こんにちは、プロ家庭教師のひかるです。
うちの子、つなぎ言葉の問題をいつもまちがってる…
良い勉強方法はないかしら?
そのようにお悩みのお母様・お父様の参考になる記事を用意しました。
今回の記事では…
- 接続詞の種類
- 接続詞問題の勉強方法
- 接続詞問題の解き方
がわかります。
また、練習問題も用意しているので、ぜひ活用してくださいね!
接続詞(つなぎ言葉)は、中学受験国語の読解での、定番問題です。
接続詞を使いこなすことで、接続詞の問題が解けるようになるだけでなく、文章も読みやすくなります。
接続詞を使いこなせるようになっていきましょう!
元塾講師・プロ家庭教師として、のべ1000人以上を担当してきたノウハウをお伝えします!
接続詞(つなぎ言葉)とは?
言葉と言葉、文と文などをつなぐ言葉のことを…
接続詞(つなぎ言葉)
と呼びます。
ふだんの生活でも、何気なく使っていますよね。
たとえば…
- 『ワンピース』の最新巻を買いにいった。でも、売り切れていた。
- 台風が近づいてきた。だから、遠足は延期になった。
たしかに日常的に使ってるな
「でも」という接続詞を聞くだけで…
「あぁ、マンガを買いにいったけれど、何か良くないことが起こったな」
と、予想がつきます。
「だから」という接続詞を見ただけで…
「台風が近づいてきたから、そのせいで何かが起きたな」
と、文脈を予想することができます。
このように接続詞は、文章を読むときに、とても大切な役割を果たします。
あわせて読みたい関連記事:『【保存版】中学受験の国語の勉強方法まとめ<苦手克服から成績upへ>』
接続詞(つなぎ言葉)の6つの種類
では、接続詞はどんな「役割」を果たしているのでしょうか?
接続詞の役割は…
- 順接
- 逆接
- 並立・累加(添加)
- 対比・選択
- 説明・補足
- 転換
の6つです。
まずは、どんな接続詞があるのか、知っておくことが必要です。
1つずつくわしく見ていきましょう!
1.順接
まず「原因」と「結果」をつなぐ役割を、「順接」と言います。
たとえば…
- 暴風警報が発令された。だから、学校が休校になった。
この場合、「だから」の前の「暴風警報が発令された」というのが、原因・理由になっています。
一方、「だから」の後ろの「学校が休校になった」というのが、順当な結果になっていますよね。
暴風警報が発令されたのですから、学校が休みになるのは当然です。
このように、前に書かれた原因と、後ろに書かれた結果を、順当につないでいるので「順接」と呼ばれています。
「だから」の他にも、順接の接続詞は…
順接の接続詞
だから、すると、それで、したがって、そこで、それゆえ
などがありますね。
2.逆接
「順接」と違って、予想とは逆の結果になるつなぎかたを「逆接」と言います。
たとえば…
- お腹がすいて、冷蔵庫を開けてみた。でも、中は空っぽだった。
お腹がすいているときに冷蔵庫を開けたら、何か食べ物が入っていることを期待しますよね。
でも、予想とは「逆」に、何も入っていなかった。
このように、予想とは裏腹に、逆の展開になるので、「逆接」と呼ばれています。
「でも」の他にも、逆接の接続詞は…
逆接の接続詞
でも、しかし、だけど、だが、それなのに、けれども、ところが
などがよく使われますね。
逆接の接続詞は、設問でも必ず出題されますよね
3.並立・累加(添加)
「並立・累加(添加)」と言うと難しく聞こえますが、ただ2つのものを並べたり、付け加えたりすることです。
たとえば…
- この冬は『進撃の巨人』のアニメが始まる。さらに、『ジョジョ第6部』のアニメも始まる。
『進撃の巨人』だけでなく、『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメが始まることを付け加えていますよね。
このように、情報を後ろから並べたり、付け加えたりするので、「並立・累加(添加)」と呼ばれます。
「さらに」の他に、並立・累加(添加)の接続詞は…
並立・累加(添加)の接続詞
さらに、そのうえ、そして、なお、また、および
などがよく使われますね。
ふだん使ってるけど、役割までは意識してなかったわ
4.対比・選択
「対比・選択」の接続詞は、2つのものを比べたり、どちらかを選ぶときに使います。
たとえば…
- あなたは犬派ですか、それとも、ネコ派ですか。
この場合、犬派なのか、ネコ派なのか、どちらかを選ばせようとしていますよね。
さきほど紹介した、「並立・累加(添加)」の接続詞は、2つのものを付け加える働きがありました。
一方、「対比・選択」は、どちらかを選ばせる働きがあります。
「それとも」の他に、対比・選択の接続詞は…
対比・選択の接続詞
それとも、または、あるいは、もしくは
などがよく使われますね。
5.説明・補足
次は、前に出てきた内容をくわしく説明したり、補足したりするときに使う接続詞です。
たとえば…
と書きましたが、この「たとえば」が、説明の接続です!
- 去年もたくさんの選手が引退した。たとえば、鳥谷選手だ。
この場合は、たくさん引退した選手の具体例として、鳥谷選手が挙げられています。
説明文でもよく使われてるやんな
また…
- カツオは、タラちゃんにとって、母の弟、つまり、おじです。
母の弟=おじですね。
このように、別の言葉に言い換えて説明するときに「つまり」を使いますよ。
「つまり」や「たとえば」の他に、説明・補足の接続詞は…
説明の接続詞
つまり、たとえば、ただし、すなわち、ようするに、いわば
などがよく使われますね。
6.転換
「気分転換」という言葉があるように、「転換」は「かえる」という意味ですよね。
- ごちそうさまでした。ところで、宿題やった?
今まで食事をしていたとしますね。
で、いきなり宿題したかどうかをたずねています。
大きく話題を変えていますよね。
このように話題を変える働きがある接続詞を、「転換」の接続詞といいます。
「ところで」の他に、転換の接続詞は…
転換の接続詞
ところで、さて、では、ともあれ
などがよく使われるでしょう。
あわせて読みたい関連記事:『【説明文の読み方テクニック その2】接続詞で構造を理解しよう!』
接続詞(つなぎ言葉)のトレーニング方法は?
では、次に、接続詞の身につけ方について考えていきましょう。
接続詞の練習の方法は、主に2つ。
- 前後の文脈から( )に接続詞を入れる
- 接続詞の後ろの部分を作文する
です。
1つずつ見ていきましょう。
練習方法1.前後の文脈から( )に接続詞を入れる
まずは、中学受験国語の定番問題を使って、トレーニングをする方法です。
中学受験国語では、前後の文脈から、接続詞を選ばせる問題が、必ずと言っていいほど出題されます。
例えば…
- 風が強くなってきた。( )、雨も強くなってきた。
というよく見かけるタイプの問題ですよね。
めっちゃよく見かける問題やん
接続詞を選ぶときのコツは、( )の前の内容と、後ろの内容とのつながりを考えることです。
今回の場合は、「風が強くなってきた」だけでなく、「雨も強くなって」きていますよね。
つまり、付け加えているのがわかります。
ですので、「並立・累加(添加)」の選択肢を選ぶと正解になります。
「並立・累加(添加)」の選択肢は「さらに・そのうえ・そして・なお・また・および」などでしたね。
あとで練習問題を用意しているので、ぜひチャレンジしてみてくださいね
練習方法2.接続詞の後ろの部分を作文する
接続詞のトレーニング方法の2つ目は、自分で作文をしてみるという方法です。
関西圏の中学受験の入試問題では、自由記述・作文はあまり課されることはありません。
ですので、見落とされがちな練習方法です。
でも、効果はバツグン!
しかも楽しみながら、トレーニングすることができます。
例えば…
- お腹が痛くなった。でも、( )。
こんな感じ。
どんな文を作ってもいいんやったら、おもしろそうやん
カンタンな練習問題ですが、接続詞の役割をきちんと理解していないと、うまく文を作ることができません。
「でも」は逆接の接続詞ですから、予想とは逆の内容を書いていればOKです。
- お腹が痛くなった。でも、(学校のトイレは汚いのでガマンした)。
- お腹が痛くなった。でも、(すぐに痛みはおさまった)。
このように、文脈さえ合っていれば、どんな文でも正解です。
授業でやったら、結構盛り上がります。
ぜひ、ご家庭でも使ってみてくださいね。
こちらも、あとで練習問題を用意しているので、ぜひチャレンジしてみてくださいね
あわせて読みたい関連記事:『【国語に悩む受験生・保護者へ】国語こそ家庭教師を利用すべき理由!』
接続詞(つなぎ言葉)の練習問題
練習問題を2種類ご用意しました。
ぜひ、練習問題を使って、接続詞のトレーニングをしてみてくださいね。
問題1.次の( )にぴったりの接続詞を入れよう
(1)テストで点数が良かった。( )、とてもうれしかった。
(2)ドラマおもしろかったな。( )、そろそろお風呂に入ろう。
(3)お茶にしますか。( )、コーヒーにしますか。
(4)待ち合わせ場所に行った。( )、だれもいなかった。
(5)三名園とは、兼六園、偕楽園、( )後楽園だ。
(6)日本のとなりの国、( )、韓国。
2.次の文の続きを、自由に書いてみよう
(1)友達が家に遊びにきた。だから、( )。
(2)友達が家に遊びにきた。しかし、( )。
(3)遠足にお菓子を持ってきてもいいよ。ただし、( )。
(4)遠足にお菓子を持ってきてもいいよ、たとえば、( )。
(5)あなたは算数が好きですか。それとも、( )。
(6)あなたは算数が得意だね。さらに、( )。
(7)お久しぶりですね。ところで、( )。
できたかな?
練習問題の答え
どんな接続詞を空欄に入れましたか?
また、どんな文を創作してみましたか?
それでは、答え合わせをしてみましょう!
問題1.次の( )にぴったりの接続詞を入れよう
(1)テストで点数が良かった。(だから)、とてもうれしかった。
[解説]
テストの点数がいいと、うれしいのは当然の結果ですね。
ですので、順接の接続詞が入っていれば、正解です。
「それで・それゆえ」などでもOKです。
(2)ドラマおもしろかったな。(さて)、そろそろお風呂に入ろう。
[解説]
ドラマがおもしろかったことと、お風呂は関係ありませんね。
ですので、転換の接続詞が入っていれば、正解です。
「ところで・では・それでは」などでもOKです。
(3)お茶にしますか。(それとも)、コーヒーにしますか。
[解説]
お茶にするか、コーヒーにするかを選ばせているので、選択の接続詞が入っていれば、正解です。
「あるいは・または・もしくは」などでもOKです。
(4)待ち合わせ場所に行った。(でも)、だれもいなかった。
[解説]
待ち合わせ場所に行ったら、誰かがいるはずですよね。
それなのに、誰もいなかったのですから、予想と逆、つまり、逆接の接続詞が入っていれば、正解です。
「しかし・だけど・けれども・だが・それなのに・ところが」などでもOKです。
(5)三名園とは、兼六園、偕楽園、(および)後楽園だ。
[解説]
三名園を3つ並べていますね。
ですので、並立・累加(添加)の接続詞が入っていれば、正解です。
「それに・また・それから・ならびに」などでもOKです。
三名園というのは、日本にある有名な庭園ですね。
(6)日本のとなりの国、(つまり)、韓国。
[解説]
日本のとなりの国=韓国と言い換えていますね。
ですので、説明・補足の接続詞が入っていれば、正解です。
「すなわち・たとえば・ようするに」などでもOKです。
問題2.次の文の続きを、自由に書いてみよう
解答例(1)友達が家に遊びにきた。だから、(宿題するのをやめた)。
[解説]
「だから」は、順接の接続詞なので、友達が来て、順当に起こること、予想されることが書けていれば、OKです。
解答例(2)友達が家に遊びにきた。しかし、(居留守を使った)。
[解説]
「しかし」は逆接の接続詞です。
本来、友達が家に来たら対応するはずですが、その予想に反することが書けていれば、OKです。
解答例(3)遠足にお菓子を持ってきてもいいよ。ただし、(1000円までです)。
[解説]
「ただし」は、補足の接続詞です。
遠足にお菓子を持ってきてもいいけれども、条件がついているわけです。
条件がつけられていれば、OKです。
解答例(4)遠足にお菓子を持ってきてもいいよ、たとえば、(チョコレートとかね)。
[解説]
「たとえば」も、説明・補足の接続詞です。
お菓子の具体例を書いていれば、OKです。
解答例(5)あなたは算数が好きですか。それとも、(国語が好きですか)。
[解説]
「それとも」は、対比・選択の接続詞でした。
ですので、算数と別の教科などを、比べていればOKです。
解答例(6)あなたは算数が得意だね。さらに、(理科までよくできるね)。
[解説]
「さらに」は、並立・累加(添加)の接続詞です。
算数に加えて、他の科目や別のものも得意だと書けていれば、OKです。
解答例(7)お久しぶりですね。ところで、(福岡さんは海外にいるって本当ですか)。
[解説]
「ところで」は、転換の接続詞です。
関係ない話題が書けていれば、何でもOKです。
楽しくトレーニングできたでしょうか?
あわせて読みたい関連記事:『中学受験には塾+プロ家庭教師の併用がおすすめ!【2つのメリット】』
まとめ:接続詞(つなぎ言葉)
接続詞は6つの種類がありました。
- 順接
- 逆接
- 並立・累加(添加)
- 対比・選択
- 説明・補足
- 転換
接続詞のトレーニングには、2つの方法が一般的
- 前後の文脈から( )に接続詞を入れる
- 接続詞の後ろの部分を作文する
今回は、カンタンな基本問題でしたので、すぐに解けてしまったかもしれません。
塾の公開テストや入試問題では、もっと選びにくい接続詞問題が出題されますね。
ただ、難しい問題であっても、接続詞の役割をきちんと理解しているかどうかによって、読み方・解き方が変わってきます。
まずは、接続詞の役割をきちんと理解して、トレーニングを積んでいきましょう!
ただ、国語の「つまずきのポイント」は多岐にわたるので、ご家庭で指導が難しい場合には、家庭教師を利用するのもアリです。
あわせて読みたい関連記事:『【便利!】「家庭教師比較くらべーる」なら一括で資料を取り寄せられる』