は、英検が定める基準のスコアを上回っているかで決まります。
5級は、
Reading(筆記)425点+Listening425点=計850点満点
というテストになっています。
そんな英検5級の合格基準スコアは、
合格基準スコア419点
850点中419点で合格できるということです。
細かい配点まではわかりませんが、筆記とリスニングでそれぞれ6割正解できていればほぼ確実に合格できるでしょう。
もちろんギリギリ合格を狙うのではなく、次の4級合格に向けて、余裕を持って5級を合格しておくといいですね。
それほど高くなくて安心したわ
一般的な入試は、募集枠が決まっています。
ですので、自分が頑張っても、他の受験生が自分を上回ってしまったら、自分は合格できません。
でも、英検は合格基準スコアを上回れば、だれでも合格できます。
努力が報われやすい「フェア」なテストだと言えるでしょう。
【英検5級】合格のためのおすすめ勉強法
英検5級に合格するための勉強法を見ていきましょう。
英検に合格するためのスタンダードな対策方法は…
- 語彙・文法・リスニングの基礎を作る
- 過去問を解く
- 苦手分野をトレーニングする
- 合格ラインに達したら受検
という流れです。
1つずつ掘り下げて見ていきましょう。
語彙・文法・リスニングの基礎を作る
英検5級は大きく分けると、3つに分かれます。
- 英単語・熟語
- 英文法
- リスニング
後で紹介するおすすめ教材などを活用して、各分野の基礎を作っていきましょう。
小学生で本格的に英文法を学んでいない場合には、塾が行う「英検対策講座」などを利用すると効率的に勉強できます。
過去問を解く
ある程度、基礎作りができたら、過去問にチャレンジしましょう。
どんなテストでも、過去問を解くことは大切です。
なぜなら、
- 出題傾向がわかる
- 自分の課題が見える
- 戦略が立てられる
からですね。
実際に過去問を解いてみることで、どんな問題が出題されるのか「敵」を知ることができます。
また、どの問題に時間をかけるべきかという「時間配分」もわかります。
苦手分野をトレーニングする
過去問を解くことによって、自分の苦手分野があぶりだされます。
過去問の結果に一喜一憂してしまいますが、まちがった問題は「伸びしろ」ですね!
さきほど紹介した通り、英検5級は、
- 英単語・熟語
- 英文法
- リスニング
の大きく3つの課題に分かれます。
自分がどの分野が苦手なのかがつかめたら、1つずつ克服していきましょう。
合格ラインに達したら受検
苦手分野をトレーニングしたら、また過去問を解いてみましょう。
成果が出て、得点がアップしていたらうれしいですね!
英検5級は、850点満点中419点が合格基準スコアですから、5割取れていれば合格が見込めます。
英検5級に申し込んでチャレンジしてみましょう。
申し込んでから英検対策を始めるのはアリ?
勉強を始める前に先に、英検を申し込んでおくというご家庭もいらっしゃいます。
特に最近は、不合格でも無償で再受験できる「4級・5級チャレンジキャンペーン」を実施しています。
中には、ダメもとで、申し込むというお母様・お父様もいらっしゃるかもしれません。
私は、
不合格のときの対応を考えているならOK
と考えています。
いくらチャレンジ受検といっても、どんな受験でも、不合格になるとショックを受けるものです。
きちんと対策しないまま受検して、不合格になると…
- 自信がなくなる
- 英語が嫌いになる
- 準備せずにテストを受けるクセがついてしまう
などのデメリットが起こってしまいます。
せっかく英語を得意にしたくて、自信を持たせたくて英検を受検しているのに、そうなったら本末転倒ですよね…
ですので、過去問を解いてみて、合格基準スコア前後の得点が取れていたら、申し込み後の追い込みで合格できる可能性は高くなります。
一方、過去問で合格基準スコアにまったく届いていない場合には、その回は見送ったほうがいいでしょう。
「合格が見込めたら受検する」というのが、私が担当するご家庭におすすめしているスタンスです。
英検5級対策におすすめの教材・サービス
英検5級を攻略するために、おすすめの教材・サービスを、学習の流れや分野に沿って、紹介していきます。
- その級の全体像を知る
- 英単語を覚える
- 英文法を学ぶ
- リスニングの「耳」を鍛える
- 過去問で腕試しをする
という流れ・分野に分けて、見ていきましょう。
その級の全体像を知る
4技能の勉強を始める前に、受検する級の全体像をチェックしておくと、対策が立てやすくなります。
塾で「英検対策講座」などが開講されている場合には、受講してみるといいでしょう。
自分で取り組むのであれば「ひとつひとつわかりやすく」シリーズがおすすめです↓
まずは、どんな問題が出題されて、どんな勉強したらいいのかを知ることは大切です。
英検は年に3回実施されます。
ですので、実施に合わせて、3~4か月を対策の期間にするといいでしょう。
英単語を覚える
英検を受ける上で、最優先で身につけなければならないのが「英単語」です。
「読む・書く・聞く・話す」は、どれも英単語が基礎になっています。
語彙(ボキャブラリー)は「武器」です!
- 知っている単語が多い=読みやすい・解きやすい
- 知っている言葉が少ない=読みにくい・解きにくい
ですよね。
最優先して、英単語を覚えるようにしましょう。
中学1年生相当の英単語テキストをお持ちの場合には、それを使ってもいいでしょう。
持っていない場合や、小学生のおすすめなのは「でる順パス単」シリーズです↓
英検に過去に出題された英単語を、「でる順」に網羅してくれています。
発音記号が読めなくても、カタカナで近い読み方を書いてくれています。
また、音声アプリで「耳」を使って、覚えることができます。
リスニング対策にもなりますね
英検5級はマークシートだけなので、英単語が書ける必要はありません。
ただ、「先を見越して(ライティングのある)3級に備えて英単語を書けるようにしておきたい!」という方には、「書き覚えノート」もあります↓
中には、「文字ばっかりの英単語集はちょっと苦手…」という子もいるでしょう。
その場合には、「絵で覚える単熟語」というシリーズもあります。
イラストを見ながら、英単語を覚えられるので、英単語をイメージしやすいです↓
自分に合った方法で、英単語を身につけていきましょう。
ただ、どんな単語テキストを使っても、英単語の「読み方・意味」を最優先で覚えましょう。
つづりを正確に書けるようになるのは、後回しにしてOKです。
また、英単語はじっくり1ページずつ覚えるよりも、さくさくと進めて繰り返す方が記憶に残りますよ。
英単語の勉強方法について詳しくは、こちらの記事をどうぞ↓
英文法を学ぶ
英単語を覚えながら、他の分野の対策も進めていきましょう。
英単語の次に取り組みたいのが、「英文法」です。
文章を読むにも、リスニングをするにも、文法的な理解は必要ですね。
マークシートとはいえ、文法は基本やな
中学1年生の文法テキストをお持ちの場合には、それを使うといいでしょう。
一方、小学生が英検を受ける場合、英文法を「予習」する必要があります。
さきほど紹介した「ひとつひとつわかりやすく」シリーズで、重要単元を知っておくといいでしょう。
もし、本格的に英文法を先取りしたい場合には、「英文法パターンドリル」シリーズもおすすめです。
「英文法パターンドリル」は、1つの単元を「Q1選択問題→Q2並べかえ問題→Q3英作文問題」の順で、じっくりトレーニングできます。
「骨太な文法トレーニングをしたい」「時間に余裕がある」という受検生は、取り組んでみるといいでしょう。
リスニングの「耳」を鍛える
英検では、対話やスピーチに関する、リスニング問題が出題されます。
リスニングについても、さきほど紹介した「ひとつひとつわかりやすく」シリーズなどで学んでおくと、過去問に取り組みやすくなります。
ただし、音源を「聞き流す」だけのリスニング練習は、あまり効果がありません。
英単語と英文法を理解できている文を、聞き取れることが大切です。
やはり知らない英単語、知らない英文法ばかりでは、聞き取ろうとしてもわからないでしょう。
リスニングでも英単語と英文法が土台になりますね
そのためには「リスニングありの音読」がおすすめです。
ただ聞くだけでなく、音源の発音をマネて、音読してみましょう。
自分が発音できる音は、聞き取りやすい音でもあります。
リスニングや音読の勉強方法について、くわしくはこちらの記事をご覧ください↓
中学生向けの記事ですが、やるべきことは小学生でも高校生でも大人でも同じです。
過去問で腕試しをする
上記のそれぞれの分野の勉強を進めながら、過去問にも取り組んでみましょう。
過去問を解くことは、さきほど紹介した通り、次の目的・メリットがあります。
- 出題傾向がわかる
- 自分の課題が見える
- 戦略が立てられる
特に、自分の弱点が見つけることは大切ですね。
自分の課題が見えたら、その弱点を克服するトレーニングをしていきましょう。
旺文社の過去問集は過去6回分の過去問が収録されています。
試しに解いてみたり、仕上げに解いてみたりして、試験に慣れておきましょう。
まとめ:英検5級の攻略法
英検5級は、中学1年生相当の「入門ステージ」です。
しかも、合格ラインはあまり高くないので、受験しやすいでしょう。
ただ、今後の英語学習のためにも、ある程度きちんと対策をして臨むようにしましょう。
みなさんが合格できることを応援しています!